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遺影専門の写真館に訪れた余命僅かな母親と娘。そこで、母親がある遺影を手にとり、この人サキムラさんという名前ですか?と尋ね、明らかに動揺するところから物語が始まる。
それぞれの登場人物の過去や嘘が、ラストで全て繋がる。この世に存在するものは全て偶然の出逢いや偶然の出来事の積み重ねで成立していることを改めて感じさせてくれる。
残念なのは、登場人物と過去のストーリーが多すぎで、ラスト全て繋がるのに、その繋がりが分かりづらい。おそらく元々あった短編に肉付けして本書が完成したからではないか。
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カラスの親指か、カエルの小指の解説でこの小説を賞賛していたので、読んでみた。確かに、一度認識した事実が、読み進める中でその意味を変えていくというところはあったものの、ミステリ要素というか、毒というか、事件というか、もっと刺激が欲しかった。
日常の人生の挫折や転機も、違う角度から見たり、新たな情報を合わせて見ると、全く違う色合いを見せるのかもしれないと思わせてくれた。
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ある町の歴史を俯瞰的に見たような感じのする本でした。一つ一つの話がだんだん繋がるのは非常に面白かったです。最後はしんみりさせて頂きました
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世間は狭いということ、
そしてバタフライエフェクトの力を思い知った一作
自分が何気なくついた嘘が
良くも悪くも他人の行動に影響する
優しい嘘は人を守ると思っていたが本当にその優しさは他人の為であるか考えるべきだと思う。自分を守る為ではないのか?
自ら起こす行動1つ1つに必ず意味があり
その結果今があるということ、そして今の行動によって
自分の未来が変わるということを心に留めておきたい
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次々と明かされていく、色んな事実の絡み合い的な物語。よく考えられてるな、構想の緻密さとそれを書き切る素晴らしさがあるんだけど、そもそも盛り上がりにかけてしまった感じがあるので、少し残念
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久しぶりの道尾さん。
すごく面白くて止まらなかった。真相は泣ける(涙)
そして、エピローグに「創」がいることが嬉しい。良かったね!
第1章の初々しい恋愛と親子愛が素敵なので、章の結末の要因はちょっと腑に落ちないが、そのおかげで第3章の超初期の初々しさがあるわけで、まあ良しとしよう(超偉そうに上から)m(_ _)m
バタフライ効果というよりも、世界は狭い、すごい偶然という印象かな。様々な偶然が重なって自分はここにいるというような。勿論そこに驚きもあって、次々に繋がっていく感じはさすがだなと思った。
でも確かに実際、あの時ああしてなければこの子達はいないんだよな…と思う時はたまにある。
追記
読了後に知ったマミヤさんの正体。ソロモンの犬は結構前に読んだ本だから気づかなかった!ってことはオービーも??うわー嬉しい。
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偶然と嘘が重なって、嘘が真実に。そして真実が嘘に。
単行本の表紙より文庫本のカバー表紙がタイトルや内容を秀逸に表しているようでとても良いです
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無関係のように見えた事件が、お互いに影響しあい交差していくというお話。
事件のきっかけを作った井川の心理描写が少ないところが物足りないけど、最後にお互いに被害者であり加害者であった当事者たちがウミホタルを捕まえるために集まるというのがいいね。
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一言で言い表すなら『偶然が偶然を呼んだ物語』であると感じる
母親の遺影を取りに行く少女
母親のずいぶん前の恋物語
そこでの青年とのやりとり、青年に起こった悲劇、隠された思い
転校してきた小学生とその友達
自身の母親といつか恋をした青年との出会い
もうさまざまな偶然が重なってこの結末になったとしか思えない。
道尾秀介さんの小説は読みやすく感情移入もしやすいように書かれておりとても引き込まれる作品であった。
私がこの作品と出会ったのも何かの偶然かもしれない。そんなふうに思わせてくれたこの作品は本当に素晴らしいものなのだと感じている。
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めちゃ、良かった!
根底にあるテーマは「許し」
だと感じた。悪事をはたらいた人も
事情があって、許し合うことで、最後は
みんなが、ひとつの情景に溶け込むような美しいラスト。ウミホタルは
読者の心の中で、光るかのごとく。
頭の中に
登場人物や風景が
自然とうかんで、
なんだか香りや風や
光や影まで感じられる
素晴らしい文章。
少年少女の淡く苦い恋。
小5のまめとでっかちコンビの友情と冒険。
この2つの話が
繋がって、
他の登場人物たちやエピソードも
繋がって、
パズルのピースが綺麗にはまっていく感覚が、心地よい。
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3つの話と終章で紡がれる物語は、其々が心の奥底をゆっくり温められるような優しさがあるが、それらが繊細且つ複雑に繋がりあっていることに何より感動する。"風って、どうやって吹くのかな。"作中の問い掛けが今なお心に残る。
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子供の頃の大・事件が生き方を決める。只それだけ。それは見えないところで始まっている、あの子もきっと。大人は忘れなくたっていいんだな。
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全3章+エピローグで一つ一つ話があって、その登場人物が全部繋がっている。あの時のあの人が今こうなっているとか分かっていくのが面白かった。
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タイトルはどういう意味だろ〜と考えながら読んでいたけど、なるほど!と感服。
最後の方、話中の人がどんどん繋がっていき、真相もわかったので気持ち良く読み終われました!
個人的には一章の「心中花」の事件がひっくり返るのかと思い読んでいたため、★4にしました。