投稿元:
レビューを見る
一般向けの教養書というよりは、
労働法を扱う実務家向けの入門書といった感じ。
とても専門的です。
特に興味を持って読めたのが
他国との比較と、各労働法がどのような歴史の中で制定されたのかといった箇所だ。
世間の理想はヨーロッパ型の労働法なのだろうが、
実際は中途半端にアメリカ寄りの労働法になっている。
今の日本の労働法の成り立ちを理解して、日本の社会に合った法律に少しずつでも改定していってほしいものだ。
投稿元:
レビューを見る
出版社より献本御礼。
日本の労働法について、世界各国の労働法と比較しながら、なぜ現在の形となったのかを解説する本。労働法に限った話ではないが、他国や過去を知ると現在の状況が当たり前というわけでないことに気がつく。本書の始めに書かれている通り、本書は業務や学習に直接役に立つタイプの本ではない。当たり前を疑い、労働法と向き合うための本である。
本書を読んで一番驚いたのは、時間外労働の割増率は50%が国際基準であり、日本の25%は少ないということである。労働基準法が制定される時、GHQは国際基準の50%を求めた。しかし戦後の復興期においてはある程度の時間外労働が必要だとされ、その状況で50%は負担が大きすぎると判断。結果、割増率は25%とされ、それが現在まで続いているのである。
割増率以外でも似たような決められ方をしているのがある。復興期に国際基準は厳しすぎるとして、使用者に有利なルールが制定される。当時は復興期の一時的なものという雰囲気だったのに見直しはされず現在に至ると。ルールというものは始めが肝心で、譲歩してはならない。譲歩するならば見直しの期限を明確に設定する。これが重要である。
投稿元:
レビューを見る
日本の労働関連法が、どのような歴史を経て現在に至るか、また、諸外国と比較してどう違うのかという事が書かれている。
特に労働時間の考え方についての内容は個人的に勉強になる内容であった。
人事部門や労働組合は教養として知っておくべき1冊であると思う。また、労務管理を行うものも知っておいて損はない1冊であると感じた。
投稿元:
レビューを見る
知りたいことが書いてある、必読の書。
労働法を学んでいる途中、ちょっと気晴らしに本屋で立ち読みしたところ、読まずにはいられない!と購入。ずっと取っておく予定の本。
投稿元:
レビューを見る
3.5。行政法とは少し、趣きが違う感じがしたが、対ドル通り共用として労働法が学べた。8時間労働の始まりや、日本で初めて週休2日を導入したのはパナソニックなど、興味深い内容が多かった。特にハラスメントや有休などは社会人が思いっきし関わる事なので、一通りこの辺りの知識は知っておいた方が良いと思う。