紙の本
誰にでも黒い面がある
2022/12/23 23:38
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投稿者:りら - この投稿者のレビュー一覧を見る
一見スターに見える人や普通に生活しているかに見える人にもダークな面がある。
それをもてあまして、誰かに見せて自分を保つことがあるようだ。
だけども、それをぶつけられた方はキツイ。
自分の中で、そういう黒い部分も自分だと消化できる、あるいは誰かがそういうところも含めてうけいれてくれることで、次に動くことができるんだろう。
そういう物語であると読みました。
相変わらず、会話のテンポや場面転換に引き込まれる。
映像が浮かぶよう。
紙の本
時間軸の交錯が面白い
2022/10/09 18:50
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投稿者:ぽち - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初の始まり方は、事件性がある人の死があるのかな?という興味、読み進めると青春時代の話だな、に続き、最後は人の心の闇を感じました。
時間軸がいくつもありますが、登場人物は少ないので、こんがらがらずに読めました。
面白かったです。
紙の本
主人公が、飄々としている印象。暗い。
2022/02/10 11:21
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投稿者:みえ - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初に友人が亡くなる所からのスタートなので、ラストは味気なく感じた。
絵に描いたような、もてる男女。密かに主人公も、モテモテの人生。なのに、ボタンのかけ違えで人生が左右される…と思い込んでいる。それを言ったら誰でも何でもそう。自分の責任でしょ?
隣家の主婦との行為は、ありえない。
気持ち悪かった。
いつまでも子供で、ダラダラ生きてる雰囲気が賛同できない。
年代の前後が、あまりに多過ぎて、(多少ならよくある手法だが)イヤになってきた。ひとり突っ込みのような文体も同じく。
申し訳ないが、自分は感動しなかった。
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最後の方で、「夜の側に立つ」の意味が分かった。
小野寺史宜先生は、ありきたりの日常を持ち前の筆力で読者を惹き付ける天才だと思う。
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18才(高3)、20代、30代、40才(現在)の視点を終始行き来する。
が、全く読みづらさなし。
むしろすごく効果的。
小説の技法って無限大なのだな、と今さらながら気づく。
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人の心には闇の部分がある。年を重ねても違う闇を背負っている。何もない人間はいない。踏み出すときには踏み出さなければ得られるものも得られないのだろうと思う。
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高校生の時に組んだバンド。約20年後、みんなで集まることになったが、そこで一人亡くなった。湖で、二人でボートに乗ったが、バランスを崩したことにより、一人は助かり、一人は命を落とした。悲しみにふけながらも、生きていかなければならない。学生時代の思い出、社会人での思い出など過去を振り返りながら、「今」を生きていく物語。
小野寺さんの作品というと、「ひと」や「ホケツ」が思い浮かぶのですが、テンポよく会話のキャッチボールをしているので、会話のリズムが心地よい印象があります。
この作品でも、リズムよく会話をしている部分があって、心地よかったです。
冒頭は親友の死から始まるのですが、特にミステリーがあるわけではなく、思いにふけっていきます。
この時点では40代で、その後、10代→20代→30代→40代と小出しにする形で、ループしていきます。
ちょっと読みづらい印象もありました。年代が変わるごとに、
「あっそういえば、このエピソードって、この年代だっけ?」と思ったことが、しばしばあって、戸惑いがありました。
小出しにせず、一気に書けばいいのにと思いましたが、要となる部分が、後半でようやく判明するという構成になっているので、それはそれで粋な構成だなと思いました。
その要となる部分は、
どのようにして出会ったのか?
いかにして、親友が亡くなったのか?
それぞれの年代での空白だった部分を埋めるかのように書かれています。
主人公が、文章から察するに大人しめかなと思いましたが、意外に奥手なことにちょっと驚きでした。
それぞれが別々の人生を歩んでいきますが、特に大きな盛り上がりということはなく、淡々としています。
人が亡くなっても、時間は流れます。生きていかないといけません。読んでいて、ゆっくりと人生に浸っている感覚がありました。
そんな中での最後の結末は、ゾワっとざらつきのある気持ちにさせられました。爽やかに書かれているのですが、中身は「これって・・・。」と思うこともあって、ちょっと複雑な心境になってしまいました。
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「人」、「ライフ」、「ナオタの星」のような安心・安全小説とはちょっと違って、何度かアクシデントがあるお話。そのアクシデントが了治の人生のターニングポイントだ。人にはそれぞれいくつかターニングポイントがあって、後悔しながら生きていく。君香にとっては、ボートの事故が人生最大のターニングポイントで、最良の結果なんだと思う。
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今日買って、一気読み。面白かった。
自分の見ている自分と、周りから見た自分は、結構違っている。自分にしか分からないことはあるけれど、もっと周りを信じてもいいのにって思うこともあるんだな。
大切なものを、自分から掴みに行くことを、しなくてはいけない時がある。その時を逃さず、行動できる人に。
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昼と夜。光と影。
表裏一体だな、と思う一冊だった。
主人公の了治の目線で描かれているが、
それぞれの目線でそれぞれの夜があるのかも。
読み終わってみれば
あれ?けっこう重い話では…?
と、感じるが、
読んでいる途中はふわっと日常に溶け込んだように
読めるのが不思議な感覚。
私は私の中の夜の側に立つ気持ちを
知っているけれど、
私以外の人の夜の側に立つ気持ちを
知らない。
それは一瞬襲いかかるような衝動的なものかもしれない、それとも常に覆われたものなのかもしれない。
そんな気持ちが誰にでも在ることを
知りたくて安心したくて
私は本を読んでいる。と、思い出した。
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紀伊國屋書店でオススメされて手に取った。
そうじゃなかったら読んでなかっただろうなと思うので
やはり本屋さんでの出会いというのは大事だなと思う。
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面白かったが読後の後味があまりよくなかった。
主人公に殺意があったのか。。
凄く考えさせられる物語だった。
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どれだけ仲が良くたって、長い時間を過ごしていたって、他人は他人。
自分と過ごした時間より、遥かに長い時間を自分がいない所で過ごしている。
その人がどんな人生を積み重ねてきたのか。その結果として、今どういう人間として生きているのか。
自分から見える部分だけじゃなくて、見えない部分こそを尊重してあげなければいけないんだと思う。
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野本了治を中心に高校時代からの仲間、榊信明、辰巳壮介、小出君香、萩原昌子らが繰り広げる壮大な物語だが、大きな事件が話をやや複雑にしている.成瀬夫人事件、地下鉄事件、水難事件だ.了治の兄夫妻も面白い役割を果たしている.バンドの結成が彼らを強く結びつけたのだろう.エピソードを小分けにして語っていく構成も楽しめた.
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小野寺史宜って誰?面白くって一気に読んだ、高校3年の同級生5人が40歳になるまでの話が時系列シャッフルして進む物語。青春とその思い出が入り混じっていて主人公と一緒に懐かしんでしまったり何だかごまかされているような?ちょっとあり得ない不自然な展開も許せるほど引き込まれた。