紙の本
もう少し「人の怖さ」や「ナキメサマの悲しさ」に焦点を当ててほしかった
2022/04/11 11:47
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しょうちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
感想では「スプラッタ要素がある」とはありましたが、それほどまで凄惨で目を背けたくなる描写はなかったかも…?
とはいえ、この類の小説にしては抑え気味ではないかと感じる程度なので、そういうシーンが苦手な人には向いていないかもしれません。
田舎に残る古い因習から始まるホラーではありますが、村人たちも(奇妙で異質ではあるけれど)ぶっ飛び過ぎたヘンな人たちはそんなにいないので、そういった意味では入りこみやすい。
だからこそ、実際に「こういう人いるかも…?」という人間が多々いる割には、「オバケよりも人間の方が怖い」というところもなく…
ナキメサマ自身も悲劇から生まれたのに、最後の大暴れで「悲壮感」よりも「異常」の方が強調されてしまい、ナキメサマが陳腐に感じた印象。
展開的には面白く、最後までスラスラと読むことができました。
でも、ホラー系で「スラスラ読める」ということは、逆に言えば「読むことがためらわれる怖さ」や「読み飛ばしたくなる悲しさ」・「立ち止まってしまう恐ろしさ」が少なく、「え?あれってそういうことだったの?」ともう一度前のページに戻ってしまう部分もなかったということ。
せめて、もう少し「ナキメサマ」の「人としての部分」に焦点を当ててほしかったなぁ…。
主人公の設定には、モヤモヤ感が残りました…。
予想外のどんでん返しではあるのですが、「人の怖さ」というよりは、「人の気持ち悪さ」という感じで、イヤミス風…。
主人公の設定がわかってからは、それまでの没入感がブツッと切れてしまった感じがして(主人公に感情移入していただけに)読後感はよくなかったかも…。
電子書籍
ノベルゲームを読んでいる感覚
2021/11/05 20:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
話が一人称で展開するせいか、キャラクターが薄く感じられ、いまいち没入できなかった。
常に「来るぞ来るぞ~…」的な煽る雰囲気があり、物語の設定や背景が必要なところにどっと突っ込まれるあたりがノベルゲームのよう。
以下ネタバレ含みます。
主人公直人のDV設定、あれは必要だったのだろうか。
取って付けたような印象を受けて、そこから余計に白けてしまったため、最後の展開も特に楽しめなかった。
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驚愕するのは間違いないです
帰省したまま音信不通になった元彼女を探しにやってきた倉坂
そこは神社で彼女の祖父が巫女の役目のため儀式が終わるまでは会えないと言う
この倉坂変な思考回路だなと思っていたら…彼だけじゃなかった!おかしな人が他にも沢山
色々狂ってる
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今年の初ホラー。
民俗学やミステリを取り込んだ所は面白かった!
ただ過去をもう少し詳しく書いてほしかった。
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ナキメサマの正体はホラーにありがちだけれど、そこで終わらないおまけが付いてひと味違う。
いろいろ張られた伏線が次々と回収されていく驚きの連続の後半は、ナキメサマ大暴れと重なってもう頭がごちゃごちゃwでも村人たちの身勝手を押しつけられた小夜子の怒りはもっともだったから、惨憺たる状況でも不思議とせいせいした気持ち。
一件落着と思いきや…本当の恐怖はエピローグにやって来た!その可能性思い当たらなくもなかったが、最後の最後にくると思わなかったわ~。後味の悪いジュ・ン・ア・イ。
那々木が出逢う別の怪異も読んでみたい。
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横溝ホラー大賞は正直言うと物凄く好みの作品がある訳ではないのだが、つい手に取ってしまう。
今作のナキメサマも大きく刺さりはしなかったけれど、普通に楽しんで読めた。
ラストに仕掛けがブワーっと明かされるのだが、そのほとんどが予測出来てしまい少し残念。
登場人物は知れば知るほどクソ揃いで、
1番まともそうに見えないホラー作家がしっかりしていた印象。
このホラー作家でシリーズ出してくれないかな!
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表紙を好きなイラストレーターさんが担当されていたので購入した。
閉鎖的な田舎の祭に巻き込まれる構図や、ナキメサマの正体などは洒落怖板の民俗学系の話によくある王道も王道な展開で、逆に安心感を持って読めた。
時系列のトリックも明かされ、話も終結しそうな時に、それでも主人公の心情が身勝手で釈然としないし、ところどころの表現に違和感を覚えていたが、ラストのラストで主人公の正体に驚き、思わず冒頭から読み直した。
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最近の角川ホラー文庫はイマイチ、「ちゃんと怖いホラー」という感じがしないんだよなぁ、と思いながら買って読んだ。
「全く皆無」みたいな二重表現とか、文法的には「ん?」となるところもあったけれど、ミスリードにはまんまと騙されたのでお話としてはよくできていたかな、と思う(さすがに有川弥生には何かあるな、くらいは気が付いたけれど)。
わからないのは、何百年もおとなしく茶番に付き合っていたナキメサマのありよう。関係者が生きてる間に村を滅ぼせば良かったのに。あと昔の話なら結婚が23歳ってかなり遅いような。素数年を区切りにしたかったなら17歳にすればちょうど良かったのでは?
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シンプルに…怖くて面白かったです。真相が明らかになるにつれ悲しさが増してきましたが、最後はどんでん返しに驚かされ、読了後は色んな意味での怖さが残ります。
…明治維新も終戦も閉鎖的なこの村には大して影響しなかったか?
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え、ちょ…!お前かよ!!!ってなるラストでした。
男性が6年も連絡取ってない相手を思い続けるって現代ではなかなかありえないのでは…?ってThe男性不信の私は思ったけど、
あ、そういうことね〜!ってなる。
小夜子ちゃん報われないやん…。
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なんとなく予想がついていた場面も多かったが予想の斜め上をいった所もあったので面白かったけどナキメサマと小夜子さんがむくわれないのが少し悲しかった。
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ストーリーや設定や最後の読者を騙すタネは良かったけれど、文章やそれぞれのシーンはもう少し洗練させても良かったと思う。ナキメサマの成り立ちもなんか弱いし…
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悲しみの中にも、暗い温かさを感じる作品でした。
不思議な気持ちになりたい人におすすめです。
文章量は少なめです。
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初めてホラーらしいホラー小説を読んだ気がする。小説でのおどろおどろしさに没入する練習が必要だなーと思った。
主人公のイメージに途中乖離があって、どう終着するのかと思ったらなるほど。
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謎の因習のために村に籠った元カノを助けに行ったらたいへんなことに巻き込まれた。ホラーエンタメの王道的要素が詰め込まれてますね。え、そんな真相が、という驚きもあり、よい感じです。