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Amazonより
「今度こそ、大切な人を守りたい―あの夏、逃避行の果てに、流花は自ら命を絶った。そして十三年後、生き写しの瑠花が現れる。破滅に向かう瑠花と同級生の武命。千尋は、中学時代の十字架を乗りこえて二人を教えるか。戦慄の決行日は二学期の始業式。命を懸けた、ひと夏の闘いが始まる。」
表紙から察するにラノベ?ミステリー?どんな物語か想像がつかなかったのですが、読んでみると中盤までは群像劇でした。登場人物の視点が変わるがわる変わっていくのですが、自分自身の視点と他人から見た自分の印象が違うため、最初何かトリックがあるのでは?と思ってしまいました。
爽やか路線かと思いきや、出会い系掲示板やパパ活など割とディープなことが散りばめられていて、どう展開していくのか最後まで予測不能でした。
中盤から、サスペンスの要素が加わるため、一気に色彩が変わりました。人間の感情を余すことなく表現されていくため、今まで見られなかった登場人物の一面を楽しむことができました。といっても明るめではなく、どっちかというと暗めで重め路線なので、気持ちもどんどん沈んでいきました。
読み終わった後は、読んだ量がボリューミーであることや内容が壮絶であったため、どっと疲れました。
「〇〇だからこうなった」や「〇〇じゃなければ・・・」と言ったところで過去は変えられません。大事なのは、「今」や「この先」をどう変えていくのか、自分がどう行動していくのかが読み手側に問われているようで、深く心に刺さりました。他人の全てを知ることはなかなか難しいということを突きつけられました。
全体として、ストーリーがよく計算されているなと思うくらい、登場人物同士の繋がりが張り巡らされていました。この繋がりは、ある意味感動でもあり、世間は狭いなと思わせてくれました。
初めて、カンザキイオリさんの作品を読んだのですが、文章が特徴的で、印象に残りやすかったです。特に言葉を何回も繰り返すことで、その人の心情の不安定さを物語っていて、
グイグイと読み手側も惹きこむものがありました。
初めてとは思えない文章力にぜひ別の作品も手がけて欲しいなと思いました。
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とても読みやすくわかりやすいので、すらすらと読めました。
感情の表現が巧みで面白かった、この作者の他の作品も読みたいので、又書いて頂きたいと思います。
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心の中で渦巻く嫉妬や劣等感などの負の感情の表現の仕方がとても好きでした。物語に引き込まれやすく、分厚いですが、すぐに読み終えることができました。ボカロ曲を聞いてから読むと、更に物語の世界に入り込めると思います。
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教育にも色々あるけどいき過ぎた学力重視の教育は駄目だし放任主義も駄目だと感じた。大切なのは子を尊重し、きちんと向き合うことが重要だとこれを読んで思った。
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家庭生活での満たされない思いがや家族の暴力が,ある日傷ついた子供たちを追い詰める.行き場のない心がさまよう悲劇と成長と昇華あるいは救済の物語.始めは信じられないくらい危うい登場人物に呆れながら,最後は再生を祈ってました.
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人の弱さが上手く描かれているように感じました。
心が壊れる寸前の時
誰かが傍にいるのか、独りなのか
周りにいる人はどんな人達なのか
状況によって選択の幅がだいぶ違う。
人って完璧じゃないから歪みが出てくる
君は間違ってない
そう言って話を聞いてあげられる人がどのくらい世の中にいるのだろう
考えさせられる一冊でした。
この本を読んだ後にボカロの曲を聞きました。
とてもよかったです。
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カンザキイオリさんの「あの夏が飽和する」という曲も聞いた方がより楽しめました。私は本を読んだ後に聞きましたが、順番はどちらでも大丈夫だと思います。
負の感情の描写が凄くて、読んでて辛くなりました。誰にだって悩みはある事が…とか感想を書くと薄っぺらくなりそうで、上手く言葉に出来ないけど読んで良かったです。
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この曲もこの小説もおすすめなんですが小学生向けでは無いと思います
セック((((は知らない人も多く、中学生くらいの方におすすめだと思いました
※あくまで個人的意見です
内容はミステリーで面白かったです!
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長編
千尋は(流花)と過去を抱えてる
瑠花、武命(たける)葛藤しながらもがいてる
誰もが抱きしめてほしくて
認めてほしくて
居場所がほしくて
独りでは寂しくて
でも曝け出せない自分を抱えてる
それぞれの人の思いが交差する
暑い夏
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カンザキイオリさんが作曲された「あの夏が飽和する」がとても好きで、本の補給に本屋へ出向いた時、偶然にも本棚でこの小説を発見し、半ば衝動的に買ってしまいました笑
読み終えた感想としては
もう…最高です。買ってほんと良かった。
物語は三人称形式で展開されており、登場人物の内面の感情を繊細に、そして色濃く書かれています。また、文体じたいは単調で、テンポよく読み進められました。
物語が進むにつれて変わっていく登場人物達
彼彼女らはなにを目的とし、このやりきれない現状を打破するのか、そして得て失っていくものとは。本当の正しき道とは何なのか?必死に救いを求め進みゆく姿を皆さんにも読んで味わってもらいたいです。
友人、家族、 愛 、狂気、 闇、希望、絶望
これらの感情は人間誰しも持ち合わせ、時折、自分でも何なのか分からなくなると思います。けれども、この作品を読んで全ての感情は愛おしく失ってはいけない感情だと心から思えました。
皆さんもこの物語と共に、夏の旅をしてみませんか?……生意気なこと言ってすみません!笑
一押しの本なので是非手に取ってみて下さい!
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タイトルに惹かれて購入しました。ボカロ曲?として先に出てるのがありそれを聞くとまた違う感想が得られるそうです。(かなり有名らしいです)内容的には僕はタイトルに夏を使うほど夏の感じあったかなとは思いました。メッセージ性が全面に出されてるように感じ、途中でもうお腹いっぱいなきにもなりましたが、一気に読める面白さはあると思うし、話し手が代わる代わるなのでテンポよく読めました。上から目線ですいませんが
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浅はか。
みんな浅はか。
大人も子供もみんな。
でも、同じ浅はかさでも、自分の浅はかさのしわ寄せを子供に向かわせてしまう大人は最低。
いい話じゃないからね、全然。
著者もいい話にしようとしてるわけじゃないと思う。
最低でも生き方を探そうって。
死ぬよりも生きようって。
最低だけどね。
楠田さんが心配です。
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物語が三人の視点でこまめに変わるのでどんどんのめり込んでしまいました
過去の恋人の流花の死に囚われる千尋と
父親の愛に飢えた瑠花
家庭内暴力に耐えている武命
千尋は流花との話、重い。普通に目の前で人が死ぬとかトラウマものだと思う
よく立ち直れたなと思う
瑠花はこんな子いそうだな、と思います
ただただ考えが浅はか
自分のことでいっぱいで周りが見えなくて正常な判断が出来ないから自分を売っちゃう
全部に関わっててきっかけだったりと中心にいる子
運が悪いと感じるけれどきっかけは自業自得
武命は可哀想
身体的、精神的虐待、ネグレクトもありそう
やった事は許されることでは無いけれど
あんな家庭にいたら歪む
最後の武命の手紙
根はいい子なんだろうな、親がダメだったばかりに…と泣けました
ただ全員に繋がりがありすぎてびびりました
親戚?家族?!世間がめっちゃ狭いよ!とさすがに突っ込みたくなりました笑
でも話自体は読みやすく続きが気になって一気に読んじゃいました
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流花の死を大人になってもずっと引きずっていた千尋が、瑠花と出会って本当に強く成長していった。瑠花も千尋に出会って同じように強く強く成長していく姿がとても良く描かれていた。
人の弱さ、醜さが赤裸々に書かれており、結構衝撃的な内容も多かった。
カンザキイオリさんの曲である同タイトルの「あの夏が飽和する」のその後の話、曲中の歌詞と重なるようなセリフもあったり、決して明るくハッピーな話ではないが読み応えがあり楽しめた。
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楽曲「あの夏を飽和する」を連想させるシーンが散りばめられていてとても面白かった。
愛、幸せ、不幸とはなんだろうか、
自分だけを見てほしい、自分を愛してほしいそんな心の叫びが描かれていると思った。