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私の時代は、歴史の近代史は、触れてはいけないが如く、3学期になった途端、ササさっとと、終わって、余り理解出来ないまま過ごした。
戦争を知らない子供達・・・と、言う歌の流行った時である。
西郷隆盛が、どうして、あの姿で銅像があるのかが、この本で、理解出来る。
西郷隆盛の写真は、実物でないと、昔読んだ本には、書いてあったけど、やはり、薩摩男子の眉が濃く、ぎょろ目で、彫が深かったのだろう。
この物語は、西郷隆盛の息子 菊次郎が、過去を回想して、著述している。
奄美大島ヘ流刑された隆盛と愛加那との間に生まれた子。
長男であるのに、菊次郎。
太郎は、本土の妻の子に付けるため、次郎になっている。
奄美大島の者は、日本であったのに、島から抜け出せないなんて、・・・・想像もしなかった事である。
菊次郎は、隆盛の意思を次いで、若くして17歳で、背男戦争で、戦い、右足切断という傷害をも持ちながら、京都市長になっているのには、・・・・
そして、父 隆盛同様に、質素倹約をモットーとして、現在でも、自宅場所が、わからないとの事。
広大な海を眺めながら、過ごしたのなら、大きな家に住んでも良かったのでは・・・・???と、思ってしまった。
最後の「仮装舞踏会」で、隆盛が、最初に結婚して、とても苦労したのに、離婚した須賀が、再婚して今幸せに暮らしていて、この鹿鳴館に来れる地位の男性と生活を共にしている事に、少し、安心めいたものを感じた。
隆盛という人柄の良さや好奇心や正義感、等、素晴らしい人物であり、それを受け継いでいった子孫等、素晴らしいと、思って、本を閉じた。