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主人公は女子高生の志帆。かつて、史帆の祖母が飛び出して行った山内村を、訪ねてみると、恐ろしい儀式に巻き込まれてしまうことに。
儀式は、人身御供として山神に捧げられ、その母親としての役目を負わされるというものだった。
前回の終わりで出て来た山神、そして、味方がわからない八咫烏の長である奈月彦と大猿。
話が進むにつれて山神が化け物から人間らしくなり、そして、ちゃんとした神となる。その過程の志帆の献身さがとっても良かった。
また、ずっと八咫烏視点で話を読んで来たので、この話は違う視点になりおもしろかった。
ただ、山神と「英雄」の関係には途中の荒魂と和魂というバレバレの伏線がちょっと残念だった。
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前作までとは趣が違う。正直言うと,こちら側との関係を持ち出してほしくなかった。せっかく作り上げた世界観が薄れてしまう。
あらすじ(背表紙より)
高校生の志帆は、かつて祖母が母を連れて飛び出したという山内村を訪れる。そこで志帆を待ち受けていたのは、恐ろしい儀式だった。人が立ち入ることを禁じられた山の領域で絶体絶命の少女の前に現れた青年は、味方か敵か、人か烏か?ついに八咫烏の支配する異世界「山内」の謎が明らかになる。荻原規子氏との対談収録。
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『八咫烏シリーズ』の最新刊。
本書で作中世界における重大な謎が明かされる。謎自体は割と予想の範囲内ではあるのだが、パズルを嵌めるように明らかになって行く手順が良かった。デビュー作でもあり、シリーズ第1作の頃からそうだけども、ジャンルとしてはファンタジーでありながら、構造としては完全にミステリ。
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架空の山内でのお話だったのに、今巻では突如として現代日本が舞台となったことで、
不思議な世界が実はいつでも自分の隣にあるのではないか、と妄そ……空想してしまいます。いい大人が。
八百万の神さまを畏れ敬い、祀ることのなくなったこの国。時代の流れとひとくくりにするのは淋しさを感じてしまいます。
せめて自分は、様々なものへの感謝を忘れないようにしたいです。
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前作が経草院での雪弥の話だったので、その前の『黄金の烏』の話は記憶が薄かったのだが、すでに終わりのところで人間界に山内が飲み込まれていっているという描写があったのだなぁ。
突然に現代の話になって、いままでの雰囲気とはちょっと違うように思ったけれど、山内が何故できたのか、八咫烏と猿の関係なども明らかになった。
英雄の正体は、なんとなくそうではないかと思っていたとおりだったが、途中に古来からの日本神話の神々の話が挟まれているせいか、納得できるものだった。
ずっと文庫で追ってきたこのシリーズだが、一部完結となる次の話が待ちきれない。
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こちらの世界では志帆。山内の世界では…
少女の選択が先の道を造る。自覚を持ち、覚悟が要ることだ。そうして出来た道はしなやかで強いものになる。進んで行こうどこまでも、椿と共に。
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八咫烏シリーズのエピソード0!
文庫になるのを待っていた
あの山内がどのように人間界につながっていたのか…
なるほどうまいこと考えてある
山奥の古い山村で昔から語り継がれている生贄伝説
その土地に住まう神と日本古来の神々の伝説が
うまいこと絡まって納得のいく物語になっている
次の巻はもう文庫になるまで待てない(笑)
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シリーズ第5弾にしては、前巻までの方が作品として洗練されているような気が…… 特に主人公の志帆が“心変わり”する急展開と、その後の言動の変わり方が大きすぎて、ちょっと戸惑いを覚えたほど。
あとがきで知ったのですが、本作は作者が高校生の時に書かれた一番最初の作品だったのですね。改訂したようですが、上記の点までは改められなかったようで……
けれど、その先の話は意外と心にグッと刺さりました。
志帆が母親として、恐ろしい化物然としていた椿に対して真摯に接することで、椿が子供らしくなり、そこから美しく成長して行く様子。それは心の成長と外観の成長が比例しているということなのでしょうか。
椿が、自分の言動によって傷つき悲しむ志帆の姿を見て、その痛みを知り、その度に幼子から少年へ、そして青年へと姿を変えて行く様を見、そのように思いました。
読んでいて、これがあるべき親子像なのかと思わされます。志帆が、椿の圧倒的な力を伴った怒りを前にしても、ひるむことなく寄り添う姿に感動しました。
そして結末。椿に関しては「ゲド戦記 影との戦い」を連想させる内容(一つの全き人間or神になるところ)で、個人的には“なるほど”と納得。対して、急激に現実世界とリンクした山内の世界についてはその先が不明瞭なので、山内の住人たちが今後どのような物語を見せてくれるのかがとても気になります。
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山内がなぜ生まれたのかの謎が解き明かされた。
面白かった。最初はあぶなかっかしいなと思っていたこの本の主人公の志保。でも、彼女はあるところから覚悟を決めて、椿と向き合う。その向き合い方がいいなと思った。
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前巻を読んだのがだいぶ前だったので記憶が朧でしたが、問題なく面白く読めました。話の始まりの頃は迂闊な主人公にもどかしく思いましたが、ラストには、何アレ?まるで悪女の風格(笑)。母と子というより山神がこうも成長早いとまるで恋人?
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ファンタジーに「現代」世界を繋げるとどうしても作品の空気が変わってしまう。
残念ながらこのシリーズもそうなってしまった。
お話そのものは悪くないのだけれど、やはり架空の世界空間にリアルの世界空間は溶け合わない。
勿体ない。
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山内という世界観の誕生について,古事記や日本書紀に登場する玉依姫をモチーフに構成したことを詳らかにし,八咫烏シリーズに至る道筋を提示する.志帆という一見ぼんやりした現代高校生を通して,古来より日本文化に根付く母という存在性を精神的多重的に描ききり,ラストでの昇華にはお見事という以外言葉がない.
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ライトノベル的な仕上がりにがっかりしたところで巻末。著者自身が「高校時代の稚拙な作品のリライトは、苦痛の連続だった」と語っている。八咫烏シリーズの原点と聞けば納得。
神人を失った山神の末路。その山神が作った山内に棲まう烏たちに存続の道はあるのか。何はともあれ、引き続き次巻の文庫化を楽しみに待ちます。
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エピソード0の今作。時代設定がいきなり現代日本にはなるけど、八咫烏シリーズの雰囲気が失われることはなくいつも通り楽しく読めた。作者の古代史、神話への造詣が深く、その点も魅力。
山神、八咫烏、猿の関わりがここにきてようやく分かって謎だった一部分が解決。第1部完結となる次巻『弥栄の烏』でどのような展開が待っているかより楽しみになった。
ただ、ラストシーンにもやもや感が。普段この八咫烏シリーズは最後の大どんでん返しが魅力なだけに少し残念に感じてしまった。このラストを経て、次作で山神がどう変化しているのかが気になる。
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これまでの話と比べると初期の作品のためか、理屈っぽくなっててちょっと緊張感に欠けている様に感じた
しかしここから今までの烏の話が出来上がったのかと思うとこれからの展開も楽しみになる