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著者コメント
2003/06/08 03:15
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投稿者:碓井 広義 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本でテレビ放送が始まったのは一九五三(昭和二八)年。今年、ちょうど五十周年を迎えました。はじめモノクロだった画面がカラーになり、BSやCSなど衛星放送が登場し、この年末には地上波デジタル放送もスタートします。
この半世紀、テレビが日本人の生活に深く浸透するのと並行して、テレビの影響力もまた増大してきました。その一方で、テレビの“負の要素”を含む「特性」に関して、視聴者側の持つ情報は、まだまだ少ないというのが現状です。
このたび、PHP新書から『テレビの教科書〜ビジネス構造から制作現場まで』を出させていただきました。市民・視聴者のためのメディア・リテラシー入門書です。テレビの歴史からビジネス構造、そして番組の作られ方を知ることで、テレビが送り出す情報を鵜呑みにするのではなく、情報を自分なりに“読み解いて”もらうことを目指して書きました。
なぜ「視聴率主義」がはびこるのか、テレビから「やらせ」が消えない理由、実際の番組作りの「裏側」などが分かると、テレビの見方も変わってくるはずです。
学生時代から、気になる新書は昼飯を抜いてでも買ってきました。そんな新書という“知のライブラリー”に、自分の一冊を加えさせていただくことは、やはり嬉しいことです。
出来れば、この本を読んでくださった方たちが「賢い視聴者」、さらに「プロの視聴者」となって、テレビを楽しみながらも、しっかり批評・批判してくださるといいと思います。テレビもまた一つの文化であるならば、文学や映画と同様に、作品に拮抗しうる批評の存在が必要だからです。
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