紙の本
国民の熱狂が国を誤らせることがある
2019/08/24 16:29
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
第二次世界大戦後70年という節目の2015年に出版された単行本に、その後の4年間の世界情勢を加筆されたものである。「なぜ戦争が起きたのか、なぜ戦争を途中でやめることができなかったのか。戦争からどんな教訓を得たのか。これをきちんと受け止め、分析することが必要なのではないでしょうか。」と説く著者が、第二次世界大戦後の東西冷戦、新冷戦、中東宗教対立、日本や米国等の戦争に関わる動向を解説したものである。本書で、特に印象に残ったのは、ヒトラーは、ワイマール憲法に定められた民主的手続きによって、ドイツ国民から政権を与えられた。「本当に怖いのは異常な独裁者ではなく、それを支える国民の熱狂なのです。」という著者の言葉であった。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
過去の歴史から解説し教訓が生かせていない現代の問題点を洗い出し未来へとつなげる意識を持つことを提唱している。日本人の無責任さが痛感させられる内容となっている。但し価値観は単純に切り捨てるべきでないものもあるはずだ。
投稿元:
レビューを見る
日韓問題や中東問題など、現在の世界情勢を抑えておくのに欠かせない一冊。
ということは、世界視点から見ると、いまだに争いが多く存在する、ということである。
前版と比べて大幅な加筆がされており、特に内容が古いとは感じなかった。迷っている方は改めて読んでみることを勧めたい。
投稿元:
レビューを見る
190916.なんとなく色んなところで聞こえてきたことが具体的に書かれているなーという印象。土地の争いならまだしも、宗教やら主義やらで戦争というのはなんと愚かで悲しいことか。
戦争当事者は我が事と奮い立っているが、バックの国の思惑に左右されていることもなんとも悲しい。
たしかに憲法はいいかげん何かしら見直さないと、見直して始めて自立と言えるのではないか?
主義やら宗教だってちゃんとアップデートが必要な気がする。出ないと原理主義と一緒では?
投稿元:
レビューを見る
第2次世界大戦への日本の自己反省の手法が不十分であることのほか、第2次世界大戦後の世界の内戦や地域戦争を米ソ対立にかぎらず、アフガン・イラク・コソボ・カンボジア・ソマリア・アンゴラなど、わりと満遍なくとりあげているので、CNNやBBCがケーブルでしか視れず、紛争に関する世界情勢に関心が薄くなりがちな日本人がこれを俯瞰するには手にとりやすい分量。結局、抽象的に帰納するとこういうことになる「世界から戦争が無くならないのは、勝者が歴史から学ばず、戦争による成功体験を引きずり、他者を見くびり、自らの利益のみを追求し、弱者を弾圧し、都合の悪いことは隠す。 そんなことを繰り返しているから」。ラグビーWCにイングランドとアイルランドが別チームで出場しているが、両国間にぬぐい難い遺恨があることもこの本読めば簡単に知ることができます。
投稿元:
レビューを見る
日本で「戦後≒平和」と呼ばれる時代にも、世界各国で戦争は起きていた。現代史の中で起きた戦争を追いかけながら、現在と未来をいかに生きるべきかを説いている。巻末にはネトウヨへの容赦ない批判が書かれているが、たぶん池上彰の本を読む人はアンチネトウヨ思想であり、当のネトウヨはそもそもこういうリベラルな本は読まないよな……
投稿元:
レビューを見る
ドイツの自動車ナンバープレートは「SS」を選べない。
基本法≒憲法州は代表に作らせた。
与党が改憲を訴えるのは日本のみ。
アメリカが行ったこと。
財閥解体、競争で経済発展。
中間層を育て内需拡大し、外国侵略を考えさせない。
女性参政権。
キューバ 米軍グァンタモ基地
1898年 米西戦争の勝利の遺産
実質植民地化がソ連の介入、
カストロとキューバ危機へ発展
冷戦終了
物理学者や数学者が金融界へ
マネーゲーム、リーマンショックへ
インターネットの解放へ
社会主義の労働者が資本主義社会へ
世界的デフレへ
ベトナム戦争後の報道規制
ピンポイント爆撃は命中した映像しか公開してない
戦争はメディアを育てる
パレスチナ問題
イギリスの多重外交
ユダヤ人国家/アラブ独立国家/オスマン帝国分割
ヒトラー
まっとうな民主手続きから生まれた
本当に怖いのは、
異常な独裁者よりそれを支える国民の熱狂
第二次世界大戦後の軍事衝突
原因は第二次世界大戦の戦勝国
投稿元:
レビューを見る
オーディオブックにて。
なんほど〜って、そのときは思うんだけど、
すぐ忘れてしまう。
過去の苦い経験も教訓も忘れちゃうから、
戦争 起きるのね〜。
人間がいなくなったほうが、
地球はよっぽど平和だ。
地球の気持ちになったら、身体のあちこちに
吹き出物ができて、痛くて痒くて、
いっそ一掃したいだろうに。
生かしてもらってる謙虚さを忘れて、
ちまちまやってるんだから、強欲で傲慢だよ。
反省〜。
投稿元:
レビューを見る
戦後74年を池上さんのわかりやすい解説で振りながら、頭の中のバラバラの情報を線でつなぐことができました。特にキューバ危機のくだりや第一次世界大戦の戦後処理の失敗でドイツ経済が破綻しヒトラーが台頭して第二次大戦へとつながっていくあたりの流れがよく分かりました。一つの戦争が終わっても、それで世界の人々全員が幸せになるわけでなく、勝者と敗者が出る以上、次の戦争への伏線となってしまう。政治、宗教、各国の歴史、利権が複雑に横たわっているだけにその伏線を断ち切ることは難しいのかもしれません。それにしてもアメリカはちょっかい出し過ぎですね。世界中の人々が私利私欲に走らず本当に平和的な思いで行動することでいつか戦争がおこらなくなりますように。
投稿元:
レビューを見る
audiobookで聞いた。
第一次大戦から第二次大戦、冷戦、中東、アフリカ、アジアなど、各地域、各戦争毎のテーマに分けてなぜ戦争が起きてどう推移していったのかを解説している。
その中で複数の戦争に共通してみられているのが、
・アメリカの介入
・イデオロギーや地政学的、あるいは利権関係での大国の思惑と介入
・宗教対立
・メディアの立ち位置と国民感情の関係
・戦後処理と反省
等である。
特にアメリカの介入した所ことごとくおかしな事になっていたり、途上国の内ゲバを、宗教やイデオロギー的な理由で大国が介入して、その後乱立した現地組織が泥沼の内戦を起こすあたり、救いの無い思いがする。
その一方で少しずつではあるが、過去の失敗に鑑みて、より良いシステムを作り上げようとする人類の努力も見られるのである。
余談だけど、CIAはやっぱ結構動いてるんだな。
投稿元:
レビューを見る
読み応えあり。
現在も起こっている紛争は、すべて過去の戦争、侵略が引き起こしている。
戦争の反省をしたはずが、それが新たな紛争を生んでいたり。
全てを理解しきるのは難しいが、世界の大まか流れを掴む教科書。
投稿元:
レビューを見る
audiobook.jpにて聴いた。世界の戦争の歴史を振り返る本。戦勝国になると次もまたうまくいくと思い、敗戦国になると次はうまくやろうと思うという、無限ループなのかなと。
日本は太平洋戦争の総括が不十分で、現場主義で責任の所在もあいまい。個人的には、本書を読んで憲法の見直しが必要と思いますが、なかなか出来そうにないですね。
世界では絶え間なく戦争が続いていますが、日本はたまたま70年以上も平和を維持できていてよかったと思う。これを続けるためになにが出来るだろうか。少なくとも選挙に行くのは必須かなと思う。
投稿元:
レビューを見る
池上彰の本は、彼の意見がきちんと入っている。少し出し過ぎだとは思うけど、読んで損はない。特にこの本は、戦争がなくならない理由に絞っているのでオススメ
投稿元:
レビューを見る
いつもながらに勉強になる池上彰さんの本。
なぜ戦争がなくならないか、一言では言えないが、歴史に学ぶしかない。
第二次大戦で得た教訓も、国によりさまざま。
ソ連はドイツ軍の侵略のトラウマから周辺諸国を緩衝地帯にすべく東欧諸国を支配。
アメリカも、ベトナム戦争の教訓から湾岸戦争に勝つも、その勝利体験からイラク戦争の失敗を起こす…。
知らなかったのは、アフリカの戦争。
アンゴラ内線が四半世紀も続いていたことや、
ソマリア内線など、ソ連やキューバも参戦していたことに驚いた。
投稿元:
レビューを見る
池上彰による、文字通り戦争が起こる原因となくならない理由を記述した一冊。
特筆すべき内容はないものの、正確でわかりやすかった。