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投稿者:MR1110 - この投稿者のレビュー一覧を見る
近年住宅街においてもクマ被害が発生している為購入。「クマが私のお師匠さん」というアイヌ民族最後の狩人姉崎さんを取材した本書。姉崎さんは狩人の範疇を超えて自分がクマならどう動くかを考える。その姉崎さんに取材した録音をそのままに本にまとめてあります。とてもわかりやすくクマを理解する第一歩になりました。
今の時代、読むべき!
2021/09/23 17:57
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投稿者:うみいぬ - この投稿者のレビュー一覧を見る
たまたま手に取った本。でも…え?何これ?面白い!!
今だからこそ、読むべき本ですね。
クマの方が人間が怖い。でも人を襲ったクマは、また人を襲う…サメもそうだっていうし。その通りなんだろうな。
山にいるはずのクマが、変な意味で身近になってしまったこの時代。エコだ、自然破壊だ、クリーンエネルギーだetc…なんだかんだ偉そうに言っていても、私達は本当に自然を知ってるのだろうか。
自然は特別なことではなく身近な身の回りの事なのに、特別視。それ自体が違う気がする。
クマとの付き合い方や距離の取り方は、自然との付き合い方や距離の取り方と何ら変わらないんだろうなぁ。
…とかなんとか、私なんかが感想いうより、エコとか偉そうに言いたい人は、本当、とりあえず読むべき本!!
大々的に宣伝してもいいと思う。埋もれてるなんて、もったいない!
まず熊には会わないと思うけど
2015/10/17 22:21
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投稿者:あらら - この投稿者のレビュー一覧を見る
アイヌの熊撃ちの名人がインタビューを受けて、くまのこと、山の事を答える
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投稿者:MR1110 - この投稿者のレビュー一覧を見る
登山などしない私には無関係と思っていた本書。ですが今は街中にも熊が出る時代。立ち寄った書店にてアイヌの特集コーナーに陳列されているのを見つけ迷わず手に取りました。じっくり読みたいです。
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アイヌ最後のハンター姉崎さんへのインタビューをまとめた本。前半はその彼がどのようにしてハンターになったかが語られる。子どものころから家族を養うために身につけてきた狩猟採集と山歩きの知恵は、彼曰く「クマにみんな教えてもらった」というが、彼の山での暮らしは本当にクマそのものでびっくりする。とてもマネできないが。
それくらいよくクマを知っていて、クマの行動が読めるという彼によると、クマはいきなり襲ってきたりしないそうだ。襲う前に、これ以上近づくな、などの警告をしてくるんだって。そこで背中を向けて走って逃げると、自分が弱いことを認めたことになり、かえって追いかけられてしまうそうだ。しかもクマは大きいのに60km/hものスピードで走れるとな!足元の悪い山で走って逃げ切れるはずがない。ちょろちょろ動くとクマはそこに飛びつく習性があるので、クマにでくわしたら、できるだけ動かないようにして、仁王立ちになって眼をそらさず、落ち着いた声でウォーと話しかけるのがよかろうとのこと。しかし、一度人間を襲ったことのあるクマは、人間は意外に弱いと知ってしまっているので、繰り返し襲うらしい。
特におもしろいと思ったのは、森のきのこはクマが通ったあとに生えるという話!クマが歩いた振動で、菌糸の伸びるスキマができるんだって。それで、いまのようにきのこ類が工場栽培されてなかったころは、姉崎さんも倒木などをがしがし叩いてきのこの発生を促進、いわば「栽培」して、それを採って売って生活したりしていたそうだ。だから「クマは自分の先生」なんだと。
姉崎さんは千歳あたりのアイヌ出身で、昔はそのあたりにもいっぱいヒグマがいたそうな。きのこを採りに、鉄砲持たずに山に入って、クマがいるな~と感じても平気だったことが何度もあるという。ヒトからみえなくても、クマはけっこうヒトに近いところに棲息していて、ヒトのことをよく知っているそうだ。
クマとヒトが平和に共存していくにはどうしたらいいのかを考えるにもいい本です。
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アイヌ民族最後の狩人・姉崎等さんの自然と熊に関する貴重な知恵の数々を映像作家の片山龍峯さんがまとめたノンフィクション。残念ながら、姉崎さんも、片山さんも既に鬼籍に入られている。
生活のために北海道の自然の中に身を投じ、自然から糧を得て暮らし続けた姉崎さんの経験や体験が惜し気もなく描かれている。熊を知り尽くした姉崎さんにより、熊に関する俗説、熊の本来の姿が詳しく紹介されており、なかなか興味深いノンフィクションだった。
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アイヌの技術を受け継いだ人のガチ口伝。
「熊も人を恐れている」とか熊目線にすら成れる
真の猟人のインタビュー。
人と自然の共存に深く考察があると
頭が垂れます。
(ジャケ買いと言い難い・・・)
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クマが怖いので読みました。ヒグマは身長2,5~3m 時速60kmで走れ、9mもジャンプします。
クマにあったらどうするか、この本で学べたけど、とにかく絶対あわないように心がけて生きていきます!!
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くま撃ち漁師姉崎さんが最高にかっこいい聞き書き本。ロマンを感じつつ、いなかに住んでいるので実用的かつためになる最高な一冊でした。
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こういうのが知恵であり、文化なのだと思う。
少数民族の文化がなくなるということは、こういう知恵が失われていくということ。
グローバル化と文化の均一化は、文化的な貧しさにつながるのだろうなということを考えてしまった。
狩猟の対象であるクマを、神様として家に迎えるという考え方は、自然の中で、動物たちと共生してきた人間だからこそ生まれる文化だと思う。
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アイヌ最後の猟師といわれる姉崎等氏による語り。淡々とした口調で、猟師から見たクマの生態を教えてくれる。単独で山に入り、獲物を獲るというシンプルな行動原理が恐ろしくまっすぐで強靱である。こうしたドキュメンタリーは魅力的だ。
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私はクマが怖い。クマが恐くて北海道旅行したことがないくらい恐い。クマが人を襲ったニュースを観るたびに、自分が襲われたらどうしようかとシュミレーションして、そのなす術なさに絶望している。吉村昭の「羆嵐」はトラウマ本中のトラウマ本。そんな私に一筋の光明がさすようなこの本の題名。「クマにあったらどうするか」。こんな素晴らしいハウツー本があったとは!
内容は、大正12年生まれのクマ猟師歴65年の姉崎さん(2013年死去)が語ったクマにまつわる話。アイヌ民族の間で育ったが、父は和人だったため、あいのことして差別を受けたこともある。12歳から一家を支えるためにクマ猟師に。。。
雪山でクマ狩りをする際のサバイバル術(ビニール袋を風よけにして雪山でビバーク!)から、生物学者顔負けの実証精神を以てのクマ生態分析、アイヌのしきたりなど、この本でしか読めない内容ばかりでもの凄く面白い!
そしてクマにあったときの10か条も簡潔に纏められている。聞き書きをした片山さんも、もう故人だとか。
しかし、こういうローカル中のローカルな情報が一冊の本に纏められて、それが次の世代に引き継がれていくというのは、深い意義があることだな、とつくづく感じさせられた。
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人間って、本当は賢く勇敢な生物だったんだ!と思わせてくれる、姉崎さんの語り。一子相伝でもいい、こういうナレッジは残すことはできないの?
インタビュアーはアイヌ語や習慣をとても勉強していて、姉崎さん、アイヌ文化への尊敬の思いがよくわかる。私たちに伝えようと、わかりやすく文章を構成してくれて、ありがとうございました。
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読んでよかった!
すごく良かった!
12歳から77歳まで、65年間もクマ撃ち(ハンター)として生きてきた姉崎さん。
姉崎さんご自身は、屯田兵とアイヌ民族女性とのハーフで8歳のころから蘭越~千歳周辺のコタンで育つ。
ハーフであったため伝統的な狩猟についてはなかなか教えてもらえず、結果として単独行動をする珍しいハンターとなり、「クマは私のお師匠さん」「クマの心がわからなければクマは獲れない」という姉崎さんの言葉に繋がる。
徹底的にクマの行動を観察し経験を積んだ実証主義の姉崎さんから聞くからこそ、納得せざるをえない数々の言葉…。
この1冊だけで
<1>姉崎等さんのアイヌ民族最後のクマ撃ちとしての人生を振り返り
<2>姉崎さんの経験から、クマの習性やクマにあったときの対処法を学び
<3>クマと人間との共生とは、どのような状態を目指せばいいのかを考える
という3つに触れることが出来る、とても充実して贅沢な内容!
「少数民族について」とか「北方民族圏の生活」とか「知里真志保の著作」とか…知りたいことはいっぱいあったのに、それぞれがあまりにも学問として広範囲で深くて、取っ掛かりが掴めず全然手に負えなかったけれど、今回、姉崎さんと片山さんのインタビュー形式で「姉崎等さん」という方の人生に触れたことで、少し扉が開けた!
本当に、読んでよかった~。
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クマはお師匠さん、と姉崎等さんは言います。
こわいもの、と思っていたけれど、人間の都合で熊も困ってるのね。