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年齢の近い著者による等身大の、でも深く優しい言葉たちで編まれたエッセイ。いつでも自分の内面と日々の環境変化としっかり向き合っているからこそできる表現なのだろう。これから何度も読み返すこと間違いなし。
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一つ一つの言葉はさざなみのようで、でも確かに私の心には浸透している感じがした。
「ミニマルに働く」が特にお気に入り。
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【アメリカ在住の人気エッセイストが贈るデビュー作】あたりまえに生きるための言葉を取り戻す。出会うべき誰かと強く惹かれ合うために――。多様性の時代を象徴する珠玉のエッセイ集。
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どなたかの感想でも読みましたが、web上ではなく紙でまとまった文章を読むとまた違った印象となって、少々戸惑った。webだと断片的すぎるのか。紙であれば文章の制限はないし、読者はページの右から左へひとつも単語を読み落とさず読むから伝わりやすいのか。私が普段、塩谷さんのweb上の文章をきちんと読んでないからかもしれない。でもそうかな……と主題には関係のない部分をぐるぐると考えた。
読みやすく、言葉も選び抜かれていて美しいと感じる表現もあるけれど、基本的にあまりこの方のことを好きではないのかもしれない。というより、読みやすく綺麗な言葉を選んでいるところがあまり好きではないのだと思う。こういう物の見方、文章の書き方が皆は好きでしょう?と押し付けられている感じがするし、これはこの人本来の書き方なのかな?と思う。
自分の人生を、自分が目にする物のすべてを過剰に美しいものに仕立てようとしているところもあるのではないか。多分そこに関してはすでに無意識の領域で、web業界でライターとして活躍している中で自然と身につけてしまっているのではないかと思う。だから、私がこんなことを書いたってご本人は「そんなことない」と否定するだろう。
この本の内容に感動することはなかったけれど、スピードが重視される業界で働いたこともあったから、私も同じ気持ちだ、と思う場面は多々あった。そしてその時の環境に疑問を持ち、落ち着いたところに行きたいと願い、実際に何かしらの行動に移す行動力は見習いたい部分もあった。頭の中は常に雑多で、散らかっていて収集がつかない。やりたいと切望していたことなのに、どんどん違う方向へ流されていく自分。抵抗しても抵抗しきれない環境。そこから這い出すには精神力がいる。
感動できない私はひねくれているのだろうかと思いながら最後まで読んだ。最後まで読んで、やっぱり口の中がざらつくような感覚が最後まで残った。これはなんだろう。
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誰の心にも深く温かく、時に鋭く届くような言葉がたくさんありました。
また2回目は、別の感情が湧くだろう、響く言葉が変わるだろうと思いますが、何度でも読み返したい本です。
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奥行きのある、美しい言葉で綴られた
塩谷さんのエッセイは、
現代を生きる中で感じられる、生きづらさや
社会問題や、豊かさを赤裸々に描かれていた。
日本と海外を比較すれば、
日本の現代社会ではボトルネックとなっている
日本の古い習慣や思考などの問題が浮き彫りになる一方で、日本文化を継承している日本の素晴らしさにも気づく。
日本の現代社会はなぜ苦しくて、生きづらく感じることが多いのか。自分に素直に生きるということが、この国では難しいことなのか。周りと足並みを揃えなければ、変な目で見られ、疎ましく思われ、和から外されるのか。夢を語ればそんなの叶うはずないよと、馬鹿にされるのか。
私は、自分に正直に生きる努力をしたいし、
心も豊かでありたいと思う。
そのためには、人生の余白が大切だと思った。
また、私だけではなく恐らく皆同じ不安を抱えていたり疑問を持っているのだろうと思った。それを言葉にできない空気感のある日本は、やはりイノベーションを起こすべきだと思うし、若者が変えていかなければならないと思う。
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ある種、メディテーション的な効果のある本だ、と思った。蝋燭を灯した部屋で、夜に寝る前に読むことをおすすめしたい。私はそうやって一つずつ、読んだ。noteで読んだことのある文章も入っていたはずなのに、紙の本で読むとより一層心に直に届くのはなぜだろうか。等身大の文章、という表現をすれば正しいのか、本来わたしたちが人の目には触れないところへそっと隠しておきたい感情のあれこれを、彼女はぴたりと当てはまる適切な言葉を使って表現する。その言葉に、励まされたり、ホッとさせられたり、ハッとさせられたり、ドキッとさせられるのである。
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インターネット界隈で主にライター、インフルエンサーなどとして活躍する塩谷舞さんの初エッセイ集。
商業ベースのライティングでは、書き手の思いより読者に与える印象が重視され、ユーザーフレンドリーと言えば聞こえが良いが、ネットという監視ツールを駆使した緻密なUXの設計は、ときに人を操る領域にまで踏み込んでしまう。この本は、時代の寵児としてそうした技術を大いに発揮しつつも、その清濁に溺れかけた著者が、限られた読者に対しある種の自己療養を兼ねて書き綴った文章から編まれている。
透徹したエシカルな視座はもちろん魅力的だが、それを伝えるUI、価値観や美意識を異にする読者に対してさえほとんど侵襲性を孕まない嫋やかな筆致は、「縦書き」と「横書き」のハイブリッドと言える。
コロナ禍で弱っていたり過敏になったりしている心にもすーっと浸みる、良き随筆でした。
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SNSを開くと、いろんな思想や対立構造ばかりが目立っているように感じてなんだか憂うことが多くなっていたんだけど、インターネットの良いところも悪いところも含めてどう向き合っていくか新しい視野を広げてくれたような気がします。
> 世の中の出来事すべてをキャッチアップするのではなく、自分の感性に従うこと
情報量の多いSNSで一喜一憂してしまうので、私も意識したいなあと思いました。
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自分が最近考えていたことや、ふと疑問に思ったことなどの答えがのっていました。
美しさとはの表現、素敵でした!
ここじゃない世界に少し行った気になれます
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同年代である著者の塩谷さん。
よくTwitterでお見かけしていたので、本を見つけてすぐ手に取ってしまった。Twitterでは鋭いけどしっくりくるようなひと言を投稿されているイメージだったが、こうして本という形でまとめられていると、ご自身の思いが丁寧に、そして探るようにまとめられていて、より著者の考えを深く理解できた。
前半の働く事やSNSに対する考え方は、同年代ということもあり、頭が取れそうなくらい頷きながら読んだ。
一方で後半は塩谷さんのこれからの世の中に対する考え方と世の中をよくしていきたいというモチベーションには、さすがに世界の最先端でインフルエンサーとして活躍させている方は違うなぁと、自分のの不勉強さを痛感してしまった。
たまにはこうして同年代の方の文を読むのも刺激になっていいなぁ。
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偶然出会って塩谷さんのことをよく知らないまま、表紙から「おしゃれに意識高く生きてる系リッチピープルのていねいな暮らしを語る感じかな」という先入観の塊で読み始めたけれど、全くそんなことはなく、夜寝る前に読んで心がじんとする本でした。
すぐに影響を受ける私は茶香炉を即購入して、火を灯しながらこの本を読み切りました笑
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感情から動いて、その経験からいろんなものが見えてきて、そんな塩谷さんの言葉たちは、ある意味普通に生きている僕らには鈍く感じているものに対してちょっとだけ灯りを照らしてくれるような優しさがあって。更にドキドキや楽しい感覚、そしてちょっとした幻想を壊したりするんだけど、その先の言葉にまた救われる。
恐ろしい世の中だからこその優しさをすごい感じられました。塩谷さんの今視えてる世界にもっと近づいて並んでみたときどうなるのかななんて思いました。
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どうしてこの本を手に取ることになったか忘れてしまったけれど、何かタイトルに共感するところがあったのかもしれない。
世の中の作る流行は、刺激的、魅力的、それがさも素晴らしいものに思えることが多い。
多くの人に選ばれる事柄は、それを良いと思うのが普通の感覚ではないかと、自分に錯覚を起こすことが多い。
大人になってくると、自分が選んだ経験や外野の意見が、本能で好きなものを選ぶことを邪魔してしまう事もあったけれど、大切にしたいことを大切にできる気持ちを持ちたいと感じた。
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はーなんて心地よい読後感なのか。「享受」って感じ。
『マイノリティデザイン』の澤田さんが一緒にイベントをしていたので、気になった塩谷さんの一冊。
ページをめくりたいけど、読み切るのがもったいなくて、ゆったり、味わうように読んだ。
そして、私はいつもカバーを外して本を読むから、カバーを外してみると、濃紺の和紙のような手触りは気持ち良くて。ついついなでなでしてしまう。
特に塩谷さんが社会的なイシューについて思考を巡らせる部分がお気に入り。(この2章)
【BLM、アジア系アメリカ人、私の考えていること】
【大統領選、その青と赤のあわいにある、さまざまな色たち】
「努力が身を結ぶのは自分の実力という考えそのものが、自分がマジョリティ側だからこその特権でもあった。」
「個人が持つ思想のほとんどは社会や家庭環境や時代、関係性の鏡として浮かび上がっているものなのだから。」