紙の本
立ち退き問題に立ち向かう
2022/08/01 21:14
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
あの世とこの世の境界にあるヘソ商店街に「交差点のアカリさん」怪談が広がります。幽霊が普通にいるのに怪談話を怖がる不思議(笑)この中途半端さがたまらない。
折からこの商店街には立ち退き問題があり、大型モール・市役所VS商店街の対立、どんどん立ち退いていくお店たち。
この二つの危機に小学生だって黙っていない。あっちの問題、こっちの問題を解決しようとホタルちゃんが活躍します。
死んだ人と、その人を忘れられず生きている人の想いが優しいお話。
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あの世とこの世の交差する世界
2022/02/20 20:42
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投稿者:TOM - この投稿者のレビュー一覧を見る
あの世の人とこの世の人が自由に行き、交える。
その異質さをノスタルジックな商店街が包みこむ柔らかな世界。
そこを聡明な女の子が躍動していて、静と動の絶妙なバランスが楽しめました。
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おなじみ幻想シリーズ
2021/07/15 14:27
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投稿者:E司書 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回の舞台はあの世と現世を結ぶ世界のヘソ商店街。道路拡張を理由に商店街立ち退きの危機が訪れる。商店街の危機と亡くなったアカリさんの怪談をからめて主人公の少女が立ち上がっていく。亡き人の思いをつなぐ商店街は生き残れるか・・・赤井郵便局長の登場を含めシリーズ独特の展開が楽しめる。
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あの世からも買い物へ来る、不思議な商店街「ヘソ商店街」。だが、大型ショッピングモールが建設予定となり、市役所の担当者が説得に来る。そん中、建設反対の声をあげた少女・ホタルは奇妙な怪談の「交差点のアカリさん」の正体を探し始めて…
商店街を守る事に情熱を注いでいるホタルがどんどんあの世の者と交信するのが中々のファンタジー展開で、今回は赤井局長だけが登場で、青木さんは出なくて残念でした。
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今回はいつもパンチが足りない感じがして~。
場所が商店街だったり、局長が神主もどきをしていたりというところが引っかかったりしてました。
幻想シリーズはやはりパンチが必要だと思うんですけれども、今回は少なかったです。
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別荘の管理は大変だから売ったほうが良いと助言を下さったアカリさんのご親族は、彼女の安否に不安はなかったのかしらん?
別荘の光熱費は口座引き落とし?ちゃんと落ちてたのかな?
などと要らない心配をしてしまった。
大人 顔負けのホタルちゃんには脱帽です
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再読2回目。
幻想シリーズは何作目だろうか。作品ごとにムラ(あくまでもわたしにとっての)はあるけど、どれもコンスタントに面白い。突拍子もない設定だけど、どこかにこんな場所があってもいいなぁ、と思える。ほんわか。
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今回の舞台は立ち退きを迫られた商店街。
商店街の危機、小学校の廃校に立ち向かい幽霊のアカリさんの謎を解く、今どきの小学生のホタルが主人公。
他の幻想シリーズで登場したひとたちが、登場したりとシリーズを知っている者としては嬉しい一面も。
主人公のホタルがちょっとませていて今どきの女の子だなと思いました。
死んだ人と交流がもてるのが当然と言う世界観がシュール。閻魔庁という架空のお役所もあるらしいです。
石山桜子は、最後まで憎たらしいお役所キャラだったなと。
のりとしては、赤川次郎さんの作品を読んでいる感じでした。
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そろそろ暑い時期になるから、季節感のあるホラーものとか読んでみたいと思っていたところに本書と出会い読んだ。
幻想シリーズの9作目。1冊完結型なので9作目から読んでも十分楽しめた。ホラー=グロテスクというイメージがあったので、本書のほんわか心が温まる物語は予想外だったけど面白かった。他の物語で登場した人も出てきているらしく、1作目から読んでみようかなと思っている。
本書は市道拡張のために立ち退きの危機が迫っている商店街が舞台。この商店街はあの世からもお客さんがやってくる。大昔からあの世とこの世の境界として栄えてきた商店街なので、そこに住む人たちにとって影のないあの世からのお客さんは恐怖対象ではない様子。
立ち退き計画が進む中で、怨霊の祟りが怖くて立ち退く人がポツポツ現れ始めたことで物語が進んでいく。
主人公のホタルは立ち退き反対派の副リーダーを祖父に持つ小学生。不登校になってしまった同級生の田辺の家に遊びに行く。
田辺も立ち退いていった商店街の店主たちと同じように「交差点のアカリさん」の祟りを恐れて家に引きこもっていることがわかる。
「アカリさん」の祟りをどうにかするべくホタルは行動していくのだが、その積極性や行動力に尊敬した。
本作ではホタルと同年代の小学生よりも大人が多く登場している。
大人たちは祟りの恐怖や市役所からの圧力、ショッピングモールからの甘い誘惑に惑わされて反対運動はしているものの、現状打開のために対策を打っているわけではない様子。
「手ぬるいからよ!(p.248)」
強引に商店街立ち退きを進める石山女史が前任の亀井に放った言葉。
読んでいて、亀井さんのナヨナヨ?していて立ち退きの話が全然進まない様子も、反対派の人たちが抗議しかしていない描写も「イマイチ手ぬるい。私だったらもっとうむを言わさずやるのに」と思っていたので、正直スカッとした。
本書の中で徹底して先手を打って行動していたのはホタルと石山女史だけだった気がする。
石山女史の野望は一線を超えてしまい潰えてしまったけど...
ホタルはあの世とこの世をつなぐ商店街でしか見られない幸せな光景を沢山目にしてきた。その幸せを守りたい一心で行動した結果ハッピーエンドになったのだろう。
自分のためではなく、他の何かを守るためにとことん努力するホタルの姿に尊敬した。
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あの世とこの世が繋がっている場所を舞台にした〈幻想〉シリーズ第九作。今回の舞台は『世界のハテ商店街』。
ふざけたネーミングだが物語はシリアス。だが文体は軽快でコミカル。〈幻想〉シリーズらしい話。
新しく出来た大型モールへの移転を迫られる『世界のハテ商店街』。移転していく店が増える一方で立ち退き断固反対を訴える店もある。主人公の小学生・ホタルの祖父もその一人で反対派と共に市役所の担当者と闘っている。
そんな中で『交差点のアカリさん』なる女性の怨霊が現れるようになり、彼女の祟りを気にして立ち退く者が増えていく。
これまでのシリーズ作品では、コミカルな語り口やキャラクターの一方で残酷な展開になることもあったので心配したが、そこまで酷いことにならずホッとした。
しかし立ち退きをさせようとする不動産屋と市役所職員がキツイキャラクターで強敵。しかも二人とも他人から見ればしょうもない理由で頑なになっているのだから怖い。
物語の本筋は商店街の立ち退き問題。しかし『交差点のアカリさん』が何故商店街を祟るのか何者なのかも気になる。
また週に一度の逢瀬を楽しんでいる戦死した夫とおばあさんとの夫婦に危機があったり、ホタルの祖父が初恋相手のおばあさんの態度に一喜一憂したり、ホタルの同級生・田辺が『交差点のアカリさん』の祟りに悩んだり、様々な要素も肉付けされる。
シリーズキャラクターの赤井局長と狗山比売、青木さんも出てくる。
ホタルの大人びた生意気キャラクターでグイグイ読み進めるが、全体的には苦しい場面は少なく、ホタルの活躍譚として読めた。ただパンチはあまりないかも。結末はホッと出来る。
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堀川アサコ氏による幻想シリーズ。シリーズ初読み。
あの世からも人が訪れる世界のへそというところにある商店街が舞台。
その商店街に大型モールへの移転を要請され立ち退きの危機にあっていた。
そんななか立ち上がったのが小学生のホタル。商店街を立ち退かせようとする市の担当者に必死に抵抗。
そこからなぜか交差点に幽霊が出るとい噂が広がる。
祟られると理由で一部の人が商店街から立ち退いてしまうが。ホタルはなんとかしようと必死。
その行動力ホント小学生か?と思ってしまう。他の登場人物がヘンテコな人ばかり。
シリーズ初読みだったけど話は小難しくなく肩の力を抜いて見れる一冊
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「一本道」という絵を通って亡くなった人が買い物にくるという「世界のヘソ商店街」。その境界エリアがなくなる危機。
誰が「一本道」を描いたのだろうか?なぜ「世界のヘソ」という名前がついたのだろうか?「一本道」のギャラリーの場所が変わると出入口も移動するのか?新しいショッピングセンターは境界エリアになり得るのか?色々と気になる点はありますが、ホタルちゃんの明るく、バイタリティーのあるキャラクターが良いね。
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ちょっと斜に構えながらも、とても素直な小学生のホタルが面白く、応援したくなった。あの世とこの世を繋ぐ場所なのにここが暖かい場所なのは、ホタルのおかげなのかも。他の作品も読んでみよう。