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投稿者:ダタ - この投稿者のレビュー一覧を見る
痺れるほど面白い。
間違いなく傑作。
始まりは小さな小石だったものが
様々な人々を捲き込み転がり続け
当人たちの思惑を遥かに越えた
何かに行き着く様が凄まじい。
誰か才能ある監督に映画化して欲しい。
キャストは、マキタスポーツ、要潤、
柳楽優弥あたりでお願いします。
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もと公務員がビジネスとして新興宗教をたちあげていく話。
主人公が良識ある人、悪人ではないので感情移入してしまう。
もっと客観的になれたら色々な宗教ビジネスのからくりを楽しめると思う。
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諸事情により職を失った二人の男が、たまたまニュースで目にした9.11事件に光景に感化されて、事業としての宗教を始めるという話。
個人的には面白い、というか興味深い本だったけど、あまり人にはお勧め出来ないと思ってしまった。篠田節子の小説は何かひとつ伝えたい主題もないし、感動があるわけでもなく、いま自分たちが暮らしている日常の中で起こりうる、あり得る世界を提示するものだと思っている。宗教的な超常現象を絡めながらもそこに恐ろしくリアリティを感じさせてしまうのがこの著者の凄いところ。宗教が人間を象徴するものであるというのもあるけれど、今回もかなり引き込まれてしまった。
ちなみに、この後は平野敬一郎の『決壊』を読もうと思っていたけど、本作がかなり重たかったのでしばらく時間を置いてから読もうと思う。。
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泡のような夢のために仕事も過程も失った男が、ビジネスとして新興宗教を立ち上げる。
主人公は善人ではないが、悪人とまではいかない。あくまでビジネスではじめたはずの『宗教』という虚実に引き摺られ、足を取られて破滅へと転がっていく。
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あまり女性作家の作品は読まないがこの作品は表題に惹かれて以前購入し本棚に放置してあった。彼女の別作品を先日読み在庫にあったなと。
内容は
ひょんな理由から都庁を退職。家庭も崩壊してお金儲けを目当てに
宗教を主宰した男たちの顛末記。
なるほど女性の視点で描くとこうなるのかという感じ。
男性の私から見れば主人公はまっとうすぎた。
教祖はもう少し泥臭くなければ務まるまい。
おそらくこんな男性はあまりというか、かなりレアだろう。
新堂冬樹の「カリスマ」のほうがより実際的な気がする。
私がその立場だったらと随分考えさせられた。
泥臭さには自信があるが、こんな女性信者からは
即刻逃げ出しそうだw
最終的に狂信的な女性信者に引きずられるまま、逃避行をする教団。
結末をほぼ予測しつつ流され。結局予想通り自ら進んで無実の罪に服す主人公。
途中で満足げに死を迎えるパートナー。
結局女性をミスリードすると怖いわよ。ということかw
ちなみに2009年に柴田錬三郎賞受賞作品。
一応4★興味があれば是非ご一読を。
彼女の作品は今後レパートリーに追加。
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圧倒的な現実感を伴なってストーリーが展開してゆく。常識ある主人公が回りに翻弄されながらどツボにはまってゆく様にリアリティーがある。さすが篠田節子。
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やけっぱちの中年男ふたりが始めた”まっとうな”宗教ビジネスが思いのほかトントン拍子に進むにつれて起きる事件、変化。
いかにもありそうな展開に却ってハラハラする。下巻でどこに決着するのか楽しみ。
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著者の作品は初めて読む。人物描写が甘く、突然に性格が変わるように感じられるため読むのがいささか疲れるが、話のテーマは実に面白いし、よく取材しているなと感じた。著者の他の作品に手を出すかは微妙なところ。
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『聖域』『ゴサインタン』『弥勒』の宗教三部作に続く第四弾!ゴサイ~が僻村に嫁入りしたネパール人妻が神懸り状態になり自然発生的に教団が形成される過程を描いたのに対し、本作では失業中の男二人がほどほどの金儲けを目的に似非教団を作る。ところが思惑を越え信者の数は増え続け、やがて二人は現代日本の宗教を取り巻く大きなうねりの中に呑み込まれて行く。教祖役は元都庁職員であり、詐欺師にも拘わらず社会常識に長けた堅実な人物として描かれており、物語の目撃者の役割を果たしている。終盤、宗教を食い物にする怪人物登場。読み応え有。
荻原 浩の『砂の王国』が似たような設定らしい。φ(.. )
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ゲーム作家に憧れて職を失った男が金儲け目当てに教団を創設。インターネットを足掛かりにしてトントン拍子で組織を大きくしていく。
金儲け目当てだったんだが、信者の暴力事件、殺人などのトラブルで悪に徹しきれないまま組織はどんどん大きくなる。巨額の金銭も動くようになり、宗教法人を隠れ蓑にした巨悪も忍び寄る。
トントン拍子に進みすぎて、いくら何でもあり得んだろう・・・って箇所が多すぎる。当然、ハッピーエンドの結末は予想されないが、どんな落とし所になるのかが、さっぱり読めない。下巻も読むしかないか・・・
(2012/4/21)
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失業した男2人が、ビジネスとしての新興宗教を立ち上げる。それは2人の予想に反してどんどん規模が大きくなっていく。
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9月19日 読み始め
ゲーム製作の為原稿用紙5千枚のストーリーを書き上げたがそれを発注した会社が倒産。実は発注自体が架空だった。そこで新興宗教を立ち上げ教祖になる。
書き出しから面白いところはさすが。
9月28日 読了
上巻だけで600ページ超え。読めるけど長い。
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人生の敗者となったふたりの男は、金儲けのための教団「聖泉真法会」を設立して再起をはかる。金だけを目当てにした教団には次々と信者が集まり、教団はふたりの予想を超えて巨大化してゆく。しかし、巨大化した教団を食い物にしようと、おぞましい人間たちが群がりはじめる…。
神聖なものであるはずの宗教が世俗的な欲望に彩られている。聖泉真法会は人間の絶望と欲望のかたまりだ。主人公は極めてビジネス的な視点で教団運営を図る。宗教というのは、ビジネスにとって最高のフィールドらしい。完全にビジネス化した聖泉真法会に救いを求め、実際に心の平安を得る信者も存在する。その信者にとって聖泉真法会はかけがえのない存在である。果たして、ビジネス化した宗教は完全に否定されるものなのか、俺は答えることが出来ない。
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職のない男が2人で宗教を興すお話。
金儲けの為に始めたのですが、トントン拍子に信者が集まり、それに伴い教団の収入も増えていく。
上巻ではあまりにトントン拍子な気もしますが・・・
でも適当に始めた割に(ほんとに始め方がすごい適当!)、あれよあれよと大規模になっていく様子は中々面白いものがあります。
でもこういうお話はきっと最後は転落するんだろうなって思いながら読んでいます(笑)
教祖となった正彦ですが、これが案外真面目で堅物。
新興宗教なので胡散臭いのですが(そもそも何の宗教的思想もない人が興した教団)、自分でそこは自覚していて、信者ともなるべく真摯に向き合おうとする様は好感が持てました。
金儲けの為に始めた事なので、霊媒師の真似事とか「このままでは不幸になる」とか言って壷を売ったりとか、やろうと思えば手っ取り早く金儲けできるのですが、正彦はあくまでビジネスとして先を考え、人としての道は外さぬよう努力しています。
ただあくまでビジネスとしてしか考えていないので、金にならなそうな信者はあっさり切り捨てようとするのですが、そこはもう1人の矢口が担当し、変にバランスも取れている。
中々読み応えがあって面白いです。
上巻の最後の方から不穏な空気が漂い始め、下巻も楽しみです!
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失業し、奥さんや不倫相手も去っていったどん底状態の正彦&矢口。この2人がビジネスとしての新興宗教を立ち上げるところから物語が始まります。
食うや食わずの貧乏時代を経て、森田社長を信者として獲得したあたりから宗教団体は大きくなり、宗教ビジネスは軌道に乗っていくのですが、、、というところまでが上巻です。
正彦が元都庁職員の知識と経験を生かして信者を獲得していくところは結構リアルで、こんなにうまく行くわけないやんな〜と思いつつも引き込まれていきました。教団は順調に大きくなっていくのですが、なんとなく破滅への影もチラチラ見えてきて、「この辺でやめといたほうがええんちゃう??」とドキドキ。
正彦&矢口、それから初期の信者の方たちが幸せになってほしいとめっちゃ感情移入してしまうのですが、きっと誰も幸せにはなれそうもないだろうな、という気もめっちゃします。