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レビューが高かったので読んでみた
2021/11/19 12:48
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投稿者:(o´ω`o) - この投稿者のレビュー一覧を見る
前情報なしで読んだので、タイトルと表紙のイラストから想像していたよりも、シリアスな展開が多く話が重かったです。徐々に惹かれあっていく感じが良かったです。
アイリスNEOの他の本と比べると薄いのが残念。それならもっと色んなエピソード追加して欲しかった。
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主人公の行動力が良い
2021/09/09 02:38
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
web版既読。
軍人の父親が大変な機密を知ってしまったために、口を封じておく手段として人質になり監視されるため見知らぬ青年軍人と偽装結婚することになったシェリル。
最初は警戒心ばかりで打ち解けそうもない相手だったが、身を削るように仕事に邁進する彼と暮らすうち、互いの過去の戦争に由来する心の傷を知り気遣いながら寄り添うようになっていく。
とにかくシェリルが非常に察しがよく前向きでかつ行動的。
そして餌付けされていく中尉が典型的な堅物で面白い。
シェリルは美人設定ではないけど、緒花先生の絵が美麗すぎてめっちゃ美人だわ。
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こういう堅物で自分にすら執着のない軍人さんが気付けば恋に転がっている話、大好物である。
ただこの話、そんな単純な構造になってはいないのだけれど。
大佐に愛されて育った料理好きのお嬢様な主人公のシェリル。
でも彼女は実は……詳細は割愛するが、境遇としては軍人のノアのことをより理解できる立場にいた。
いや、ノアがシェリルを理解できる位置にいたというか。
草花が好きで、料理が好きで、愛されて育ったお嬢様というだけではない。
弱いお嬢様ではなく気が強いところ、揺るがない芯が通っているところには、ちゃんと理由があった。
彼女がただのお嬢様ではなく、ノアのことを理解できる立場であり(逆もそう)ただ守られる立場に甘んじる子ではなかったことは、軍人であるノアにとって想定外であり、そして僥倖だったに違いない。
表紙は柔らかいイメージだが、軍事的陰謀や戦災孤児の立場の話も絡むので、決して軽くはない。
そもそもシェリルは人質としてノアに嫁いだ身であり、外を出歩けても監視が付いている状況。
まあそれで大人しくしている彼女ではないのだけれど。
せっせと家を整えて、美味しい料理を作り、言うべきことは言って、やるべき時は行動し、何だかんだでノアを割と初期から尻に敷いていた気がする。
流石あの大佐の娘である。
いざというときはノアより肝が据わっていた。
男性陣の方がタジタジしてしまうほど。
大佐も大人げないからなあ。
終盤の色々分かってからの大佐の行動が本当に親ばか以外の何者でもなく、ノアが気の毒になるほど。
あの後、ノアが再度入院する展開になっていないといいが。
ただの人質と監視役という偽装結婚の立場から、口喧嘩しながらもじわりじわりと交流を深めて、やがてお互いにかけがえのない相手となっていく。
「その時」が来たせいで、二人は決して穏やかではない嵐に飲まれていくことになるが、自分にすら執着しなかったノアは、シェリルの存在が帰る場所を示す道しるべになったし、シェリルはそんなノアを信じて待つと決めた。
誰に強制されたわけではなく、自らの意志で。
ここでは詳細を割愛したシェリルの内にあった問題も、ノア自身の問題も、二人が出会ったことで二人が変わり、未来へ繋がるようになった。
その出会いを、特殊な状況下ではあったが、今となっては心から祝福したいと思う。
某キャラ曰くの「至宝」まさしくお互いがそんな相手だったなと。
ただ優しいだけではない、ぴりっと辛く引き締まった部分もあり、そんなところが魅力的な作品だった。
終わってみれば、不器用な男性とそんな彼を尻に敷きつつ支えている男前な女性の恋物語という印象が残ったので、変化とは凄いなと。
シェリルが強いんだな、うん。
腕力的な意味ではなく、精神的に。
ノアは逆に終盤になればなるほど可愛くなったし。
特に番外編の彼は可愛い以外の何者でもない。
あんな気障な行動と台詞、序盤の彼では命令されてもしなかっただろうし。
変わったね、いい方向に(と信じたい)