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変化の激しい今の時代には、小手先のテクニックや表面的な知識があふれている。
そのような情報を得て束の間の安心を感じても、すぐに世界は変わり、対応できなくなる。そしてまた小手先のテクニックを探し・・・という循環になる。
今こそ、古典や歴史など、人間の本質に関わるような教養を学ぶべきだ。
そのような知識の土台がなければ、時代の浮き沈みに翻弄され、つねに焦りつづける日々となってしまう。
レベラルアーツ=自由になるための技術=教養が、もっとも大事な時代に突入した。
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ロジカルシンキングはコモディティ。「何年先にどうなるのか?」と未来を他人に聞くのではなく、「あなたは、一体どうしたいのですか?」問いそのものを変えなければならない時期。
「さまざまな知識×論理的に考える力」がイノベーションを生み出す。
新しい価値判断の軸や拠り所のようなものが見えないことが、閉塞感につながっている
目の前の世界において常識として通用して誰もが疑問を感じることなく信じ切っている前提や枠組みを、一度引いた立場で相対化してみる、つまり「問う」ための技術がリベラルアーツの神髄。イノベーションには“相対化”が不可欠だからリベラルアーツが社会を生き抜くための功利的な武器となりうる。
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山口周さんの本は面白い。リベラルアーツを学ぶ上で対談者が最適の人選であり、語られている内容も一貫性があり読みやすく理解しやすい。この対談者それぞれの本も読んでみたい。
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山口周氏によるリベラルアーツに関する本
各著名人との対談もあり良著
メモ
・リベラルアーツとは自由になるための手段。固定観念や常識から解き放つもの。
・どの場面で何を使うかというのはOSの判断になる。自らの足元をより確かなものにするためにはOSが重要となる。
・日本は矛盾を内包できる国。ダブルスタンダード、あれはあれ、それはそれを飲み込める国
・ダイバーシティが溢れた会社だと共通言語が数字ファクトろじっくしかなくなるから意思決定が逆に早くなる。
・言葉にするか、言葉にしないか
・道というものの真髄はそれらを通して人格を磨き完成させていくところにある。
・幸福度高く生産性高い組織の特徴
人間関係が密で幸福度が高い
短い会話の頻度が高い。気軽に会話できる関係
会話が双方向。会議でも均等に発言
会話する相手と動きが同調する
・リベラルアーツは疑うべき常識と見送っていい常識を選別することができるようになる。普遍性のなさを見分けることができるようになる
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現在の自分が置かれている立場で何をすれば世界を変えられるのだろう?主観と客観の受け取られ方が逆転していないか?これらの問いは今後の行動について考えさせられた。
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リベラルアーツは一般教養と和訳されているが、真に意味するところは、自由になるための技術
論理的な功利主義に限界を感じる現代
不確実性が高い世の中だからこそ、哲学や倫理が求められる
海外はキリスト教などの影響が強く宗教で倫理観が形成される、無宗教の日本は恥の文化つまり世間体によってつくられている。
領域を横断して、必ずしも該博な知識がない問題についても、全体性の観点に立って考えるべきことを考え、言うべきことを言うための武器としてリベラルアーツは必須
2018年イギリス バーバリー 在庫の装飾品を約42億円廃棄し、不買運動へ発展、ブランド価値の毀損となる
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これまで対談型の書籍を敬遠していたけど、この書籍は非常にためになった。どの方のセクションも参考になるが、個人的には菊澤教授のセクションが一番刺さった(リーダーの条件、主観的、価値判断)。
随所にリベラルアーツに関するおすすめ書籍が載っていたので、読んでみようと思う。
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知識人が次々と出て来てレベルの高い会話が繰り広げられるが、中毒性は低く引き込まれる感覚が生じない。すごく時間に余裕があるときに読む本。
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【星:4.5】
著者が芸術・宗教などいわゆるリベラルアーツと呼ばれる分野での一流人との対話をとおして、リベラルアーツの重要性を明らかにしていく内容。
この本を読んでリベラルアーツがどうして役に立つのか、なぜ必要なのかということをよく理解できた。
リベラルアーツを語らせるならこの著者以外にいないでしょ、そんな風に感じさせる。
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山口周さんと7名の知識人とのそれぞれの対談をまとめた本。
1章と終章は山口さんの書き下ろしであり、終章に関しては、必読である。ここ数年、流行っているが、なにかとぼんやりしていた「リベラルアーツ」が見事に定義され、かつそれを学ぶ意義を綺麗なロジックで組み立てている。
以下、響いた箇所。
185
日本における組織の不条理は、決して無知や非合理的な考え方のために起きているのではなく、むしろ一人ひとりがこのように取引コストのような見えないコストを忖度して損得計算し、合理的に行動した結果として起きています。(菊澤)
☆終章激アツ
268
現代をしたたかに生きていこうとするのであれば、リベラルアーツほど強力な武器はない。何らかの形で組織やシステムに関わる立場にある人であれば、リベラルアーツを学ぶことは、おそらく人生において最も費用対効果の高い投資になるであろう。(山口)
271
イノベーションには"相対化"が不可欠だから
273
重要なのは、よく言われるような「常識を疑う」という態度を身につけることではなく、「見送っていい常識」と「疑うべき常識」を見極める選球眼を持つということなのです。
275
目の前の世界を、「そういうものだ」と受け止めてあきらめるのではなく、比較相対化する。そうすることで浮かび上がってくる「普遍性のなさ」にこそ疑うべき常識があり、リベラルアーツはそれを見るレンズとしてもっともシャープな解像度をもっているのです。
282
リーダーの仕事は、異なる専門領域の間を行き来し、それらの領域の中でヤドカリのように閉じこもっている領域専門家を共通の目的のために駆動させる事にあります。
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専門化が進む中で、各専門領域を横断するためのリベラルアーツの重要性を説いた書。「理論理性」と「実践理性」の差をどう扱うかが人間の見せ所という記述が特に印象的だった。
リベラルアーツを身につけるために何をすべきかは明示されていないが、まずは「古典」を読めということだと理解した。
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古典を読んで人生の士台を築かねばと思いました。多様性を支える数字、ファクト、ロジック。人・本・旅に学ぶこと。知識と思考、特に情報がスマホで手に入る時代だからこそ、自ら考えることが大切。自らの思考を超えるには本を読むこと。
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専門家以外の話を聞かないのは思考停止。このフレーズに尽きる。芯となるリベラルアーツ(教養)が身に付いていれば、常識の疑い方も変わってくる。
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VUCAの時代と言われるいまでも、多くの企業がコンサルティング会社や広告代理店に巨額の費用を支払って、「何年先にどうなるのか?」という未来予測を依頼しています。はっきり言ってそんな発想が時代遅れなのです。未来を他人に聞くのではなく、「あなたは、一体どうしたいのですか?」と、そろそろ問いそのものを変えなければならない時期に来ているのだと思います。
複雑で不安定な現代社会では、「分析」「論理」「理性」といった、これまで絶対視されてきたサイエンス重視の意思決定や方法論が限界にきていることを述べ、このような時代には、経営の判断にも、自らの「真」「善」「美」の感覚、すなわち「美意識」を鍛え、拠り所としていくことこそが重要だと訴えました。同書が幸いにも多くの読者に受け入れられたのは、私と同じような問題意識を持っている人が多かったからでしょう。(p.20)
パブル経済の崩壊から三○年近くが経ったいまなお、戦後の高度経済成長があまりにも成功したために、ご指摘の製造業モデルから脱皮するのに苦労しています。一方、世界は大きく様変わりし、まったく異なる成長モデル、成功モデルが次々と生まれています。
いま、日本が行き詰まっている理由は、モノづくり信仰の一方でGDPに占める製造業の構成比が二割程度、雇用者数は約一〇○○万人で全体の一七%程度となったことからわかるように、もはや製造業では社会全体を引っ張れない状況になっていることが主因です。代わって伸びているのはサービス産業です。
また、この三〇年間、日本の正社員の労働時間はほとんど減らず、年間二〇〇〇時間前後で推移しています。にもかかわらずGDPの平均成長率は一%にとどまっている。日本と同様に少子高齢化が進行している欧州では、年間労働時間は一三〇〇~一五〇〇時間程度で平均二·五%近く成長しています。
なぜ日本でこのように成長率が低迷しているのかというと、製造業からサービス産業へと産業構造が変化しているのに、人材も働き方も製造業の工場モデルを続けているからです。サービス業で問われるのは、与えられた課題をこなす力よりも、課題を見つけ出す力、新しいサービスにつながる独創的なアイデアを生み出すカです。APUが評価されているのは、 そうした力を養うには、 とがった個性を尊重する教育に転換しなければならないということに、社会が気づき始めた証左かもしれません。(p.87,88)
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科挙。タテマエの勉強→孔子・孟子
科挙合格後。処世術。世知辛さ。⇒韓非子・孫子・呉子
幸福度が高い方が生産性が高くなる。
人間関係が密。
5-15分程度の短い会話の頻度が高いか
人の成長に投資する
実験と学習に
成長とは、能力を高めること
無形資産の価値が高まっている
思考する時間に投資する。
創造性は人生における累積の移動距離に創刊する
日本は宗教的拘束がない珍しい国。
誰がそういったかを尋ねないで、言われていることは何か・それに心を用いなさい
他人を信じる危険を回避したのであれば、自分の頭で物事を考えるしかない。どんな些細なことにもとりあえず疑念を発動させ、それについて得た考えに自分で責任を持つことが社会の成熟を促す。
リベラルアーツを学ぶことはおそらく、人生において最も費用対効果の高い投資になるだろう。
リベラルアーツとは、自由になるための技術
自由とは?語源は新約聖書のイエスの言葉「真理はあなたたちを自由にする」からきている
真理とは、真の理(ことわり)のこと。時間が経っても場所が変わっても変わらない、普遍的で永続的な理が真理であり、それを知ることによって人々はその時、その場所だけで支配的な物事を見る枠組みから自由になれる、と言っている。
その時その場所だけで支配的な物事を見る枠組み、それは例えば「金利はプラスである」という思い込みである。つまり、目の前の世界において常識として通用して誰も疑問を感じることなく信じ切っている前提や枠組みを、一度引いた立場で相対化してみる、つまり、「問う」ための技術がリベラルアーツの神髄ということになる。
これがなぜ社会を生き抜くための功利的な武器となりうるのか?答えは、「なぜならイノベーションには相対化が不可欠だから」ということになる。過去のイノベーションを並べてみると、そこになにかしらの形で、それまでに当たり前だと思っていた前提や枠組みが取り払われて成り立っているとことに気づく。
イノベーショんとは常に「それまでは当たり前だと思っていたことが、ある瞬間から当たり前ではなくなる」といった側面を含んでいる。つまり、イノベーターには当たり前を疑うスキルが必要なのである。
アップルをテクノロジーとリベラルアーツの交差点に位置する会社にしたいとジョブズも言っていたのは偶然ではない。
リベラルアーツというのは相対化の技術であり、相対化することによってはじめて人は、誰もが常識だと思っている世界のありようについて、なぜそうなのか?なぜほかのやり方ではないか?という問いを持てるのである。
常識を疑うのは実はとてもコストがかかるのである。(どうして人は昼間に働き夜に寝るのか?とか考えてたら哲学者にはなれるかもだが生活は破綻するだろう)
結論から言えば、このパラドックスを解くカギは1つ。「見送ってイイ常識」と、「疑うべき常識」を見極める選球眼を持つということである。
そしてこの選球眼を与えてくれるのがまさにリベラルアーツなのである。
リベラルアーツは、「疑うべき常識」を見抜��ためのレンズになる
いかに功利的に動くか?という問題意識に取らわsれ過ぎている。
ヨーゼフボイス
あらゆる人々は自らの創造性によって社会の問題を解決し、幸福の形成に寄与しなければならない。