老いたボッシュも健在!
2023/08/15 17:12
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投稿者:くり坊 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1950年生まれのボッシュも歳をとり、人工関節手術や、ある事件で接触した放射能のせいで白血病も患い、老いも忍び寄っている。どこまで頑張れるかわからないものの、娘のマディの成長もあり、今後、どのように展開されるかも楽しみである。そして、本作では、過去の事件や現在の事件が複雑に絡み、それらのが繋がり解決される様は秀逸で、一気に読めた。レネイとのコンビも、良い感じになってきている。最後には、次の事件への伏線もあり、まだまだボッシュの活躍も楽しめそうである。
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投稿者:J.J. - この投稿者のレビュー一覧を見る
過去の未解決事件、上級裁判所判事殺害事件、ホームレス男性焼死事件の3件が複雑に絡み合い怒濤の終盤へ進んでゆく。
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複数の事件捜査が並行して進むが、破綻することなくスリリングに展開され、あっという間に読めてしまう傑作。前作から始まったボッシュとレネイ・バラードの視点が交互に書かれる構成が見事に機能して、(ハイレベルな水準とはいえ)近年のボッシュものに感じていたマンネリズムは微塵も存在しない。シリーズが始まって20年以上経つこのタイミングでさらなる進化を遂げようとは思いもしなかった、というのが正直な感想だ。伏線もきれいに回収され、今後への含みがあるような結末も完璧と言わざるを得ない。
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ボッシュ、バラード、ハラー。まさにコナリーオールスターゲームが破綻なく終わるかと思いきや…
終盤に劇的展開が待っています。
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今回も文句なし。この作家は本当にすごい。ハリーの未解決事件とバラードの焼死体事件、ハラーの判事殺害の3つが自然な形で進行するという盛りだくさんのストーリーだが、全く違和感がない。私の読みでは、ボッシュシリーズは今後こんな感じで、オールスター気味に進行するのではないか。本当に素晴らしい作家だと思う。
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下巻は怒涛の展開。堪能いたしました。
ボッシュもまもなく70代。世代交代となるのかどうか。今後も楽しみ。
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ナイトホークス(1992)から全作読んでいますが、毎回高いレベルで楽しませてくれるマイクルコナリーさま。本作はここ最近では出色。それにしてもハリーボッシュも70歳手前、とうとう追い抜かれてしまった!
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マイクル・コナリー『鬼火(下)』講談社文庫。
下巻。ボッシュが託された元服役囚殺害の未解決事件を中心にミッキー・ハラーが担当する裁判所判事暗殺事件、レネイ・バラードが関わるホームレス焼死事件の三つが複雑に絡み合い、意外な強敵が浮かび上がる。69歳のボッシュに代わり、八面六臂の活躍を見せるレネイ・バラード。
最後までストーリーはスリリングな展開を見せ、シリーズの第22作目でも全くマンネリ感はなく、寧ろ進化しているように思えた。シリーズはまだ続くようだが、そろそろボッシュも完全に引退の時期を迎えるのだろうか……ボッシュの娘マディがロス市警に入り、レネイ・バラードとコンビを組むのも面白そうだ。
ハリー・ボッシュはミッキー・ハラーが無罪を勝ち取ったモンゴメリー上級裁判事暗殺事件の真犯人を追い、レネイ・バラードはレイトショーを続けながら、ホームレス男性の焼死事件の捜査を行い、さらにはボッシュと共に元服役囚ジョン・ヒルトン殺害の未解決事件の捜査を行う。
モンゴメリー上級裁判事暗殺事件の真犯人とホームレス男性の焼死事件の意外なつながり……ボッシュとバラードの前に立ち塞がる強敵……
定価990円
★★★★★
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ボッシュシリーズでありバラードシリーズでもある今作。この二人に加えてハラーも登場するから面白くなるに決まってる。バラードの存在がボッシュを生き生きとさせているような感じがってここ最近のシリーズでは一番面白い。三つの事件の捜査と姿の見えない犯人。終盤にある人物が浮かび上がってからの展開は迫力と緊張感がある。こういう空気があるからこのシリーズは長く続いていても飽きないしずっと面白い。
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(上巻より続く)
ボッシュの娘の大学での侵入事件は
あっさりと解決して良かった。
警官ではなくて、司法の道を進むつもりのようだが。
それとバラードが「レイトショー」になった原因の
元上司を追い込めたのは面白かった。
でも、衝撃だったのは、
ボッシュが白血病になったということ。
前回もシリーズの最後なのではと、
びくびくしながら読んでいたが、
いや、シリーズにいつか最後が来るのは仕方がないが、
できればボッシュがこの世からいなくなるのを知りたくはない。
例え、バラードがその闘志を引き継ぐとしても。
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巻頭、コナリーからタイタス・ウェリヴァーに献辞が送られている事実に注目。Amazon Prime Video での"Bosh"シリーズが先般終了したのが、ドラマにはいつも原作者コナリーの名がテロップでアドヴァイザーとして見られることから、ドラマ化に伴い現代風にアレンジした設定の異なる中でも、ハリー・ボッシュという人間像や作品を貫くイメージは作者の想いの通り守られたのであろう。
ボッシュは原作ではヴェトナム戦争帰還兵の年齢だが、ドラマではアフガン帰還兵となっているので、ほぼリアルに動いてきた作品年齢よりは、相当若い設定なのである。それでも、なのだろう。
一方、こちら本の世界。作品とリアルタイム同期して年齢を重ねてきた定年後のボッシュは既に警察を引退しながら、現役警察官であるレイトショーことナイトシフトの夜勤捜査官レネイ・バラードとともに捜査を展開してゆく。警察官としてではなく元刑事の立場で物語に登場できる下地として、コナリー・ワールドにバラードという若き女性刑事は必要不可欠だったのだ、と今ではわかる。
そのためにバラードという魅力的なニュー・キャラクターのデビュー作品『レイトショー』を先に晴れ晴れしく用意していたのだ。コナリーの作品世界も、彼らの活躍するハリウッド署管轄のエリアも生き生きとしたまま、実に存在感のある都会の坩堝として欠かせない舞台であるのだ。それらをそのまま生かし、シリーズキャラクターたちの日常は生き生きと続く。
本書は二人のカプリング・シリーズとしての二作目でありながら、オムニバス映画のように、何と三つの事件をどれも同ボリュームで扱っている。三つのストーリーが独立しているようで噛み合い、偶然ながら絡み合うところも実は読みどころである。昼間のボッシュと夜のバラードという異なる時間帯に生活しながらの、二人の共同捜査というばかりか、ボッシュはOBであって捜査権がないというハンディを背負いながらという、免許を剥奪された私立探偵みたいなプロットがたまらない。
かつてボッシュに刑事のイロハを教えたという恩師が亡くなったのだが、彼が持ち出していた二十年前の未解決事件の捜査ファイルを未亡人から預かることで、ボッシュの気持ちの入った再捜査がスタートする。また従弟ミッキー・ハラーの法廷にも被告側調査員として駆り出され、こちらもハラーともども真実への見事なアプローチを決めてゆく。バラードの取り組む殺人疑惑を匂わせた火災事件の真相ともども、二人が(時に三人が)タッグを組むことでさらに強力で新鮮味のある捜査活動を読むことが楽しくなる。
いずれも都会に渦巻く人間関係と、その情感のはざまに切り込んでゆく二人の個性と、常にぶれのない彼らの生き様も頼もしい。例によって、安定の面白さとミステリーの見事さを披露して、完璧に近い作品に仕上げてゆく職人コナリーの芸術的切れ味が、本書でも安心して味わうことができる。
この後に書かれているのがジャック・マカボイ&レイチェル・ウォリングのあまりに久々なシリーズらしい。ボッシュはハラーとの共演をさらに一作果たした後、バラードとの再演も一作用意されているのが本国での現状���のことである。ドラマが終わっても、まだまだ期待に胸が疼くコナリー・ワールド。職人の技に依存し、ただ待つのみ。
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あとがきに、この作品でのボッシュの年齢が書かれていますが、まぁまぁの年齢ですね。って言うか、その年齢で、マディがまだ大学生って、だいぶ年が行ってからできた子どもだったんですね。
作品の最後で、今後も犯人との因縁が続きそうな描写がありますが、果たしてどうなるのでしょう?
ボッシュも、まぁまぁな年齢ですしね。ボッシュが登場するのも、最後の方に近づいてきているのは感じます。
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ボッシュとバラードがパートナーとなり、事件を解決していくが、そこにリンカーン弁護士のハラーもちょっと出てきて、主な事件三件が徐々かつ同時に解決に向かう。登場人物も多く、ごちゃつきがちになりそうだが、さすがコナリー読みやすい。
ボッシュもバラードも、それぞれ人として警察官として一本芯が通っているので、信頼出来る主人公達で安心して読み進められる。
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2022/3/7読了。いよいよ解決への扉が開く。
まあ、お決まりな部分もあるが刑事としてはアウトサイダーながら自らの信念と抱いた疑念を晴らす洞察力と突破力。これでは既存組織には適合されそうもないが、そこは小説。孤高でありながら同志とも言える凄腕女刑事バラードや弁護士ハラー、将来は司法を目指す愛娘マデリンの存在感が主人公ボッシュを救ってくれる。登場人物が多くて案内板を見返
すがよく出来た現代版の刑事小説と言えるのでは。
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上巻の巻頭にタイタス・ウェリヴァーに対する謝辞が述べられているけど、読み進めながらも完全にイメージはボッシュ=タイタスがイキイキと動いてるよ。
それにしてもミッキー、ハラーが弁護する被告人のDNA鑑定を覆す裁判シーンとか、引退したギャングをバラードとSWATが捕獲する現場とか、そこだけ切り取っても立派な短編のように抜群に面白いのは、本当に感心する。
バラードとボッシュのチームも見事に動き出したし、69歳になったボッシュにはまだまだ活躍してもらいたい。
エンジェルフライト(ケーブルカー)のシーンとか、ドラマがらみで映像が浮かんでくるのがうれしいな。4.2