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内容以前にどうにも読みづらく頭に入ってこなかった。
著書なのか、それとも訳者とのなのか、とにかく相性が悪かったみたい。
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クーデター、大惨事、テクノロジー、という異なる3つが、民主主義にいかに影響を及ぼすか、の話。壊れ方と書いているが、そこまで大胆な話というより、民主主義を進める上でもこれらとうまく付き合う必要があるね(統制しないとね)の感じ。
めちゃ読みにくかった、翻訳もだが原文も相当クセがありそうな感じ。。笑
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脳の老化のせいか、個人的に読みづらく内容が頭に入ってこない。
読了はしたものの、私の脳内では結論が見出せないまま。もやもやする。
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図書館の新着コーナーで手に取った。
「民主主義」は中年として危機を迎えており、今後、終焉を迎えるのは必然であり、その迎え方は国それぞれという。
民主主義が終焉を迎える向こう側には何があるのだろうか。
戦後日本では経済を発展させてきたが、21世紀に入り産業構造の変化や少子化を背景に経済は停滞している。国民と為政者は経済発展と共に歩んで来たわけだが、日本では為政者を直接選挙によって選ぶわけではなく、政党内でその座を勝ち取った為政者を国民が支えてきた。発展局面ではそれで良かったのだろう。
一方、経済が停滞又は減退する局面において、同様な制度が通用するのだろうか。制度は大きく変わらないとしても、その姿勢が通用するのだろうか。日本人には限らないかもしれないが、強力な権力・リーダーシップを持った為政者(個人)に依存したくはならないだろうか。いずれにしろ、なんとなく危ない匂いがする時期を迎えている気がしてならない。
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最近関心ある民主主義はどう終わるのかシリーズ。本書では、3つの壊れ方を示す。一つ目は「クーデターや政治的動乱」。これはまさに最近ミャンマーで起きたことを考えるとわかりやすい。ただ、著者が指摘する「成功するクーデター」は、「市民が知らないうちに、行動を起こす前に、権力移行が完了している」ものであり、ミャンマーの事例はうまくいかないのではないか。二つ目は「危機に対する感度が低くなった結果」。確かに、70年代には公害(沈黙の春)や核戦争・軍事同盟に対する反対運動などが活発だったが、現代はそれほどでもなく、いろいろなことに対する諦め感があって、この指摘には深く頷ける。三つ目は「デジタル革命の影響」。間違いを起こさない優れた知能が創造できるのであれば、愚かな政治家ではなくその「知能」に判断をまかせるべきではないかという「テクノクラシー」。しかし、判断の基準は人間が構築するのであり、結果、一握りの権力者の意向の隠れ蓑になるのではという指摘。これまで読んだこの種の本で、民主主義の本質は「参加と責任」であるとわかった。無関心・人任せ・諦めなどが、民主主義破壊の原因であると認識。
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心に残ったメモ
◇第一章-クーデタ
・一人当たりのGDPが8千ドル以上で民主主義が軍政化した例はない。
・民主主義を隠れ蓑にしたクーデタが存在する
民主主義が確立された国では民主主義とそれを転覆させる行為の境界が曖昧になっている
・二十一世紀は陰謀論の黄金時代になりつつある。
・陰謀論はポピュリズム(エリートが人々から民主主義を奪ったと考える人)の論理
・総力戦の無い時代にポピュリズムの根を取り除くのはとても難しい。
・混沌や暴力を原動力として最善の形を引き出すことが民主主義の強さの一つ
◇第二章-大惨事
・政治家の痛いところを突くには存亡の危機を持ち出すことが有効である
・ゲーム理論の問題は生活関連の政策を核の問題に適用する点にある。
個人レベルの選択の問題を存亡にかかわる問題と同等に位置付けてモデル化し、勝ち負けが重視される。
民主主義で理想像を追求しても不確実性が増すだけである。
・相互接続という脅威
金融、エネルギー、情報通信、医療、輸送のグローバルシステム化
ネットワークの強みは同時にリスクとなりうる
全体を集中管理は出来ず、停止ボタンもない
あらゆるものが結合すると、物事を自分の頭で考えなくなる。
現代の多くの政治家は後戻りできないミスを犯さないように綱渡りをするしかない。
◇第三章-テクノロジーによるのっとり!
・ガンディーの予言
・人々は動きの中に身を置きたい・・・デジタル時代の代議制民主主義に最も適合しているのはネットワーク効果
・ネットワークは広く横に展開するが、ヒエラルキーは垂直
・現代政治では調整弁としての政党の役割が否定された結果、閉塞した状況を打破する手段がなくなった。
・代議制民主主義は監視というゲームである。現在市民が優位に立っているが、
情報を探り出す欲求に限度がある。情報が豊富にあるほど、情報に対する意識は失われる。
・人々は好奇心に駆られて行動する結果、自らをさらけ出すことになる。
オンラインで利用できる情報が多いほど、有権者は利用者の情報を拡散する。
・注目を集めやすいフェイクニュースは簡単な金儲けにつながる。
・二十一世紀の広告業は人々が常時注目しているように認知バイアスに働きかける。
人間が将来より現在の利益を重視する傾向を利用し、今持っているものに固執し、
信じていることを正しいと確認させ、自分が注目されていると過剰反応し、自分の将来の姿を過小評価すること
これらの感情を満足させ中毒になるように作られている。
・代議制民主主義はすぐに満足したい衝動を抑え、意思決定に時間をかけさせる。政治的な衝動が抑制されるよう尽力している。
そのため人々は代議制民主主義に対して不満を抱くことになる。
・現代のネットワーク社会で人々が衝動的に行動する今は、直接民主主義による管理は適さない。
・デジタル技術を民主政治に取り込むには、選挙で選ばれた政治家が自らの機能で直接民主主義を実践することである。
・デジ��ル技術では複雑な課題に対して最適解を提示できる。
政策の選択肢についてえ有権者がどう反応するか事前にテストすればよい。
◇第四章-よりよい明日はあるのか?
・政治家よりはるかにうまく国を運営する能力のある人は大勢いるが、国を運営できるのは政治の汚い世界をうまく渡っていける人である。
・現代民主主義の魅力とは
①尊厳を与えること。民主主義は個人の権利を尊重する。
②長期的利益を享受すること。安全な民主主義国で暮らすことで人々には安定な暮らし、繁栄、平和という利点がある。
・中国共産党が行っていること
民主主義の価値を半分は提供するが、すべてではない。個人の尊厳と集団的利益の代わりに、個人の利益と集団の尊厳を約束する。
民主的な表現の自由はない。個人の政治的尊厳は、言論の自由を抑圧する。国家の多数派に所属する限りはメリットを享受できる。
・個人の尊厳≒短期的な利益/集団の尊厳≒長期的繁栄
・権威主義に対して、民主主義は冗長で優柔不断に見えてしまう。権威主義は大きな問題に対したとき長期的な利益を犠牲にしても
すぐに成果の出る政策を打ち出すことが可能である。
・知者の支配は2つの点で危険である。
①常に最善の政治形態を来たするあまり要求水準を高くしてしまう。民主主義には最悪の選択をしないという長所がある。
常に新しい選択肢が生まれ、新陳代謝が起こる。
②テクノクラシーに陥ることを避けることが出来ない。システムを構築したものだけが正しい方向に軌道修正をする能力を持つからである。
・技術による平和
現在の自分は未来の自分と異なり、実施雨滴に二人は別々の人間と考える。道徳的な優先順位が見直され、
自分以外の近隣の人や遠くに住む人、まだ生まれていない世代にとって害となる行為を防ごうと思うようになる。
細分化した個人はこれまで以上に周りに対して責任を感じるようになる。人々は平等な関係の中で初めて相手に対して義務を負っていることに気づく。
機会に人を開放する潜在的な力を持つ可能性があるが正しく活用されるかはまだ分からない。
◇終章 民主主義はこうして終わりを迎える
・二十一世紀の民主主義は長所が生かせなくなっている。長所が個人レベルで認識される必要がある。
人々はテクノクラシーに向かっている。個人レベルでは承認されたいという欲求がアイデンティティの問題とされる傾向にあり、
アナキズムにちかづいている。個人の抱く政治的な怒りが民主主義を引き裂いている。
・アメリカ民主主義において、マーク・ザッカーバーグがドナルド・トランプ以上の脅威であるのは、テクノロジー業界の巨人は
善意で自分たちの技術によって声なき人々の声を反映し、すべての人が承認される民主主義が実現できると信じているからだ。
・成熟した西欧民主主義は最盛期を過ぎた。
・問題を細分化し、管理することが民主主義の強みである。民主主義はその機能で延命が可能。
・民主主義と人類は一体ではない。
・民主主義を崩壊させないようにするにはそれぞれの道を進むしかない。
・民主主義が終焉を迎えることが問題ではなく、どのような形で民主主義が終わるかが問題である。
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2019年に原書が出ているが、トランプが選挙でヒラリーに勝ったときの描写はドキッとする。オバマは史上最高得票の敗者となったヒラリーに、敗北宣言を促し、自らも「国民の選択を信じよう」という政権移行の演説をする。それでなければ民主主義は死ぬから。トランプが負けていたら暴力的なことが起こったかもしれないと著者は書く。まるで4年後、トランプが政権移行を拒んで暴力的に支持者を煽ったことを予言するかのように。、
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民主主義は、構成員の皆で意思決定する。少数意見に耳を傾け、多様性を大切にする。何か間違いがあれば選挙で違う考え方や方法を試す。多様性、熟慮、やり直しの強靭性がある。
一方で延々と議論だけが続き、何も進まないことも多い。意思決定のスピードと推進力を犠牲にする代わりに、最悪の事態を避けることには長けている。
コロナへの対応では、民主主義国家は遅れをとった。中国など一党独裁、権威主義国家での対応力とそのスピードには目を見張るものがあった。大惨事への課題解決能力では民主主義が劣る。
社会的課題への対応においても、現代では行政よりも、テクノロジー企業が担うところが大きい。また、選挙を含めた政治活動や社会運動におけるソーシャルメディアの影響力も計り知れない。
しかし、それらのアルゴリズムは一企業によって支配されている。市民にとっては不透明なものであり、主体的に運用、監視できるものではない。テクノロジーとハイテク企業は、民主主義を進化させるのだろうか。溶解させるのだろうか。
様々な社会的課題が噴出する現代において、瞬発力を持ってそれらを解決しようと考えた場合、従来型の民主主義には限界がある。民主主義に変わる制度は何であろうか。
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トランプ大統領の誕生に危機感を覚えたことが執筆の衝動になった模様。
民主主義はクーデーターによる権力転覆、大災害によるリセットで壊すことができるが、現代においては、特に民主主義が成熟した先進国では、もう起こる事はない。
ただし、経済の犠牲によって生み出される気候変動でじわじわと死ぬか、テクノロジーが秘密裏にじわじわと浸食してきて気付いた時には一気に逆転されるかのシナリオがある。
民主主義はよい仕組みとは言えない。それ以外よりはマシというだけで、ここまで長く生きながらえてきたけど、もう中年になりあちこちガタが来ていて、そろそろ終活を考える段階にきているよ。今死ぬわけではないけど、死ぬことは考えなくてはいけない時期なので、次の新たな世界をちゃんと考えていこう、という啓蒙の書。
ただ、とても読み辛い本だったので評価は低めになってしまいました。
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民主主義のこれからを考えるうえで勉強になる。
歴史的考察を踏まえ、色々な視点で現状の背景、そこから起こりうる事象を提示している。
民主主義は中年を迎えている。あとはどのように終焉するか。