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女性天皇論者によるトンデモ歴史本。
そもそも、神武天皇から武烈天皇までの皇統は信用できず、実在しない人がいる可能性を自ら主張しておきながら、その中でも特に非実在説が濃厚な欠史八代の綏靖天皇の皇后の話を持ち出して、古代では女性が首長となるのが当たり前だったと主張するのは恣意的と言わざるをえないでしょう。
また、p128に古代には女系天皇が存在したが、記紀編纂のときに抹消されたのではないかと筆者の意見が乗っているが、明確に矛盾しています。筆者の論旨は、古代には女系が当たり前だったという話だったという意見のはずであり、その論に従うなら古代、それも元正天皇や元明天皇の御代に編纂された記紀で女系天皇を抹消する理由はないはずです。
このようにまず意見(結論)があり、そのために書かれた書籍という印象が強い
その他、唐突に日本政府のコロナ対策批判が始まるなど、全体的にまとまりがないという印象を受けます。
【こんな人におすすめ】
陰謀論が好きで、陰謀論者やとんでも学説の本が読んでみたい人
女系天皇賛成派の意見に興味がある人