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文庫本6冊分とかなり長い小説ですが(3冊でもいいんじゃ‥)、本当に読みやすかったです。おおまかに言うと、Book1では不思議な世界に紛れ込んでしまうまで、Book2ではその世界で必死に生きること、そしてBook3でその希望を掴み取ることが描かれています。
パラレルワールドとか、外部からのオーダーで動く主人公、不思議な登場人物、その他確立した文体や洒落た文章なんか、そういう点はこれまでの村上春樹さんの作風と同じなのですが、未来への希望がかなり明確に示されている点はこの作品の特徴だと思います。
うーん、どう考えても村上さんはすごいなあ。次の長編小説が出るのを楽しみにしています。
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針で刺したら赤い血が出てくるところが現実の世界です
天吾くん、私たちはお互いに対して何も負ってはいない。
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その誰かは、そこにあるものが本当にあることを確認するために、彼の幅広い手をいっそう強く握りしめた。長く滑らかな指、そして強い芯を持っている。青豆、天吾は思った。しかし声には出さなかった。彼はその手を記憶していた。――青豆と天吾、二人は「物語」の深い森を抜けてめぐり逢い、その手を結び合わせることができるのか。ひとつきりの月が浮かぶ夜空に向かって・・・・・・。
春樹らしからぬ疾走感。
二人の物語だとすれば、いつものポイポイはまあ納得。
おもしろかった!
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面白かった!もう少し前なら、夢見がちな話だな、と思っていたはず。資本主義に少し距離を置いて見られる今は、この本で書かれている世界のとらえ方もかなり正しいのがすんなり分かる。これを小説にしてしまう凄さ。しかし広尾在住、市川勤務の自分は妙な気分だった。でも市川出身、現在の居住区が高円寺の人のがシンパシー感じてるか。
ただ一文、332頁の「…謎の男(タマルだ)」になんだかすごい違和感。
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こう締めくくるか!
予想通りのような、予想外のような。現実にありそうな、ありえないような、絶妙のさじ加減の不思議な世界だけど、これぞ春樹ワールドに誘われたという感じ。
本当に世界というか、その空気感の描き方が上手いと、改めて思う。
二人(三人)の視点から描き出され、いろんな人や団体の想いや考えが交錯して、こうした様々なもの集合体こそがこの世界だと当たり前のことを再認識させられた。
はぁ、主人公たちみたいな純粋な想いや関わり合いって素敵だなぁ。この流れでノルウェーの森を再読したくなってきた。
一章一章が細切れで短編感覚で読めるから、長さの割に万人向けの読みやすい作品かと。
ファンも、今まで読んだことない人も、ハルキと聞いて反応する方みんなに読んでいただきたい一冊。
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青豆と天吾、困難を乗り越えて
やっと2人が出会えてよかった。
20年という時を経て再会した2人に、
言葉なんて必要ない。
いや言葉なんて、簡単にみつかりません。
2人のラブストーリーに相応しい
ハッピーエンドな結末に納得。6巻読んできた甲斐がありました。
しばらく余韻に浸りたいです。。。
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物語に内包された情報に解明される余地を多分に残しながら、一読者の想定内にある帰結であった。登場人物が多く、作中の描写が細かく、取り上げられたモチーフも時事的であるから、完結を無理やり持ち込んだと思いたくもなり、もっと1Q84年、1984年を知りたいがそれはまた別の話なのかもしれない。
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夢中でページをめくっていったらあっけなく終わりが訪れてしまった。
宗教、ファンタジー、恋愛。いろんな要素が絶妙にミックスされている。
大事なところは最後まで明かされないが、そんな感じも悪くない。
とにかくあの世界で二人が出会えてよかった。
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うん、よかった、幸せな終わり方で。すごく純粋なラブストーリー。
春樹さんを読むと心が澄む。自分を信じる、損なわないこと。自分に必要なことを知ること。
リアル人生ってどんなファンタジーより奇異だから、リトルピープルに対処するよりずっと大変なことが普通に起きる。でも、自分を信じて、この世界に生きることに腹をくくる。
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娯楽としては、二人の主人公と(Book3においては)二人を追う立場の視点が切り替わりながら、謎がどんどん明らかになる展開に引き込まれ、面白かった。一方、作者が伝えたいメッセージについては、なかなか読みきれないというか、いくつもの要素が詰め込まれてて消化が難しい。どのシーンから何を読みとるかが丸投げされてるようにも思う。残念ながら、自分の稚拙な頭ではうまく説明し難い。
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出だしはエンジンがかかるまでちょっと時間(=頁数)を費やしたけど、後半、加速度的に一気に読み終わった。
物語は面白かったし、ムラカミ作品になじんでいる身としては、形而上的かつ多義的な出来事も、まあ受け入れて読み進めることができる。
ただ、読み終わったときに、何か、物足りない。
いつもは、わりとたやすくその物語の世界に入り込んで、深く潜るように読み進むことができるのだけれど、なんというか、より深くて親密な空間までなかなかたどりつけないような感じ。
たぶん、青豆と天吾という主人公二人体制が、主な原因。
いろいろな問題を抱えていても、どんなことが起こっても、わりとタフに前へ進んでいく二人を、中間地帯のような場所からただ眺めてしまうから。
とはいえ、少し間をおいて、きっとまた読むことになるのです。
今度はじっくりと。
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ひたすら1Q84の世界にエネルギーを使い果たした3日間(読むのに3日かかった)数々の謎を謎のままに・・・というか「空気さなぎ」という小説が1Q84の世界そのもで登場人物も読者もすべてその世界で呼吸していたような不思議な読後感がありました。
最後は、青豆がタマル(と、老婦人だよね)の助けを得て天吾と1Q84の世界で再会します。
20年の空白なんてなかったかのようにふたりは互いを信じ手をとりあって高速道路への階段を上ります。
ふたりが出会うために入り込んだ1Q84の世界から1984の世界へ戻るために・・・。
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一気に読み終わった。だからだとは思うが、終わったという感じはしなかったような気がする。今度は時間をかけて読んでみよう。
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1Q84全体の感想
間違いなく、村上春樹の最高傑作。
終わりがきっちりと完結したのが珍しい。
ものすごい比喩表現
先が気になり、予想できないストーリー
人物描写
が、今までより一層洗練されたと思う。
だが、ここまで売れるのは以外だとも思う。
この話を含め、村上春樹の小説はすべて”特定の人に向けた私小説”だと感じる。
上記の特徴は確かにすごいが、本質ではない。
本質は一部の特定の人にのみわかる”癒し”である。
村上春樹の小説に出てくる人は一貫して心に何らかの欠損がある。
世の中、世間にうまく同期できずなじめない、孤独・あきらめである。
おそらく私の中にも同じ欠損があり、その部分に対して強烈な”言葉では表せない”癒しを与えてくれる。
これは1Q84だけではなく、村上春樹の全作品に言えることだ。
だから特定の人に対して、彼の小説は強力な吸引力を発揮する。
世界的に受け入れられているのも、この部分だと思う。
多彩な比喩表現やキャラクター設定はすべてこのためだと思う。
したがって、この小説は素晴らしいが、決して誰にでもおすすめできるものではない。
私は今後も数年ごとに読み返すであろう。
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堪能したーーーーーーーーーーーー
5と6で一晩明かしたw
面白かったけど…
ラストは思ったよりクリーンだったかな?