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んまー、げんげんったら!
というのが読後の心中の第一声だったのだが、よくよく考えると高橋源一郎の本を読むのは初めてだった。それなのに彼について謎の愛称まで出てくるほど妙に知った気になっているのはなぜかといったら、テレビやtwitterでの、“人を右か左かで分けるなら明らかに左”な発言をよく見ているからに他ならない。
いわく、「読み方」を教える学校の国語の授業は、国家や社会に都合のよい人間を作る装置である。問題が山積みで、読む人に考えさせるような文章、読む人を変えてしまうような文章が良い文章である。そういう文章は教科書には載らない。とのこと。
人の世は油断ならぬ。
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読書の基本と深く広く考えるコツが、易しく、楽しく、実例とともに書かれています☆
中学生くらいに、ぜひ読んで欲しいかも☆
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色々な種類の文章を題材に、「読む」とはどういうことか?というテーマについて考える本
読むことは考えることと常にセットであり、とても面白いこと
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今どきの国語の教科書には、読み方が書かれていることに驚いた(昔の教科書にも書いてあったのかも?)
しかし世の中には型通りでは読めない本や文章はたくさんある。それらとどう向き合っていくかのヒントが書かれています。
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今まで私は、文章を読み終えると、足を踏み外すことを恐れてみんなの方へ帰ってしまっていたな、と思った。本来なら、読むって世間とか社会とか窮屈なものがくっついてこない個人の行為だと思う。しかし、著者はこの本で、読者の反応を大事にしながら、世間や社会の外へ出されないような読みを人々がしている可能性を知らせてくれた。著者のように、文章と対面したときの、リアルな心の動きを書いてみたい、話してみたいと感じた。
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この本に出会わなければ読まなかった文章がたくさんあって、文章の力を感じることができる本だと思います
取り上げる文章がとにかく自分が手に取らないようなものばかりで、今後の読んでみたい本リストが充実…
「読むこととは?」の答えを自分の言葉にするのは難しいと思ったのが正直な感想ですが、たくさんの文書に触れることで自分なりの答えを見つけていくのが大事なのかな。
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久しぶりに国語の授業を受けた。
国語、苦手だったなあと思い出した。
小5では「表現の工夫をみつける。 例:題名の意味、二つの意味を持った言葉の表現、様子を表す言葉、色彩を使った表現、同じ言葉のくり返し等」などと教科書に載っているらしい。懐かしい気がする。
またオノ・ヨーコ「グレープフルーツ・ジュース」の面白さはなんだか感じれた。無駄を楽しむということかな。いつか読んでみたい。
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読む 事によって 考える。
言葉に向き合う。
この本の5時間目がヤバかった(鳥肌たった)。自分のなかに植え付けられた、社会。何も違和感を感じず、受け入れて今まで育ってきた。5時間目を読んで、じぶんが今まで感じてきた違和感、なかなか受け入れられなかった国語という時間。テストでなかなか点数がとれなかった意味が、この歳になって初めて理解できた。
色んな人に読んでもらいたい。色んな意見を聞いてみたい。読む人によって感じ方は変わると思うんですが、本の読み方が変わると思う。私には気付きを与えてくれた本だと思います。ありがとう。
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読了できたのだろうか。今までしていたはずの「読む」が突然難しくなった。もう一度この本に救いを求めようとするよりもまずは、一旦時間を置いて、自分なりのこたえがでたら、またこの授業を受けに来よう。
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■概要
「読む」ことを考える本。
■感想
著者の書評を、わかりやすい言葉で授業をするように解説している。書評が上手いので、自分も文章を深く読めた気がしてなんとなく嬉しかった。また、考える面白さにも触れられた。
最も印象に残ったのは、5時間目(第5章)の武田泰淳の『審判』を使った授業だ。
理由は、引き込まれる文章に感動したのと、学校の教科書で読み方のガイドである「こくごの手引き」への鋭い指摘が痛快だったからだ。
国語が苦手だったけどこういう「読み」方をしていいのなら、今からでも国語が好きになりそうだ。
■第5章の感想
この章で取り上げられているのは、『審判』の中でも、戦時下の元日本兵が主人公に渡した手紙のシーンで、人をなぜ殺してはいけないのかといったテーマについてだ。
初めは著者が『審判』を教科書の手引きに沿って授業のように「読んでい」て、僕は正直(その読み方、なんかちがうんだよな)と思いながらページをめくっていた。
そう思った直後、「なんか、ちがうんじゃないのかなあ。この授業」と書かれていたので驚いた。著者と読み方の目線が揃ったことが単純に嬉しかったし、この人の書き方に引き込まれた。
その後、教科書的に読むとなんかちがう理由を考察している。
色々あって、「こくごの手引き」は、「こうやって、わたしのいうとおりにして、正解にたどり着かないと落伍者になるよ」という指摘に辿り着く。
捕食者だと思っていた側が、逆に食べられるような立場の逆転が起きるので、ぜひご自身で手に取って読んでみて欲しい。
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読み方の指標や考え方のひとつを教えてくれる本。
平易な文章で優しく書いてあるけれど、わかりやすく楽な答えのようなものを示す本ではなく、自分で考える力の一助にしてほしいという意図を個人的には感じました。
効率や答えを求めている人にはちょっと期待とは違う本かもしれません。
ただ、わたしはまたもうしばらくしたらこの本を読み返したいなとも思います。
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著者の書いた記事を新聞紙上で読んだことはあるが、本は初めてだ。予想以上に手応えのある本だった。
本の読み方を学校で教えてくれる文章とそうでない文章に分けて、いろいな読み方を教えてくれる。例文にあげた文章が素晴らしい。いい文章は人を変える力を持っていると言う。たしかにそうだ。
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このようなタイトルでまして高橋源一郎ならば必ず読書意欲が増すだろうと2024年の年初に紐解いてみたわけだが、結果は全く違ってむしろ本が恐ろしくて仕方なくなってしまった。その通り内容は読書をするにあたってのいわゆるリテラシーの根源的に必要な事を訴えている。批判的な教育論や文化の画一化の批判など。短いし読みやすいくせに非常に手厳しい。同じ日に買った「僕らの民主主義なんだぜ」の続編「丘の上のバカ」も導入部を読んでみたが、手触りが非常によく似ている。
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このタイトルを見て、ある期待を持って読もうかなと思っている人には残念なお知らせかもしれませんが、ここには『「読む」というのはこういうこと』と一言で表せるような、わかりやすい答えが書かれているわけではありません。
逆に言えば「そんなものはない」というのを、丁寧に繰り返し教えてくれるのが本書の魅力じゃないかと思います。
車の中をいくら探しても「スピード」というものが見つからないように、動き続けること、「これってどういうことだろう?」と考え続けるその感情の動きの中に「読む」ということの本質がある…はず。
そんなことを考えさせられました。