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『ヴァージン―僕は世界を変えていく』同様の分厚い企業伝記であり自著伝。
ブラックストーン・グループは、世界トップクラスの上場株投資会社であり、オルタナティブ投資会社。オルタナティブ投資とは、上場株式や債券といった伝統的資産と呼ばれるもの以外の新しい投資対象や投資手法のこと。農産物・鉱物、不動産などの商品、未公開株や金融技術が駆使された先物、オプション、スワップなどの取引が挙げられる。
勉強したりするような本ではなく、ひたすらに企業史を見つつ、随所から学びを得る系。
帯にある「決して損失をだすな」の他には「景気の底を見極めようとするな、価格が10%回復したら買え」が名言。「大きな目標と小さな目標なら大きな目標がいいに決まっている。どちらもおかすリスクや大変さはあまり変わらないのに、大きな目標だけリターンがでかい。」は、個人的に感銘をうけた。
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世界屈指の投資会社を作った経営者の自伝。人生の要所要所で普通で話し得ないことをさらっと成し遂げてる。
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社名を知っている程度で読み始め、正直、この企業にも著者にも強い関心を持てませんでしたが_
末尾の【仕事や人生に役立つ25のルール】は凄く言えている仕事の極意❕必読‼️
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当社成功の理由は企業文化だと言いきる。傲慢な能力者達の競争社会においてナイスな能力者達だけを集めた10点満点の人材を見極める眼力が強みだと感じた。出身母体のリーマンを業績がよくても不毛な内部抗争で崩壊する組織と予言。反面教師。
利害関係の前提に信頼関係を築く人格者でもあるのかもしれない。レバレッジで大きなリターンを得続けてきたという点でリスク管理の面でも優れているのだろう。25のルールもだが66ページの面接の心得も読んでおく価値がある。
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世界屈指のPEファンドの創業者の自伝。
感想。凄く刺激的でした。
備忘録。
・金融業界で働き始めたとき、著者は仕事のストレスに対処できなかった。どの交渉も激しい感情のぶつかり合い。著者は呼吸法で対応した。先ずは呼吸を落ち着かせる。会話の合間にゆっくり間を置いて大丈夫。
・採用面接のコツ、空港テスト。飛行機が遅れて空港で足止めを食った場合、この志望者と2人で待つ気になるか。それくらい相互理解が必要。
・実はブラックストーン1号ファンドに当時の日興証券が投資していて、それをきっかけに日本でまとまった資金が集まったという。
・実績がない状況では手頃なやりやすい案件など集まってこない(そんなのは他の会社に仕事が回る)。難しくて他社ができない案件しか回ってこない。設立当初のブラックストーンはそれをやり遂げる必要があった。
・投資家には大きく二つのタイプがいる。少しでも高値掴みを避けたいタイプと、落札に必要な額を出せずにまたとない機会を逃すことが最大のリスクと考えるタイプ。著者は後者だと。落札できた後のあらゆるオプションやその価値を考えるべしだと。
・景気の波は見分けられる。市場の天井は比較的にわかりやすく、買い手は自信過剰で「今回はバブルではない」と考えている。周囲の何人かが金持ちになり始めたらそれもアラーム。好調な市場での儲けは長くは続かない。
・ブラックストーンの投資委員会のルール。全員発言、投資案件のマイナス面に注目、決して個人攻撃はしない。また数人の実権者だけで話をせず、末端でExcelを回しているものにも聞いてみる。
・ブラックストーンの新人には、「卓越」と「誠実」を求めている。卓越とは、あらゆることにおいて100%であり、ミスをしないこと。そのためにはタスクが多ければ減らす(他の人に任せる)、積極的に周囲の助けを得る。
・困難な立場にある人、自分の問題ばかりに目を向けがちだが、その答えはたいてい他人の問題を解決することにある。
・時間はどんな取引も傷付ける。待てば待つほど不意打ちが増える。
・意思決定は準備できた時にする。速やかな意思決定を求めるものは、たいてい自分本位だ。堂々と「もう少し考える時間が必要だ」と言おう。
・いい人だと思う人のためには最後までそばにいてあげよう。
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巨大投資会社ブラックストーンの創業者の自伝。巨大企業の超有名人ではあるのだが、恥ずかしながら知らなかった。歴代米大統領はもとより、サルコジ仏大統領、習近平、安部首相など各国首脳、フランシスコ教皇、スピルバーグ監督など、数多くの有名人との写真が掲載されており、大物ぶりがよくわかる。短期的な利益を求めるのではなく、買った会社を立て直して利益を得ることを基本として、世の中の動きをよく見て的確に対応しているのがすごい。学ぶべきことが多々書かれており、勉強になった。
「人は一度にひとつのことしか本気で取り組めない」p8
「一流の経営者はつくられるもので、生まれつくものではない。情報を吸収し、経験を分析し、おのれの失敗から学んで成長する」p11
「現在、私のスケジュール帳は想像すらできなかったようなビジネスチャンスで埋まっている。各国の首脳、企業の経営幹部、放送タレント、金融界のリーダー、国会議員、ジャーナリスト、大学の学長、著名な文化団体の理事との面会だ。どうやってここまで来たのか」p12
「ブラックストーンでは、手がけると決めたからにはどんな事業であれ世界一になるという共通の使命のもと、能力にあふれるチームを編成してきた。世界一であるかどうかを基準にすれば、自分たちの位置を常に評価しやすくなる」p14
「私にとって人生に最も大きな見返りをもたらしてくれるのは、新しいもの、意外性があるもの、強い影響力があるものを生み出すことだ。たえず卓越性を追求している。成功の秘訣を尋ねられた時の基本的な答えはいつも変わらない。またとない好機を見出し、全力を尽くしてものにすること。そして決してあきらめないことだ」p15
「人は自分の現実こそが唯一の現実だと考えがちだが、現実は人の数だけ存在する。さまざまな現実を目にする機会が多いほど、その意味も理解しやすくなる」p52
「軍人の献身と犠牲はどんなときも称賛されなければならない」p52
「(モルガン・スタンレーのオファーを取り消してもらおうとした)それはできないとボブ(社長)は言った。モルガン・スタンレーがオファーを出したら、それをどうするかは受け手の問題だという。わが社は決して約束をたがえない、という言葉に感銘を受けた。ボブはこのあと10年かけてモルガン・スタンレーの企業文化を近代化し、多くの古い伝統を捨てて変革を推し進めた」p60
「私がブラックストーンで採用面接をするときは、その人間がわが社の企業文化に合うかどうかを考える。少なくとも「空港テスト」は必ずやる。飛行機が遅れて空港で足止めを食った場合、この志願者とふたりで待つ気になるか、と自分に問うテストだ」p64
「(不確かなものに対処する能力を評価する)金融、とくに投資は新しい情報や人や状況にすばやく順応しなければならない動的な世界だ。会話という限られた範囲内でつながりをもち、積極的にかかわり、方向を変える能力を示さない志願者は、おそらくブラックストーンでうまくやっていけない」p65
「(ハーバード財務担当ジョージ・パトナムへの売り込み)「(こまごまとした説明の後に)では最初から面会をやり直そう。わたしにこ��言いなさい。『パトナムさん、あなたはハーバード大学の財務担当です。私はアメリカ最大になる予定の学生ローン貸付事業をはじめます。あなたからは2000万ドルの出資を予定しています』。さあ、言って」。私はそのとおりに言った。「シュワルツマンくん、それはすばらしい考えだ」パトナムは言った。「よし、2000万ドル出資しよう」。パトナムは私が部屋へ足を踏み入れる前にすでにこの会社について調べていた。わたしが何を言ったところで会社の実力についての判断が変わるわけがなかったのだ。「さて、きみはこれから電車に乗り、ニューヘイブンへ行ってイェール大学のなにがし氏に面会してこう言いなさい。『なにがしさん、私は学生ローンマーケッティング協会への出資を募っています。アメリカの学生ローン最大手になる会社です。イェール大学から1500万ドルの出資を予定しています』。ためしてごらん。あとはなるようになる。つぎはまた電車に乗ってプリンストン大学に行く。そこで1000万ドル出してくれとたのんでみるといい」(こうしてあっという間に1億ドル調達できた)」p72
「投資家は常によい投資を求めている。投資家のために簡便にすればするほど、だれにとってもよい結果になる」p73
「仕事上の出会いをもっと個人的な出会いに変えられるようななんらかの接点や共通点、似たような興味や経験を探す。ごくあたりまえのことのようだが、実際にはそれほどあたりまえにはおこなわれていないらしい」p88
「(ブラックストーンの起業)わたしたちの最大の資産はふたりのスキルと経験と名声だ。ピートは最優等の称号「スンマ・クム・ラウデ」を受賞して大学を卒業し、全米優等学生友愛会「ファイ・ベータ・カッパ」の会員でもある。プロセス指向で分析的な人だ。ピートが理屈と論理で突き止められないことはなにもない。ニューヨーク、ワシントン、アメリカ実業界のすべての人と知り合いで、そのだれとでも気楽に気兼ねなくつきあうことができた。いっぽう私はもっと直感的ですばやく人を読み解き理解できると自負している。決断を下して迅速に遂行することができ、いまやM&Aスペシャリストとしてよく知られていた。わたしたちはスキルも個性も異なるが互いを補い合う存在だ。きっと名コンビになり、わたしたちのサービスを人々が望むようになるという自信があった」p103
「自分の構想を繰り返し売り込まなければならない。ほとんどの人は変化を好まないため、こちらの主張とちょっとした魅力で相手を圧倒する必要がある」p127
「市場の天井は比較的見分けやすい。買い手はたいてい自信過剰になり、ほとんどの場合「今回はちがう」と考える。通常それはまちがっている」p159
「市場が下落し経済が低迷するなかで市場の底を見極めるのはむずかしい。ほとんどの公的投資家や民間投資家は早すぎるタイミングで買い、景気後退の深刻さを過小評価する。あまり急いで反応しないことが大切だ。ほとんどの投資家には完全に景気の底を打つまで待つ自信や自制心がない」p160
「このような状況を避ける方法は、価値が最低水準から少なくとも10%回復するのを待ってから投資することだ。安全策を取って市場回復の最初の10%から15%をあきらめ、確実に適切なタイミングで買うほうがいい」p161
「FRBの元議長が、だれもバブルを見抜くことはできないと表明したが、断じてそれはちがう」p161
「どんな組織でも失敗は最高の教師であることが多い。失敗を葬り去るのではなく、包み隠さずに話してなにがうまくいかなかったのかを分析し、意思決定の新しいルールを身につけなければならない。失敗は大きな贈り物になりうる」p164
「ピートと私は、10点満点の人材を雇うことに決めていた」p176
「2018年期生のジュニア投資アナリストには、86人の求人に対して1万4906件の応募があった。採用率は0.6%で、世界トップクラスの超難関大学の合格率よりもはるかに低い」p176
「知らない人との会話では、共通の土俵に立てる場所が見つかるまで常に辛抱強く質問し続ける必要がある」p189
「私は結論を出す前に、取引について本人から直接説明を聞く。声の微妙な調子を聞きボディランゲージを見れば、その人がことばにしていることと同じくらい多くを読み取ることができる」p192
「私は完璧といえないオフィスは絶対に選ばないと決めていた。最高の人材をひきつけ、わたしたちの実力に対する顧客の確信が深まるような美しい空間をもつことは、契約を結ぶために少しばかり余分にかかる費用をはるかにしのぐ価値がある」p196
「ぬくもり、気品、簡素さ、調和、そして大きな窓から差し込む自然光。ブラックストーンのオフィスに出勤する人や会議のために来社する人が、私と同じくらいこの体験に心を震わせてくれればうれしい」p197
「常に自分の会社は小さいと本気で思っている必要がある。会社が大きくなり成功しはじめたとたん、挑戦者が現れ、顧客を奪い、きみを打ち負かそうとあらゆる手を打ってくる。成功したと思った瞬間ほどあやういときはない」p215
「(中国への出資依頼)合意には中国国務院と首相の承認が必要だったが、驚いたことにどちらもわずか数日で回答が届いた。アメリカやヨーロッパなら、数か月かかっていたかもしれない。中国政府の行動の速さは、この決定がたんなる金銭的なものではないことを示していた。これは政治的にも外交的にも重大な影響をあたえるものだ」p243
「困っているとき助けに来てくれた友人のことは決して忘れないものだ」p279
「人は自分の失敗から学び、最悪の事態が起きた時に学ぶものだ」p284
「与えることは人生の一部であり、幸運に恵まれたおかげで私もその習慣を続けている」p298
「学生がなにを学ぶかがすべてではない。肝心なのは学びながら築く人間関係だ」p312
「国家主席から、副首相、文化部部長、党書記、大学の学長へと権力が行使されていくのを目の当たりにした。このすべてが味方してくれていれば中国そのものを味方につけているということであり、だれも邪魔したり拒絶したりできない」p314
「1985年に40万ドルだった当初の資本金を、2019年には5000億ドル以上の運用資産にすることができた。創業からの一年あたりの成長率は約50%だ」p360
「(卒業生に向けて)どんなふうにキャリアをはじめるにしても、人生は必ずしも一直線には進まないと覚悟しておくことが大切です。世界は予測できない場所だということを知っておいてください。ときには、みなさんのような才能のある人たちでも、愕然とささられることがあるでしょう。生きていれば多くの困難や苦難に直���することは避けられません。逆風にぶつかったら、覚悟を決めて自分自身を前進させなければなりません。逆境そのものではなく、逆境に直面したときに立ちなおる力こそ、あなたがどういう人間かを決めるのです」p362
「一流の経営者は生まれつくのではなくつくられる。彼らは決して学ぶことをやめない。大きな成功をおさめている人や組織に出くわしたら、くわしく研究しよう。向上の助けになる現実世界からの無料の授業のようなものだ」p364
「新しいインプットに対して常に心を開いておこう。これは人にも経験にも知識にも言える」p365
「自己満足してはいけない。なにごとにも永遠はない。個人であろうと企業であろうと、自分自身をつくりなおし、改善する方法をたえず模索しなければ、競争相手に負けてしまう。とくに組織は意外なほどぜい弱だ」p366
「いい人だと思う相手のためなら、ほかの人たちが立ち去ってしまっても、そばにいてあげよう。だれでも厳しい状況に陥ることはある。相手が必要としているときになにげなく親切にふるまうことは、人生の流れを変え、予期しない友情や絆を生み出すことがある」p368
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凡人にはもはやまったく参考にならないレベルで傑出した人物の自伝(であり自社の宣伝)。
プライベートエクイティという分野は金融の中でもとくにややこしい。まずレバレッジ、とか、オルタナティブ投資とかいった言葉のイメージが湧かないと前に進めない。
が、だから読まないというのもいささか勿体無い。
というのも、本書はイメージ的にはざっくり3部にわかれていて、具体的には
1 若いときの挫折や苦労
2 バンカー、あるいはファンド創業期の活躍
3圧倒的な政治的影響力(トランプ政権のブレーン、米中交渉のキーパーソン)
がそれぞれ主題であり、金融がわからないと退屈なのは第二部に当たる部分だけ、とも言えるからだ。
「成功するには、本来なら身をおく資格のない状況や場所に身をおかなければならない。おのれの愚かさに首を振り、そこから学べばいい。」
こんな金言が散りばめられているから、とくに我こそは社会を背負って立つ者なり、と前を向いている若者は読んでみる価値はある。
さて、ここにある数々のビックディールの記述に興奮しつつ、そして踏ん張るべきときに踏ん張り倒すその胆力に心から尊敬の念を覚えつつ、しかし読み終えてなお思うのは、「国家の役に立ちたい」という著者の気持ちはまちがいなく本物として、一説には年収(毎年!)800億円、という収入の多くがごく限定的な税率でしか課税されないこと、そして本人がその気になればその税制に影響を与えられることへの抑えきれない疑問だ。
努力して富と名声を得ることは全くもって正しい。ファンドは世の中で思われているようなアンフェアな稼ぎ方(ばかり)をしているわけではない。
とは言え、では労働の対価である所得税よりはるかに安いというアメリカの証券税制ははたして本当に正しいのか。
奇しくも日本の新しい首相が、就任早々に資産への課税の議論を撤回したとの新聞記事を読みながら暫し沈思黙考するのであった。
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【選書理由】
News PicsのPEファンド特集にて、おすすめ関連書籍としてアドバンテッジパートナーズの市川氏が紹介しており、購入。
【感想】
期待を超える内容で合った。
前半部分は著者の若き頃のストーリーが載っており、文体としては『ご冗談でしょう、ファインマンさん』に近いなと思った。
私がまだ若いということもあるので、今の自分の歳の時に彼がどういう思考を持ってどういう行動を行っていたのか、といったところを追うような楽しみかたをした。
中盤からは、まあまあしっかりとした金融や実務の話がでてきて、最近そからへんの予備知識がついてきていたため、読み応えがあった。(1年前の私が読んでも楽しめなかったと思う)
後半部分の政治や、中国、奨学金当たりの話はそんなに面白くなった。中国人からしたら面白いかもしれないが。
兎に角、世界的PEファンドを創設する人はどんな人なのかということを、ざっくりと掴むことができたのは大きな収穫。
【印象に残った箇所】
70p
資金調達の経験もなければやりかたもわからなかったが、自分ひとりでなんとか知恵をしぼるようなばかなまねはもうしなかった。わたしは助けを求めた。
77p
ジャック・ウェルチが学びとるつもりになったが最後、脳に掃除機を直接つながれたように知っていることをなにもかも吸いだされてしまう。質問はとどまるところを知らず、矢つぎ早にくりだされる。ジャックは自分にとってまったく目新しいことでもひとつの考えとべつの考えとのつながりを瞬時につかんでしまう。
100p
ウォール街で働きはじめたころにタイプミスや計算ミスなどの失敗を犯しばつの悪い思いをしたおかげで、厳密であること、リスクを排除すること、助けを求めることの重要性を学んだ。今日のウォール街ではコンピュータのキーひとつで終わるような計算も、かつては手計算でおこなわなければならなかった。けれどもそうやって学んだからこそ、取引がいかに入り組んだ構造をとりうるか、どのような細部まで交渉すべきかを理解できた。習熟するには経験と辛抱強さと痛みに耐える力が欠かせない。
104p
リーマンでまだ駆け出しだったころ、どうして資金を借り入れるとき銀行のほうが同規模の一般企業より多く支払わなければならないのかと年上のバンカーに尋ねたことがある。「金融機関は一日で破綻してしまう。だが一般企業が市場での地位を失って破産するまでには何年もかかるからだ」と彼は言った。
122p
簡単なことなら解決してやろうという人はいくらでもいる。しかしほんとうに厄介なこととなると、まわりにはだれもいなくなる。それを解決してやることができれば、いつのまにか希有な人たちの仲間入りを果たしている。
141p
わたしたちは8億5,000万ドルのファンドを調達したが、その資金でできるだけ多くの取引をすることを意図していた。それぞれの取引で使う自己資本が少ないほど、残りを銀行から借りることでより多くの取引を手がけることができる。8億5,000万ドルを使って借入をせずに8億5,000万ドルの資産をひとつ購入することもできるし、85億ドル分の資産に対して10%の頭金ととして8億5,000万ドルを使い、残りを借り入れでまかなうこともできる。節度を持って借り入れをすれば、ふたつ目の選択肢のほうが格段に高い収益を見こめる。リスクをおさえるためにも分散化は欠かせない。
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世界的なファンド会社ブラックストーンについて。
メモ
・企業文化。能力主義を信じ、卓越すること、開かれていること、誠実であること。リスクを管理し、損失を出さない。
・景気の波を見極める方法
市場の天井を見極めるには。買い手が自信過剰になるタイミング。
貸し手が利払いを求めない状況。
戦略を持たない個人が偶然金を稼ぐような状況。
・底に投資するタイミング。価値が最低水準から10%ほど回復してから投資する。
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基本はどうやってブラックストーンをつくったかの伝記の本です。
本からの学びは、巻末の仕事や人生に役立つ25のルール。
伝記はそれの論拠というイメージの本。
1, 大きなことをするのは、小さなことをするのと同じくらい簡単だ。努力に見合う報酬を得られ、追いかけることに値する空想を追求しよう。
2, 一流の経営者は生まれつくのではなく作られる。彼らは決して学ぶことを辞めない。大きな成功をおさめている人や組織に出くわしたら、くわしく研究しよう。向上の助けになる現実世界からの無料の授業のようなものだ。
3,尊敬する人に手紙を書くなり電話をかけるなりして、助言や面会を求めよう。どんな人が会う気になってくれるかわからない。重要なことを学んだり、生涯にわたって切り札となるつながりができたりすることもある。人生の早い時期の出会いは、ほかにはない結びつきを生む。
4, 人間にとって自分の問題ほど興味深いものはない。他の人が何に取り組んでいるかを考え、助けになるアイデアを提案できるように心がけよう。どんな目上の人もどんなに重要な人も、考え抜かれた内容であればたいていは新しいアイデアにも耳を貸すものだ。
5, どんなビジネスも、相互に関連する個別の部分からなる閉じた統合システムだ。優れた経営者は、各部分が単独でどう機能するか、ほかのすべての部分とどうかかわって機能するか理解している。
6, 情報はビジネスにおいてもっとも重要な資産だ。知識が増えれば増えるほど、より多くの視点をもてるようになり、競合より先にパターンや異常を発見する可能性が高くなる。新しいインプットに対して常に心を開いておこう。これは人にも経験にも知識にも言える。
7, 若いうちは、学べることが多くてしっかり研修させてもらえる仕事につこう。最初の仕事が基礎になる。立派そうに見えるというりゅうで就職するのはよくない。
8, 自己紹介をするときは、印象が重要なことを覚えておこう。全体として筋が通っていなければならない。きみが何者かを示すあらゆる手がかりを相手は探してる。時間厳守。等身大で臨む。準備する。
9,どんなに聡明な人でも、ひとりであらゆる問題を解決することはできない。しかし、頭のいい人が大勢で素直に話し合えば問題を解決できる。
10, 困難な立場にある人は自分の問題にばかり目を向けがちだが、その答えはたいてい他人の問題を解決することにある。
11, 自分自身のニーズよりも大きいものを大切にしよう。会社でも、国でも、兵役でもかまわない。自分の信念や価値観に突き動かされて挑戦することは、成功しても失敗しても価値がある。
12, 自分の善悪の感覚から逸脱してはいけない。清廉潔白をつらぬく。小切手を書いたり自分の懐が痛んだりしない状況で正しいことをするのは簡単だ。なにかをあきらめなければならない状況で正しいことをするほうが難しい。常に有言実行を心がけ、自分の利益のために人を惑わしてはいけない。
13, 大胆に。成功する起業家、経営者、個人は、今がその時だと思えばすぐに行動する自信と勇気を持っている。他の人が慎重な時にリスクを受け入れ、他の人が動けずにいる時に行動を起こすが、それを賢く行う。この特徴はリーダーの印だ。
14, 自己満足してはいけない。なにごとにも永遠はない。個人であろうと企業であろうと、自分自身をつくりなおし、改善する方法をたえず模索しなければ、競争相手に負けてしまう。とくに組織は意外なほど脆弱だ。
15, 最初の売り込みで商談が成立することはめったにない。自分が何かを信じているからと言って、他の人も信じてくれるとは限らない。繰り返し説得力のある言葉で売り込む必要がある。ほとんどの人は変化を好まないため、なぜ変化を受け入れるべきかを納得させる必要がある。自分が欲しい物を求めることを恐れてはいけない。
16, 大きな変革の機会を見たら、誰もそれを追いかけていないからといって心配する必要はない。他の人には見えないものを自分だけが見ているのかもしれない。問題が困難であればあるほど競争は限られ、解決できる人への報酬は大きくなる。
17, 成功はまれな機会を活かせるかどうかが全てだ。心を開き、よく注意して、いつでもチャンスをたえずつかめるようにしておこう。ふさわしい人材と資源を集め、専念する。そのような努力をする準備ができていないのであれば、そのチャンスは思ったほど魅力的でないか、自分がそれを追求するのにふさわしい人間ではないかのどちらかだ。
18, 時間はどんな取引も傷つけ、時には台無しにすることさえある。待てば待つほど、待ち受ける不意打ちも増える。特に厳しい交渉では、合意に達するまで全員をテーブルに縛り付けておこう。
19, 決して損失を出すな!あらゆるチャンスについてリスクを客観的に評価しよう。
20, 意思決定は準備ができたときにしよう。追い詰められた状態で意思決定をしてはいけない。周りの人は自分たちの目的や内部の政治など第三者的な必要性から決断を迫ってくるだろう。しかしほとんどの場合、「もう少し考える時間が必要だ。また連絡する」と言えばいい。この戦術は最も困難で不快な状況でさえやわらげるのに非常に有効だ。
21, 心配することは、能動的に心を解放する働きだ。適切な方向に向けられていれば、どんな状況でもマイナス面を明確にし、それを避ける行動につなげることができる。
22, 失敗は、組織にとって最高の教師だ。失敗について率直かつ客観的に話そう。なにが悪かったのか分析しよう。意思決定屋組織行動について新しいルールを学ぶことができる。しっかり評価すれば、失敗は組織のたどる方向を変え、将来的にさらなる成功につながる可能性を秘めている。
23, 可能な場合はいつも10点満点の人材を採用しよう。10点の人材は、問題を見つけ出し、解決策を立案し、事業を新しい方向へ向かわせることに積極的だ。彼らは他の10点満点の人材も惹きつけて雇う。10点の人材がいれば必ず何かを作り上げることができる。
24, いい人だと思う相手のためなら、他の人が立ち去ってしまっても、そばにいてやろう。誰でも厳しい状況に陥ることはある。相手が必要としている時になにげなく親切に振る舞うことは、人生の流れを変え、予期しない友情や絆を生み出すことがある。
25, 誰にでも夢がある。他の人が目標を達成するのを助けるためにできることをしよう。
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半神半人の冒険活劇のよう。
いつもは後日内容をなんとなく思い出すため、他人に勧める際にポイントを思い出すための備忘録として細かい内容をろくでもない感想と共にチマチマ書いてるんですが、これについては本筋とはあんまり関係のないことを書きます。(便利なあらすじは本紹介のところにあるしぃ)
分厚い上に文字も小さくて読むのに2.5日かかりましたが楽しく読めました。特に前半の2/3。(後半1/3の慈善活動や政治活動は個人的な興味がほぼゼロの分野なので前半の熱意を持って読むことは出来ませんでしたが。それでもまぁ。うん。)
「栴檀は双葉より芳し」でしたっけ?
14歳で他人の体力(双子の弟)を使って元手なしで金を稼ぐことを実践し、高校ではスポーツ(短距離だから球技のセンスは未知数だけど)もトップクラスでイェールに行ってハーバードBS行ってリーマン入って独立して金融界の覇者の1人となって国際的な慈善活動(表向き)やって政治活動やって。。。
金融マンというか世界の「エスタブリッシュ」としての活躍が想像の上過ぎてまるでヘラクレスの大冒険を読んでるよう。
なんか「へーさすが半分神だけのことはあるね」みたいな。面白いし現実世界なんだけどなかば呆れながら読む感じ。
で。宣言通り内容とはあまり関係のない感想を。
1)オキアミでクジラ
フォーブスのビリオネアランキングでは2024年度の34位$38.8bn。なお2015年から2019年あたりは$10bn台を推移してたのが21年$21.9bn、22年$34.8bn、23年はまた20bn台に戻るも今年は最高額。昨年は24位だったそうな。
てかこのアプリの紹介文もそうだしフォーブスもそうなんだけど「リネン屋の息子が(驚異的な金を稼ぎ出し)」って要りますかね?なんか日本以上に家柄とか気にする感じが露呈してていいけどね。
本の中で(わざわざ)中国の(わざわざ)習近平が卒業した清華大学に外国からの留学生をあつめるプロジェクト(校舎建てる)やったり(しかも大勢の人達を巻き込んで)、イェールやオックスフォードに建物建てたり。そりゃまぁね。
ノブリスオブリージュとかじゃなくて$38.8bnもあったらやらざるを得ないしエビでタイだし、っていうかオキアミでクジラとかじゃない?もうこうなると。
そもそもなんだけど。アメリカの税制を知らないので想像オンリーですがこういったのって税金の控除項目だったりしません?日本みたいに。
どうなんでしょ。
東日本大震災の時に「俺は1000万円寄付したぞ!」っていうセールスヘッドがいたんですよ。んで他の偉い人も寄付してましてね。口々に言うわけ。自分で。寄付金額を。
勿論いいことなんだけど、でも私は「そもそも所得税で取られる分を寄付という形に変えただけでお前の財布は痛んでないだろ?」とか思ってたわけです。彼らの年俸は数億円、確か所得税の4割までは寄付控除ですよね?当時ふるさと納税とかなかったし。(あったら寄付してないんじゃないかな)
寄付がダメって言ってるんじゃなくてね。
わざわざ言うなと。実質何も持ち出してねぇんだから。みたいな。
(被災地にお金が必要なのは紛れもな��事実ですし、寄付が支援になることも事実です)
著者の場合は職場で「寄付したぞ!(キリッ)」って言う謎マウントが目的ではなく、中国政府やイギリス政府への「撒き餌」でより大きな果実を狙ったものですから分かるんですけどね。しかも彼の人生を書いたものを私がわざわざ好きで読んでるんですから詳しく書いてくれなきゃ困るわけで。私のこの感想は「だったら読むなよ」と怒られそうですが彼の場合寄付の矛先もやり方も規模も目的もえげつなくてなんかしらけてしまう。目の前で笑顔でゆーっくり悪事を働いてるのをじっと覗いてるみたいな感覚。(私が頭が悪く貧乏で僻みやすく物事を正確に把握出来ない愚か者というだけですが)
欧米人のいいところはこういった「おためごかし」を真面目な顔で出来ることですね。嫌味じゃなく。いわんやセレブリティをや。
2)ネグレクトと前妻
子供のご飯が2年間冷凍食品だったのに気づかなかったというエピ。厚顔無恥なお手伝いでオチがついてましたがネグレクトでしょこんなの。
しかも。世界中の男にありがちですけど本人は知らなかった!とかその時初めて明らかになった!とか言うけど話聞いてないだけで周りは(子供)ちゃんとSOSを出してたと思いますけどね。
てか子供のご飯がそんなんで子供の心のケアとか出来まんのん?なんか子供との思い出がたまに挟まってたけどいいことしか出ないじゃん。
そんなわけあるか?
(とはいえ妊娠出産も出来ない世の中のオスにとって子供は全て代理母によって得た遺伝子コピーであり、そのコピーにしてやれることは「沢山金を稼ぐ」くらいですけどね。父親の存在意義なんて。その点において文字通り唸るほどの金と人脈を与えたんだからまぁ5億点のパパなのねきっと。)
あと前妻。離婚のくだりが駆け足かつ朧げでなんだか分からないけれど、彼が「これまで頑張ったものを分けなければいけない辛さ」を2番目の理由として挙げたのが大ウケ。巻末の謝辞にも一切登場しない。でもさぁ。大事な大事な子供2人妊娠して出産してくれたのはその人だよ?そして大事な子供は半分前の奥さんのコピーだよ。今孫が7人いるのは彼女のおかげでしょう。その孫は25%前の奥さんのコピーね。(しつこい)アンタ気持ちいいことだけして何にもしてないでしょ?そもそも財産分けたってことは君が原因もしくは言い出しっぺだろうに。
本の中でどう考えても不必要な「その時々の当時の彼女」の記述が複数回ある。彼らは何ら本筋に影響しない。出だしから変だなーと思ってたけど離婚のくだりでわかった。もし前妻と後妻だけ記せば2人は過去と現在という時間の違いはあるものの同等の存在になってしまうからだ。だからどうでもいいその場限りの彼女の話がパラパラ出てくる。「前妻はどうでもいい過去の女の1人(入籍はしたけれど)」とでもいいたげな。
謝辞のところで分かるがこの本は著者の口述をプロ作家が書き起こしている。その後の手直しも別プロだ。だから文章のクオリティが高いのだ。(本文と謝辞の落差が凄いのもそれが理由)こんなスーパー忙しい人ならそりゃそうなんだろうけどなんか残念。ネグレクトと前妻の陥れはうまくステルスで行われているような気もするけど、返って次の感想を色濃くする。
3)感謝はするけど「許された」とは思わない
優秀な人達への感謝、運への感謝はするけど自身が「許された」つまり「大目に見てもらった」という認識が一切感じられない。
自分がウルトラセレブになったのは時代のおかげ、運のおかげ、優秀な人達のおかげ、というフレーズは繰り返されるが単に「大目に見てもらったから」というのがない。
彼は私の10000倍では済まない読書量だと思うので当然マルクスアウレリウスも読んでるでしょうに。「才能」「能力」「運」「まぐれ」どれでもなく単に「おめこぼし」があったからかもよ。
(でも傲慢じゃないと金は稼げないからなぁ)
4)同族嫌悪と893マインド
リーマンとか投資銀行の人間を悪く言い過ぎ。
にも関わらず自分も側近も投資銀行(しかもよりによってリーマン)出身多すぎ。
投資銀行の文化を批判しつつ(言ってることは当たっているが)ブラックストーンの企業文化も同じ。
「他人に対して敬意を払わないような人間は要らない」と言っているがそういう人登場しすぎ。
あとリーマン最後のCEOファルドについてだけど。
リーマンの同期で昔から顔見知りだし分かるんだけど「多くの人が彼の良さを知らないのが残念だ」は草。
リーマンやブラックストーンの文化では彼は「いい人」なのかも知れないが、「本当はいい人」とか「根は優しい」ってのはチンピラとか893のマインド。
謙虚で優しいってのはどの場面でもそうだから言えるのであって、仲間内だけ、知ってる人だけ、根っこだけじゃダメなんだよ。花も茎もそうでなければ。
てかアンタ分かってるでしょ。自分で。
父親のリネンの会社を引き継いで大きくするんじゃなくてウォール街に行った時点で。自分がどういう人間か。
ブラックストーンのスローガン、Excellent とIntegrity はマジで草。肺呼吸の動物に「息を吸え」というスローガンは掲げないわけでして。
5)YTO
彼の仕事は「ゆすり、たかり、おどし」
これは私が昔、ある会社の副会長に「僕は社会人一年目からゆすり、たかり、おどし しか してないよぉ」と笑顔で言われたことがあるけど、まさにそれ。
私は底辺の仕事の底辺の地位しか経験がないので「合理性」とか子供のようなルールで働いてきたけれど、著者はとにかく他人の弱点を探って交渉を有利に運ぼうとしている。要は「YTO」だ。
やっぱ一流の人達ってYTOなんだなー。
俺が百三十五万流なのはこれが出来ないからだ。
とほほ。
6)マフィアもしくは信仰
ユダヤ人繋がりだけでなくイェール、ハーバード、リーマン、とにかくみんな繋がっていく。
ハーバードから比較すれば顕微鏡のスケールになってしまうかもですが、日本にもありますよね。有名な学閥というか、大学と呼ばずに塾っていうんですかね?そう、高校が甲子園に行ったら卒業生が1週間ホテル借りて応援しスタンドを埋め尽くすあの学校。私は年老いてからこの共同体の価値を思い知ることになりましたがやはり出来るだけ有名な学校に行かないと損ですね。せっかくの人生。出来ればハーバード、スタンフォード、MIT、UCバークレー、オックスフォード、ケンブリッジ。それが無理ならあの塾でも。
7)遺伝子��ていうか運)
この人「才能」「能力」「努力」って言ってるけど、絶対分かってるだろうなと思ってたら最後の最後、両親への謝辞で「遺伝子」について触れている。
そう。そうだよ。君が足が速いのも、勉強が出来るのも、目標に向かって努力出来るのも、激務に耐えうる体力があるのも、父親譲りの勤勉さも、母親譲りの行動力と賢さも、ユダヤ人なのも、白人なのも。「遺伝子」
っていうか「運」だよね。
遺伝子も大事。でも結局運。
大谷翔平の兄。
有村架純の姉。
ダルビッシュの弟。
遺伝子+運のタッグが必要。
んで英語圏に生まれたのも、アメリカ国籍なのも「運」ね。
で。最後に。
投資に関する本は数冊読んだけどこの本もかなりシンプルでいい。
「絶対損を出すな」というのはシンプル過ぎるけど要は「安い時にいい物を買え」だし「(余程の理由がない限り)損切りするな」だし。
彼らがリーマンショックの際に不動産を買い漁ったのは「いつか必ず相場は戻るからそれまで資産価値が高いけど一時的に値崩れしてるやつ買って持ってればいいじゃん」マインドなわけで、これはよく言われる「機関投資家と違い個人投資家は時間を味方に出来る(値段が上がるまで待てば評価損なんて気にしなければいい)」と繋がると感じた。
(問題は素人が「いい物」も「安い時」も見極められないことだけど。まぁそれが継続して出来たら今頃私は自家用ジェットでタヒチに行ってるからこれ書いてる暇ないんですよ)
本当の最後。
80億人?今地球上の人口って。
ダイオキシンが発生するようなゴミ山で小石のように小さくて固い干からびたジャガイモと引き換えに近所のおっさんたちに毎日毎日無茶苦茶されながらも母親にも相談出来ず病院にも行けず毎日ゴミを拾わなければ、おっさん達に身体を預けなければ、家族全員何も口に出来ないスラム街の9歳の女の子もいれば、著者のような人達もいますね。
運。全て運。
それでも何とか世界がまわるのは、どんな人でも100年ぽっちで死ぬからかしらね。
それともまた仕返しが始まるのかな。
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ブラックストーン・グループ共同創業者であるスティーブ・シュワルツマン氏の回顧録。この物語は、M&Aアドバイザリー業界のキーマンであったシュワルツマン氏と投資銀行の重鎮であったピーターソン氏が、遠方出張までした訪問の予定をドタキャンされ、雨のなか途方に暮れる場面から始まる。本書内に自身のキャリア自慢はほとんどない。変わりにビジネスや起業の本質が随所に詰まっている。
冒頭の軽んじられたエピソードとは対象的に、氏は相手を尊重し役立つことを大切とする。そこにビジネスチャンスがあるとしている。そうした利他的な精神に加え、圧倒的行動力、徹底的リスク管理が巨大な帝国をゼロから生み出した原動力となった。
氏の語る社会人になった初期の基礎力と早い段階の人脈は本当にそのとおりで、ビジネスマンの方は可能な限り早い段階で本書を読むことをおすすめする。示唆に富む一冊。
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【仕事の鬼とはまさにこの人のこと】
ブラックストーンを創った男の生き様が書かれた書籍。
日本でも、プライベートエクイティ、プライベートクレジットといった投資が活発になるだろうと感じた為、本書籍を手にしてみた。
成功の秘訣は強い信念と判断のスピード。
知識はありすぎて不足する事はない。
世界中の政治にも関与する影響力は、著者が多くの人から信頼を勝ち取ってきた証。
仕事や人生に役立つ25のルールはいつでも見返せるようにしておきたい。
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同い年でファンドを立ち上げたのか。
自分のいる産業がどんなものなのかを知りたく。
ブラックロックも同じ会社だったの初めて知った。
IPOはブラックストーンが一番はやかったのか。
凄い精力的に働いて凄いなというのが感想。