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電子書籍
中国系ファンドとの手に汗握る闘い
2022/01/04 08:27
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投稿者:しん - この投稿者のレビュー一覧を見る
本作は、メガバンク宣戦布告 総務部・二瓶正平に続く2作目です。前作の事件を乗り越えた後にメガバンクTEFGの頭取となっていた桂は、本作では銀行を退職し、自らの投資顧問会社を設立しています。一方の二瓶は、総務部長となって引き続きTEFGで働くことを選んでいます。立場は違えどお互いの能力を認めあう二人は、TEFGを海外ファンドから守るため、共に戦います。
本シリーズを特に魅力的にしているのはキャラクターたちでしょう。二瓶は、葬儀など銀行の重要な行事をソツなく仕切る優秀な総務部長。本作冒頭で副頭取の不倫から発生した事件を秘密裡に処理します。コンプライアンスに反する事件を組織のために隠ぺいしたことで、自らの良心と組織への忠誠の板挟みになり葛藤します。サラリーマンであれば多かれ少なかれ感じることがあると思われるこの感覚に共感する読者も多いのではないでしょうか。
一方の桂は、相場師として生き続けるために惜しげもなく頭取の地位を捨てて銀行を退職。長期的な視点で本当に顧客のためになる投資を、という信念に忠実に生きる姿がとてもかっこいいです。そんな桂のまっすぐな姿勢が相場の世界に生きる仲間を引き付け、海外ファンドとの闘いにおいても心強い協力者になります。
また、敵味方含めて女性がかっこいいのも特徴ではないでしょうか。皆とても優秀で、自分の目的を達成するために冷静沈着に計画を練って着実に実現していきます。経済小説は男の世界として描かれる作品が多いように思われますが、時代の変化を反映しているのでしょうか。
敵の仕掛ける二重・三重の策に桂-二瓶は銀行を守り切れるのか、手に汗握る展開でラストまで一気に読み切ります。
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