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タイトルがなんか誤解を招きますが馬琴の嫁ではなく、馬琴息子の嫁・お路が主役の話です。馬琴先生は日記魔&それを受け継いだお路さんも日記をつけていて、当時の記録が詳細に残っているため再編集しやすいようで、馬琴やお路を扱う物語は多い。ちなみにお路さんが何でそんなピックアップされるかというと、晩年失明した馬琴の代わりに口述筆記で八犬伝を書き上げた人だからです。
んで感想ですが…日記を一生懸命繋ぎましたって感じです…。ああ日記にそう書いてあったから書いたんだろうね、的な…もっと虚構織り交ぜるとか宋伯とお路さんを掘り下げるとか、話として盛り上げる方法はあると思うんだけど、日記追うのに必死すぎる気が。
悪妻として有名な姑・百が多少呆けただけのいい人?なのと世間一般で影の薄い宋伯のダメっぷりがこれでもかと書かれているのは新しい気もしました。でも嫁の苦労話という感じでもないんだよなー。
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群ようこさんの親しみやすい言い回しが冴えわたり、普段時代小説を読まない方にも読みやすい作品だと思います。主人公みちの物語としては、確かにひとつひとつのエピソードがあっさりしているかもしれませんが、かえってテンポ良く、脚色しすぎないのも爽やかです。次は、群ようこワールド全開の時代小説を読んでみたいものです。
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曲亭馬琴の息子に嫁いだ「みち」の一代記。なので馬琴の嫁ではないのですが…まぁそれはおいといて。みちさんは実によく働きます。細かいことを気にする舅の馬琴に、体の弱い夫、癇癪持ちの姑、入れ替わりの激しい女中。そんな家の家事に看病にその他雑用の把握などなど、こっちがヒステリー起こしたいわ!とならないのが不思議なくらいです。奮闘の結果、瀧澤家に必要不可欠な存在になり、馬琴の代筆も勤めるようになるわけですが、それでもあんまり報われてるように見えない。それでも笑っていける強さを見ると、昔の人は大変だったろうなと感心します。
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人気戯作者、瀧澤馬琴の一人息子に嫁入りしたてつ。結婚早々みちの改名させられ、病弱な夫と癇性持ちの姑、そして何事にも厳格な舅に苦労させられながらも、持ち前の明るさと芯の強さで、次第に瀧澤家になくてはならない存在になっていく。のちに「八犬伝」の代筆を務めるまでになる、馬琴の嫁の奮闘記。
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「八犬伝」の著者 瀧澤馬琴の一人息子に
嫁入りをしたてつ、改名してみつの奮闘記
群さんの小説なので、読みやすいのですが
感想は、、、う〜ん 微妙です
事実だけしかわたしの中には入ってこず、
心にひびく事とかはなかったですね〜
群さんの小説、久し振りでした
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「そろそろ旅に」で馬琴が出てきたので急に読んでみたくなって。想像していたような話ではなくてちょっとびっくり。主人公みちが嫁いだ馬琴の家は、馬琴をはじめ一家じゅう気難しく、夫も姑も病気がちでヒステリーで、とにかくみちは家事と看病でつねにただただ大忙し。次々災難は起きるし、えんえんそれだけみたいで笑えてきそうなほどなんだけど、群ようこさんの文章のおかげか、なぜかすごくおもしろくてぐいぐいと読んでしまった。そうドラマチックなことがあるわけでもないんだけど。でも馬琴の人となりがよくわかるような。漢字もあまり読めないみちが「八犬伝」の代筆をしたとエピソードも最後のほうだけなんだけど、おもしろかった。
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医師である土岐村元立の末娘として生まれたてつ(後にみちとなる)は、歌舞音曲が好きな明るい両親のもとでのびのびと育つ。
やがて著名な戯作者曲亭馬琴の一人息子で医師の宗伯に縁づくが、これが苦労の始まりだった。
家風の違う瀧澤家にどうにか馴染もうとするが、次から次へと問題が起こる。
癖のある瀧澤家の面々に対してみちも勝ち気で負けてはいない。これがおとなしく従順な嫁であったら読み物としては味気なかっただろう。
同じく戯作者の十返者一九の娘を描いた諸田玲子氏の「きりきり舞」と読み比べても面白い。
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現代においては「あり得ない」様々なことが絶対的な不文律だった封建社会において、悩みながらも奮闘するひとりの女性の姿がいきいきと描写されている。遺された日記や様々な文献を参考にしたとはいえ、瀧澤馬琴の嫡男の嫁となった女性を主人公に据えたところが著者の炯眼だと思う。それは個人と社会が密接につながっていた時代であり、今となってはまさにおとぎ話の世界なのだから。
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人気戯作者、瀧澤馬琴の一人息子に嫁入りしたてつ。
結婚早々みちと改名させられ、病弱な夫と癇症持ちの姑、そして何事にも厳格な舅に苦労させられながらも、持ち前の明るさと芯の強さで、次第に瀧澤家になくてはならない存在になっていく。
のちに「八犬伝」の代筆を務めるまでになる、馬琴の嫁の奮闘記。
夫が癇癪を起こす。物事に細かい舅の馬琴に怒られる。
姑も癇癪もちで怒鳴られる。おまけに夫は病弱で寝てばかり。
嫁いだ嫁は、ひたすら我慢する。
大半のページは、特にイベントが起こるわけでもなく、これがワンパターンに淡々と繰り返されるだけ。そんな作品が面白いでしょうか?
私は駄作としか感じませんでした。
とにかく暗い話が淡々と事実だけ書かれているだけで、何の救いもなく(面倒な存在がどんどん亡くなっていってマシになっていくだけ)、なんでこんな本が出版できたのか?と疑問に思うレベルでした。
「評価をつける以上、最後まで読むべき」という信条のもと、何とか読み切りましたが、みちが瀧澤家に嫁入りして10ページほど読んだ辺りからは、正直苦痛でした。
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ありえないと思ってしまうほどの嫁という立場。でも学ばなくてはならないと思うことも。「八犬伝」が書き終わる最後の章が、瀧澤家の嫁として生活してきたみちの集大成のようでよかったです。
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面白くなくは、ない。半分くらいはすごい勢いで読めたけど、その後もくらい話が延々と続き、救いようがない。
自分の家庭とシンクロしてしまって途中からつらくなった。読み終えたあと、夜中に憂鬱な気分で目が覚めるほど憂鬱なエピソード満載でした。
最後に次々と人が亡くなっていくあたりは泣けましたが…。
とにかく読み終わったあとくらくなる話です。