紙の本
竹林の七賢
2020/10/01 20:45
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
仮想三国時代(疑誤蝕)の疑国。政は乱れ、才ある者は隠れている時代。七人の賢人は竹林に集い清談を楽しむ飲み仲間です。
飲みながら自分が経験したことや聞いた不思議なことを「疑案」として話し、正答を求めます。
回答するのは不思議な竹の精霊。彼女の存在が一番の不思議。
次は日本の竹林へ行くのかな。
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昔、中国は「疑」の国の竹林に、世俗と権力を厭う七人の賢人が集った。その目的は──
酒と清談と謎! 妖しい魅力溢れる中国ファンタジーと、正統のアームチェア・ディテクティブを融合させた傑作。
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[竹林の七探偵]
田中 啓文
6作から成る連作短編集。
中国・魏の時代を舞台に竹林の七賢が清談の中で出てきた疑案(謎)を解こうとするが、最後は竹精・華虞姫が枝葉末節まで解決。
個人的には、老子はどこへ旅立ったかを推理する「老子はどこへ行った?」が好み。
タイトルは七探偵となっているが、賢人はどちらかというとワトスン役。華虞姫が探偵役。
華虞姫は女優の菜々緒さんをイメージさせる言動が男前。
そして最後には華虞姫の正体が?
賢人のこの先は?
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中国三国時代、竹林の七賢のパラレルワールドな話。黒後家蜘蛛の会っぽい。
腐敗した世を嘆き、竹林に集って酒を酌み交わしながら清談に耽る七人が謎を持ち寄って解明しようとするが、いつも謎を解くのは‥。
モデルとなった七賢について知らなかったので、キャラの区別が曖昧なまま読み終わってしまったが、リアルの七賢のエピソードも取り入れられているらしい。本格っぽい謎やホラー、白虎団のトラつきーなどギャグも交えながら色々なテイストで軽く読める短編集。
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三国時代、竹林で酒を酌み交わし清談に耽る七人の厭世家+α(笑)。彼らの語る物語には謎があり、それが解かれたり解かれなかったり、という連作ミステリ。なんだかお気楽そうで楽しそうだこの人たち……ユーモラスな読み心地です。
お気に入りは「竹夫人」。実はこれだけ、謎の解決がなくミステリというよりはホラーです。恐ろしいのだけれど、あのラストの光景があまりにシュールすぎて怖がっていいのか笑っていいのか。いや、でもこういうの大好き。
ミステリとしては「竹に虎」がいいかな。ある程度事件の真相はわかったぞ、と思いきや。まさかそんなことが! オチで思いっきり笑わされてしまいました。そして「老子はどこへ行った?」の謎が一番地味だと思ったのだけれど、一番考えさせられました。
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3世紀の中国で老荘思想を体現した竹林の七賢人がいたそうだが、彼らが疑案という謎を解くというパロディもの。中華風の雰囲気が漂っていて、なかなかいい感じだ。7人のやり取りも、清談というか、ちょっと俗っぽいところもないわけではないが、結構面白い。謎解きも彼らがああでもないこうでもないとやるが、毎回最後に竹に住む謎の華虞姫が皆を虚仮にしながら解いてしまう。端々に出てくる儒教への批判と老荘思想への賛美がなかなか痛快だ。さて、最後の話で、華虞姫は…。
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ちょっとガッカリ。
らしさがあまり出てないし、
タイトルと中身も微妙にあってないし
締めが寂しいし…
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中国が舞台の話に入り込めず。
ただ7人が酒を飲みながらあーでもない、こーでもないと謎に対し話しているのは楽しいですね。
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モデルは竹林の七賢人だから、どうしても登場人物は7人になり、それぞれを描かなければならないと思うのですが、そうすると、この1冊では足りないと思うのです。7人全員を描かなくても、誰か一人をじっくりと描いてくれるともっと満足するのですが、それぞれが面白いはずの七賢人がなんとなくすうっと通り過ぎて行ってしまったように感じ、何かをもっと期待したくなりました。
華虞姫の設定は面白いと思いました。そうですか、そうすると、彼女はこのような感じで、その後の世界で会話していたのですね、なるほど。
「竹夫人」は諸星大二郎が作品に仕上げそうな雰囲気で、それを想像しながら読んだところです。一番好きでした。ただ、アームチェアディテクティブではありません。よい感じです。
面白いと思いました。読み終わるまで早かったです。
ただ、自分が求めていたものとは少々違っていたかもしれません。それは手に取った読者の責任です。
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期待外れ。謎解き(謎掛け)で売り出していたが、理論だった解決のミステリと答えの無い恐怖のホラーが混じった作品で、どっちつかずだった。いずれかのテーマに統一して話を構成してほしかった。
読者も謎解きできるのかとおもいきや、後出しの「実は……」であったり、そもそも不気味なお話でしたと解決を見ないものがある。
キャラクターもタイトルから想像される七賢それぞれが持ち寄って全員の知恵で解決するものではなく、非現実的な存在が七賢を馬鹿にする形で真相を暴く形式のため「お前誰だよ」感がある。最終話のオチの文章も全く予想外ではなく、全編通してカタルシスに欠ける本だった。
古代中国風世界のミステリという帯に期待し過ぎた。同一作家の本はもう買わないだろう。
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後漢時代、竹林に集う七人の厭世家が不思議な出来事に解談をかわして謎に迫るお話。
古代の中国を舞台に、全部で六項目で構成。
●尸解仙:借金を抱えた男が棺桶の中から靴だけを残して消えた。男は念願の仙人になれたのか?
●酒徳しょう:三階建ての楼で、泥酔した三人のうち一人が転落、一人が絞殺された。絞殺された男はどうやって殺されたのか?転落したにも関わらず無傷だったのは何故か?
その他4篇
酒と音楽、清談を好む賢人たちの談義と謎
さらりと読めるので秋の長夜のお供に。