紙の本
アート作品に出会いたくなる
2021/07/22 21:56
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なっとう - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み終わって、美術館に行きたい!と思いました。
私にはまだ敬愛する画家はいないけれど、人生すら追いかけたくなるほどの情熱を持ってゴッホとゴーギャンを愛する登場人物たちが、とても眩しかったです。
紙の本
ゴッホとゴーガン
2021/06/15 14:24
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
ゴッホの拳銃自殺に関わりがあるかもしれない錆びついたリボルバーが、パリの小さなオークション会社に持ち込まれ、ミステリーが始まる。ゴッホとゴーガンの絵画は、作成当時は斬新しすぎて評価さなかったが、時代がやっと追いついて、そのすばらしさに世界中が瞠目している。しかし、二人のそれぞれの人生の中で互いがどのように見ていたかが、描かれると、二人の絵画群が、鮮やかさをさらに増したように思う。著者らしい素晴らしいミステリーだ。
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ゴッホについては「たゆたえども沈まず」で書かれていたので、今回はどんなアプローチで描くのだろう?と思っていました。
読みながら、読み終わっても、こう言う描きかたもあるんだなと思ったし、マハさんすごいなぁと思いました。
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パリ八区にある、小さなオークション会社「キャビネ・ド・キュリオジラ」(CDC)に勤務する高遠冴(さえ)。
冴は大学で美術史を学びゴッホとゴーギャンのアルルにおける相互影響についての博士論文を書いています。
冴の元に50代のサラ・ジラールと名乗る女性が一丁の拳銃(リボルバー)を持ってきます。
サラは「このリボルバーはフィンセント・ファン・ゴッホを撃ち抜いたものです」と言います。
オークション会社社長のギローは「ゴーギャンがゴッホに対する嫉妬から撃ち殺したのなら辻褄が合う」などと言い出します。
冴は、「ゴッホとゴーギャンは表面的に反目し合うことはあっても、心の底では深い友情で結ばれていたのでそれはありえない」と言います。
2011年にはアメリカで『ファン・ゴッホの生涯』というゴッホの他殺説の本が出ているそうです。
この本はフィクションですが、あり得たかもしれないゴッホとゴーギャンのもうひとつのサラという女性の物語です。
この本の主人公である冴とサラ、そしてこの作品の作者である原田マハさんの願い。
フィンセントも、ポールも、決して不幸のうちに人生を終えたのではなかったと信じたいという気持ちが伝わってくる奇跡の一瞬をとらえた物語でした。
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読み応え抜群の本でした。「たゆたえども沈まず」を以前読んだため、さらに興奮しました。
ゴッホの死の真相、史実とは違う真相を想像し、ゴッホとゴーギャンの人生に寄り添えたひとときを味わいました。素敵な時間をありがとうございます、マハさん。
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カバーがゴッホ。それを外すと表紙がゴーギャン!!2つのひまわりが1つの本になっていて感動!物語を読んだ後に気が付いたのでグッときました。
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主人公サエの働く小さなオークション会社に持ち込まれた〝リボルバー〟、それは誰のものなのか?ゴッホの死は自殺なのか他殺なのか?
読み始めるとあっという間に惹き込まれ、気がつけば大団円の中に自分もいるような錯覚を覚える。
マハさんのアートミステリはフィクションとノンフィクションの間を行っていると思う。あくまでも作り話…でも、もしかしたらそうかもしれない、そうだったらいいなと願ってしまう。
装丁もとても綺麗で、ゴッホの黄色いひまわりのカバーの下にはゴーギャンのひまわりが。とても素敵な一冊だった。
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本文中に出てくる 絵画を検索しなから読みました。
ゴッホはよく取り上げられるけど これはゴーギャンにも焦点が当たっていて ゴーギャンの人間性とか ゴッホとのヒリヒリするような関係。
フィクションなのにノンフィクションの様に 迫ってきて 本当に面白かった。
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ゴッホとゴーギャンのお話。
後半になるにつれて面白くなるけど、少し深みが足りない気がした。
絵画について、画家の生き方や信念について知れるのは良かった。
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読めば読むほどハマる。
サラの追想あたりから一気に加速する感じ。
「たゆたえども沈まず」でゴッホの話はある程度頭に入っていたので、分かりやすかったです。
続きが気になると同時に、この本の終わりに近づくと思うとじっくり読もう、そんな気持ちになりました。
あえてどこからがフィクションでどこまでが史実なのか知りたくないような気もします。
マハさんの作品の中で暗幕のゲルニカに並ぶトップクラスで面白かった。
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えええっ〜!?と思わせる展開!!
マハさんの、ゴッホとゴーギャンに対する考察が詰まってる感じ。
そして、アートへの情熱も相変わらずw
ゴッホは先を行き過ぎた天才で、それがために不遇で、いつもそれが悲しい。
テオの存在に救われるけど、天才ってやっぱり紙一重なので、遠くから眺めてるのがいいわね〜(^◇^;)
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マハさんのサイン本。うれしい。一つ頁を捲ったらもうどっぷり浸かってく。素晴らしきアート、『タブロー』の心に。【リボルバー】は、ファン・ゴッホを撃ち抜いた物なのか? 夢なのか本当なのか? 321頁の旅路へ。
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中盤から一気読み。
原田マハさんは本当にすごい。
どこからがノンフィクションで
どこからがフィクションなのか
わからないくらい。
歴史上の実在人物をフィクションに組み込むのが
実にうまい。
絵画に詳しくなくても、ストーリーに
引き込まれてしまう。
絵画をあらためてじっくり観たくなる〜
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想像していたオチではあったが、主人公のオークション会社の面々のキャラクターが生きており、美術ミステリーとしてもよく伏線が張られていて楽しく読めた。オークション会社社員が主人公という点も良い。社長も好き。
「もしかしたら」のフィクションではあるが、史実上証明できない以上、この内容を否定することは誰もできない。美術史だけでなく、歴史そのものの可能性と、楽しさを垣間見た気がした。
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パリの小さなオークション会社で働く冴の元に持ち込まれた錆びたリボルバーを巡る作品。
持ち込んだ人物は、ゴッホを撃ったリボルバーと言い張るが…
その謎を巡る形で、ゴッホの死の真相と、そのゴッホと交流のあったゴーギャンの晩年の苦悩が描かれる。
ゴッホの話は「たゆたえとも沈まず」で読んでいるので、あまり新鮮さを感じず、どちらかと言うと、ゴーギャンの話として楽しんだ。
相変わらず、流れるような文章で、絵を鑑賞するようにサラサラと読める。
でも、今回は隠された真実がそこまで衝撃的ではなく、少し拍子抜けなところもあったので、評価は低めで。