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タイトルにある通り、著者が現時点で考えうる最適なストレッチ方法を余すところなく紹介している。巻末には主要スポーツに必要なストレッチも個別に記載されていて非常に参考になる。
ストレッチの効果や取り組み方を紹介した後に、柔軟性のセルフチェックがあり、このチェック結果に基づいて必要な部位のストレッチに取り組むという内容になっている。
実際のストレッチ方法をここで紹介しきることは不可能なので、ぜひとも購入してストレッチを習慣化したい。
・ストレッチは大きく「動的ストレッチ」と「静的ストレッチ」の2種類に分けられます。
・動的ストレッチは、文字どおり関節を大きく動かすストレッチです。関節を繰り返し動かすことで、筋肉の伸長と収縮を促します。これによって血行がよくなり、筋肉の温度(筋温)が上昇することで関節の可動域を一時的に広げていきます。そのためスポーツの準備運動として行われるのは、この動。そのためスポーツの準備運動として行われるのは、この動的ストレッチです。反動をつけることで筋肉が伸びているイメージがあるのですが、柔軟性を上げる効果はなく、逆に筋肉が縮こまってしまったり、組織に損傷を起こしたりする可能性があります。最近では、一部のアスリートを除いて行わない傾向があります。
・静的ストレッチは、反動をつけずに筋肉をじっくり伸ばしながら、筋肉を長くして柔軟性を上げるためのストレッチです。運動に慣れていない人、体力に不安がある人でも行いやすいのが特徴です。。本書で主に紹介するのも、この静的ストレッチです。
・もし準備運動の中に静的ストレッチを入れたいのであれば「動的ストレッチの後」です。筋膜には、温度の影響を非常に受けやすいという特徴があります。体が温まると筋膜の抵抗が下がるので、柔軟性が一時的に上がります。つまり、動的ストレッチの後に静的ストレッチをすれば、気持ちよく体を伸ばすことができるという仕組みです。
・準備運動としては、動的ストレッチ以外にウオーキングやジョギングなどの有酸素運動も効果的です。全身の筋肉の約3分の2は下半身に集中しているため、ウオーキングやジョギングで下半身を動かすことで、筋肉の血液循環がよくなり、筋温も上昇していきます。気温36度でも、ジョギングなど中強度(軽く汗をかく程度)以上の有酸素運動を15分以上続けることで、はじめて準備運動としての効果が生じます。逆に気温12度の寒い環境下では、有酸素運動を30分くらい行うのが効果的とされています。
・ストレッチをするとき、痛くなるまで過剰に伸ばしすぎると、筋紡錘のセンサーがオンになります。すると、脳が筋肉に対して「縮みなさい」と命令を出した状態でストレッチをすることになります。柔軟性が上がるどころか逆効果になるのも当然です。筋肉を伸ばしたときに足が震えたり手が震えたりするのは、筋紡錘のセンサーがオンになっているという一つの目安。ですから、ストレッチは、手足が震える手一則でとどめるのがべストです。そこで重要なのが「痛気持ちいい」感覚を目指すことなのです。、人間の姿勢が悪くなる原因は、筋肉の柔軟性がアンバランスになるところにあります。逆にいえば、姿勢をよくするには、左右の筋肉の長さを均等にすればいいわけです。さらにストレッチだけでは姿勢改善を図るのは難しいケースでは、ストレッチと並行して筋力トレーニングを行う必要があります。
・ストレッチをすると疲労回復しやすいといえます。というのも、筋肉が短い状態で動いていると、常に筋肉は緊張状態が続くので疲れやすくなります。一方で、筋肉が適正な長さになると、筋肉が緊張している時間が短くなるので、疲れにくくなるからです。
・筋肉は、年齢とともに硬くなりやすい(筋肉の長さが短くなりやすい)ものと、弛緩しやすい(弱くなりやすい)ものの2種類に分けられます。たとえば、胸の筋肉である大胸筋は硬くなりやすい筋肉に分類されています。この大胸筋が硬くなると、肩関節が前に引つ張られ肩甲骨が外に広がってしまうので猫背の姿勢になります。一方で、肩甲骨を背骨側に寄せる役割を果たしている菱形筋という筋肉があります。菱形筋は弱くなりやすい筋肉であり、弱くなるとやはり肩甲骨が外に広がってしまうので、猫背の姿勢となります。それを踏まえると、硬くなりやすい筋肉はストレッチをして、弱くなりやすい筋肉体筋力トレーニングをするのが前かがみ姿勢の予防につながることがわかります。
・運動後に静的ストレッチを行うことで、運動で繰り返し動かして収縮していた筋肉をほぐすことが出来る。
・ストレスによって体のどの部分が緊張するのかは、人によって感覚が異なります。ある人は腰に痛みを感じるかもしれませんし、背中に痛みを感じるかもしれません。ただし、科学的にストレスによって緊張する筋肉とされているのは、僧帽筋上部だけ。僧帽筋は、背中の上のほうに広がっている大きな筋肉であり、上部、中部、下部に分かれています。そして、この僧帽筋上部は、肩こりの原因となる筋肉の一つとしても知られています。ストレスによって僧帽筋が緊張し、肩こりに悩まされるという仕組みです。
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単に伸ばすだけでなく、
これは伸びすぎです、
伸びすぎたらこんなデメリットもあります、
と教えてくれる本。
もちろん各筋肉の伸ばし方も写真入りで丁寧。
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体の部位別のストレッチ方法が写真入りで紹介。
最初の章のストレッチの効果の解説が分かりやすい。
アスリート並みの過度な柔軟性(たとえば180度開脚など)は、本来限られている関節の可動範囲を大きく超えてしまい、筋肉が弱ってくると逆に関節がぐらぐらしてしまう危険性があるなど。
最初に18のチェック項目で自分がどの部位が固くなっているかをチェックできる。
私は意外と一か所だけだった。
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柔軟性はなんぼあってもいいですからね、と思っていたので、
180度の開脚!みたいな過剰な柔軟性はいらないよ。過剰だと関節に負担かけちゃうよと知ってびっくり。
そして、柔軟性が上がるのって筋肉が増えるからってこと知らなかった。
筋肉は、筋繊維の集まりでできている。で、筋繊維は、筋節(サルコメア)っていう鎖みたりなものが繋がってできている。サルコメアが増える(つまり筋肉が増える)ことで、柔軟性が上がる。
部位(筋肉)ごとの柔軟性をチェックするパートと、部位ごとのストレッチを紹介するパートに分かれて説明されていた。
チェックするパートでは、柔軟性が不足してるのか、適切なのか、過剰なのかがわかる。筋肉の役割と、不足しているとどうなるか、過剰だとどうなのかも書いてあった!
納得感持ってストレッチに取り組めるので、なんかモチベーション持って続けられそう^^いい本だった。