電子書籍
コミカルな叙述トリックミステリー
2021/09/10 02:42
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:future4227 - この投稿者のレビュー一覧を見る
どうやら本の帯に仕掛けがあるらしいのだが、電子書籍で買ってしまったからわからないじゃないか。気付けばほとんど人が死なず、しょーもない珍事件ばかりなのだが、めちゃめちゃ謎めいていて簡単には解けないミステリーをもの凄く頭のいいオタク探偵がいとも簡単に解決してしまう。そして、この本の目玉は叙述トリックであることを最初に宣言してること。そうとわかっていても騙される、見破れない。あとがきでさえも気を許してはいけない。コミカルな会話でミステリー感があまりないけど、推理力より読解力が要求される面白ミステリーだった。
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全て叙述トリック
2023/07/30 09:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あれこれ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品は、最初から終わりまで、叙述トリックが仕掛けられています。殺人事件は、ありません。
最初のヒントに出てくるのは、あの人です。あいつかと思った人は、最後の方で、騙されるかもしれません。
基本は、ユーモアミステリーなので、笑ってすませましょう。
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確かに最初から「これは叙述トリック集ですよ」と明かされている以上、アンフェアとは言えないし、この作品を選んだからにはそういう心構えで読まなければいけないということを考慮しても無理矢理すぎる。
結論ありきでそこまでどうやって辻褄を合わせようかという構成ばかりで読んでて気疲れする。トリックが判明してもなるほど、とすっきりする場面はあまり無く、「ああ、まあ、確かにそういう解釈で読むと違って見えるのか、なあ……」というもやもやすることが多い。個人的には『閉じられた三人と二人』くらいしかシチュエーションを活かしきれていなかったんではと思う。(それでも疑問に思う記述はあるけども)
「叙述トリック」という要素に重きを置いたが故に矛盾が生じる(と思われる)部分もあったけど、これは著者の思惑通りなのか判断がしかねるのでなんとも言えない。
あとしょっちゅう文中に注釈(※)が出てくるが、煩雑なだけで必要性を感じることが出来なかった。話の根幹に関係のない要素をわざわざページを繰って見に行く人がどれだけいるだろうか。(しかもその短編の終わりにまとめられているわけでなく、短編内の章終わりに解説がある上に本当に雑談といった感じで話の大筋には何も影響しないし、Kindleですらタップで飛べない)
試みとしては面白いものの、始めから思わせぶりにハードルを上げた割には、といった印象。
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もともと叙述ミステリーの多い作家ですが、初めから叙述と銘打った上でノリノリで書いてる感じですね。叙述ミステリーは1読めと2読め以降では味わいが全然違うので、ガチで作者に挑むのか、軽い気持ちで読むのか、読む前に覚悟を決める必要があります。
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読者への挑戦状
ちゃんと流す神様/背中合わせの恋人/
閉じられた三人と二人/なんとなく買った本の結末/
貧乏荘の怪事件/ニッポンを背負うこけし/あとがき
??帯が上に付いている……なんとなくめくって見る
……なるほどねフフフ
叙述トリックというものに気をつけると、わたしの読み方が変わってしまうので早々に取りやめる。引っかかったらその時とお話に集中することにした。
えーーっズルい! もあったけれどまいりましたもあって、楽しかった。
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タイトルにもある「叙述トリック」とはなんぞや?という話になりますが、著者によると「文章そのものの書き方で読者を騙すトリック」という説明がされています。つまり、この本は収録された6編すべてにそのトリックが含まれているという短編ミステリーなのです。
ということは注意深く読んでいけばそのトリックに引っ掛かることなく真相にたどり着けるのか?という挑戦を読者に仕掛けているのですが、正直に言っちゃいましょう。完全にやられました。それも前書きにわざわざ太字でヒントを出してくれていたにもかかわらず。
「私は騙されないぞ!」という自信のある方、「叙述トリックとは何ぞや?」という方はぜひ読んでみてください。そして「やられた!」ってなってください(笑)
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やろうとしてることは面白かったんだけど、
なんだかイマイチでした。
短編集だったからかなあ。
叙述トリックは最初に言われちゃうとつまんないのかも。アンフェアでなんぼ、だものね。
叙述トリックもの、大好きなんだけどなあ。
後書きのノリと挑戦状でわくわくさせてもらいました。
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読み終わって最初の感想が、
あとがき…あとがきが…!(笑)
最初の注意点はそう言う意味だったのか…(笑)
でした\( ´ω` )/
最後の最後まで意匠が凝ってて面白い。
叙述トリックと言う事で、閃きと違和感を大切にすると犯人像が見えてくるお話もあります。
誤解を招く言い回しや書き方だけで構成されているので、自分の認識が違っていたと分かった時はアハ体験が出来て面白いです。
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叙述となっているため少し回りくどさを感じ、読むのに時間がかかってしまいましたが、騙されることを前提に読んでいたのでそれなりに楽しめました。
ここまで叙述トリックに重きを置く取り組みが著者のすごいところだと思います。
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6話からなる叙述トリック短編集。
前書きに「読者への挑戦状」としてトリックのヒントがありますが、そう簡単ではありません。
謎解きが好きな方は楽しめる一冊となっております。
なんとかトリックを見抜いてやるぞと集中しすぎて疲れてしまうが・・・・
案外いつもどうりの読み方の方が文章に違和感を感じて見抜けるかもと思ったりしたりしました。
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この作者はアンソロの一編くらいでしか読んだことないのだけれど、タイトルで叙述トリックを用いていますと明言した上でも読者を十分に楽しませますよ、という気概に感化されて読みはじめる…
読みながらちょいちょいあれ?と思ったりしてましたが、ところどころのバカミス的なノリも含めつつ、なんだかんだで捻りが利いてて楽しめました。
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叙述トリックらしい叙述トリックとは言えない。
まあ勘違いさせるような書き方にはなっているけど。
叙述トリックを探しながら読まないほうが良いかな。
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実に似鳥さんらしいというか、筆者が全力で楽しく書いていることが伝わってくる、ハチャメチャながら笑って許せてしまう一作。予め「叙述トリックです」と前置きしているからこそ許されるようなぶっとんだトリックや真相が目白押しで、とは言え、綿密な伏線もきちんと仕掛けてあるのがすごい。
各話のトリックというかネタは、込み入っているものが多いので、メモなしで全容を把握するのは難しいものの、大まかな真相はなんとなく掴める……ような、そうでもないような?(笑) 短編の一つ一つが最終的に集約されて大きな真相に辿り着くのって、読んでいて痛快ですよね。
全般的にストーリーはしょうもないものばかり(誉め言葉)ですが、二作目の「背中合わせの恋人」だけは、叙述トリックとは離れて純粋な青春小説としても楽しめました。
それにしても、この筆者の作品に高確率で登場する変態は、まごうことなき変態なのに見ていて不快にならないところが凄い(誉め言葉)
そして相変わらず、軽快な文体と、詳細な脚注、ふざけ過ぎにもほどがある「あとがき」が大好きです(笑)
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タイトルにも付いている通りこの本は叙述トリックを使って書かれた本だが、叙述トリックがあると分かっていても騙されてしまう。
しかも本の冒頭には、お話ごとの叙述トリックのヒントまで書いてある。さすがに挑戦的すぎて心配になったが、最後のお話を読んだ時、全てが理解できた。この本は、単に叙述トリックのお話を詰め込んだだけではない。
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’21年10月1日、読了。図書館本。似鳥鶏さんの作品、初です。
うーん…どうだろう?なんとか最後まで読んで(途中で止めようと、何度か考えました)、騙されましたし、うまく出来てる、とは思いましたが…何か、ちょっと「違う」という感が…。
確かに「叙述トリック」なんですけど…僕は、満足できなかったです。いわゆる普通の「叙述トリック」ではない、と。いつもの、他の、好きな「叙述トリック」物と比べて、「うわぁーー」という驚き&快感(?)が、ありませんでした。
でも、この「普通でない感じ」が、ファンの方々は好きなんだろうなぁ、とも思えました。ライトなかんじ、というか…。この人の他の作品も、こんな感じなのかな?
まあ、僕には合わなかった、という事なんでしょう。矛盾しますが、トリックは、良くできているなぁ、と思いました。