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「隅田川御用帳」の続きとなるシリーズ。本書は新シリーズ「隅田川御用日記」の第一弾となります。
前シリーズから5年経ち、お登勢と十四郎の間にお幸という娘が生まれていて、多忙ながらも幸せそうでなによりです。万吉少年も17歳になり、橘屋の若い衆が頼もしく成長している様子です。
今回は「五年目の秋」「雁もどる」の中編二話構成でした。二話目の「雁もどる」では、女性が幸せになるための縁切りのはずが、その後残された家族が崩壊していて、縁切りという選択が良かったのだろうか・・と考えさせられる話でした。ただ、ラストは丸く収まって爽やかな読後感でした。
シリーズ再始動は嬉しく、続きが楽しみですが、もうちょい刊行ペースが早いとありがたいです(間が空くと、前巻の話とか忘れちゃうんで・・ww)。
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2018年に18冊目で完結した「隅田川御用帳」シリーズの5年後を描く新シリーズ。まあ、基本的には同じテイストなので、正直新鮮味はないなあ・・・ ちょっと残念
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L 隅田川御用日記1 雁もどる
隅田川御用町から5年後。
同じ舞台同じメンバーで新シリーズ、というのは近年の流行りなのか。正直新シリーズでオオ!って思うことないのだが、残念ながらこれも同じ感じ。
元々目的のあるシリーズでなかったので、名前を変えてまで心機一転というほどの内容でもないし、娘ができてほのぼの感が増しただけというか。
なんで新シリーズとして始めてしまったのかどこかに執筆したりしてんのかな。気になる。
さまざまな夫婦の形はネタとしては尽きることないのかもしれないけどもはや大きな事件にするには難あり。
十四郎の立場も大きなものになりすぎて小さな事件に関わらせるのもどーなのよ、的な。若者の成長は嬉しいがそこに焦点当てるとブレるというか。
うーん。
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以前読んでいたのは、「隅田川御用帳」シリーズだったのか、・・・と、本を手に取ってから、気付いた。
2話からなる。
駆け込み寺の御用宿 橘屋に来たのは、塙十四郎の知り合いの瀬野作左衛門の娘 美帆であった。
流産を経て、心身とも疲れた時に、夫の心無い言葉や人の道に外れた事をしているような行動に ついて行けなくなってしまったとの事で、縁切りを・・・・
しかし、夫の工藤鹿之助も藩の存亡にかかわる事態を避けるために密使を斬れ・・・と、中老の浪川からの命を受けるのだが、・・・・
その後は、呼び戻し、家禄も回復 御役に戻れる、母親の面倒も見る、と囁かされて、疑いも無く、任務を決行したにも関わらず、元にも戻れず、妻の美帆にも黙っていたのだ。
母を思いながらも、帰国も出来ずに牢人のままであった鹿之助も被害者である。離縁状も書いてあったのだが、・・・・美帆も、夫の苦境も知らずにいた事を恥じた。
2人は、元に戻り、帰国も・・・めでたしめでたし!
2輪の「雁もどる」も姑のイジメで、縁切り寺で、縁を切って貰ったおこん。
夫の半兵衛は、残された娘おはると共に実母を看るのだが、・・・・仕事にも手を付けられなくなり、酒の生活。
そして、拾った財布をネコババの罪も・・・・どうなる?
娘おはるも、父と縁を切った母のおこんへ、モヤモヤした気持ちを、投げつけるのだが、・・・
肉親同士、最後は、ネコババした理由もわかり、めでたしめでたし。
縁切りで、辛い思いだけでなく、人生色んな苦境の中、仲睦まじく、元の鞘に戻って行った2話の話であった。