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紙の本
南極でもほのぼのと・・・。
2019/08/30 17:21
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投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2014年の第56次南極地域観測隊に参加したクマムシ研究者のチューさん(そう呼ばれていたらしいのでここでも親しみを込めてこう書こう)の活動日誌的読み物。実際にどんな風に活動しているのかを身近に感じさせてくれる文章だった。
第一章は南極基礎知識、二章から南極までの船上生活や現地の活動。
近年はインターネット環境なども整備されているので日本の家族とのメールのやり取りもかなり気楽にできるようだ。ところどころ挿入されているチューさんと小さい娘さんとのメールにほのぼのとした「著者の家庭生活」が垣間見える。その雰囲気が調査チームにも、本書全体にもしみこんでいるようだ。裏見返しにある「そろそろ仕事もしてください~」と言われているリコーダーを吹くチューさんはその延長。趣味の私物も結構持っていけることもわかった。
状況の描写もほんわりとやさしい。「コケ坊主は南極の湖底のにぎやかなアパート」なんていうのはかなり好きな表現だ。
現地で自分の研究のために割ける時間は多くはない。移動の準備や他の人の手伝いなどもしなくてはならないからだ。その結果だろう、本書でもクマムシの出番は思ったより少ないのがちょっと残念だった。「今日の夕食は・・」と食べたものの記録が多いのは「気分転換材料が少ないんだろうな」と想像がたくましくなる。
日本に帰ってからの試料の整理は研究もかなり時間が必要だろう。同様な研究者はみな苦労しているのではないだろうか。本書では登場が少なかったので、南極のクマムシを次にはたくさん紹介してほしい。期待してます。
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