電子書籍
東京裁判
2022/03/04 16:27
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投稿者:中村 - この投稿者のレビュー一覧を見る
難しい裁判です~
奥深い事が、良く分かりました~
紙の本
戦争と裁判
2022/02/28 11:00
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投稿者:怪人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
オランダから東京裁判の判事として参加したレーリンクについて書かれた1冊である。レーリンク選出判事として赴任し職務を遂行していた日本滞在時の日記を読み解いて、私的な場面も含めて人物像と思想を追っている。私生活から見えるレーリンクも興味深い。
イタリアのカッセーゼがレーリンクにインタビューした記録を編集したものとして、「東京裁判とその後」がある。旧訳を見直しして文庫本化されている。大保保昭の解説も加わり、レーリンクの人物や東京裁判の実情、裁判後の彼の活動等について詳細に語られている。
2冊を読むとレーリンク像が明確になる。東京裁判について十分な知識もなかったが、レーリンクの活動を知り、その全体像が見えてきたように思う。「東京裁判とその後」の本では大保保昭が記憶の誤りがあることを私的しつつもレーリンクが東京裁判で果たした役割や平和をめぐる論考を学び、考えることの重要性を説いている。
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東京裁判、判事の中で最年少、オランダのレーリンク、遠い東洋の国で多数派判決と国からの圧力に悩みつつ独自意見を提出する。一人の法学者の日記から見たもうひとつの東京裁判。
東京裁判の管轄権に異議を唱え、文官の5被告の無罪を主張する独自意見を提出したオランダ人判事の日記。妻との確執、単身での来日、次第に日本の文化に魅力を感じていく。連合国でも英米法と大陸法の考えの違いからの意見の相違。パルとの友情などが情緒豊かに丹念に描かれている。
国際法と戦犯裁判の位置付け、母国からの圧力などに奮闘する様子が伝わってくる。
今さら東京裁判史観を否定するつもりはないが、事後の世界平和を願って真摯に活動した法律家がいたことは、どこか救いがある。
温かい気持ちになれた一冊でした。
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『#敗戦は罪なのか』
ほぼ日書評 Day653
副題にもある通り「オランダ判事レーリンクの東京裁判日記」である。
第二次世界大戦/太平洋戦争/大東亜戦争、いずれの呼称をとるにしても、日本が最後に行った戦争で、我が国は敗戦国となった。
東條英機元首相をはじめとする人々が、戦勝国の判事たちによって裁かれ、いわゆる「戦犯」とされた"東京裁判"。
そもそも敗戦国だけが責任を問われなければならないのかとか、どのような法規によって罪状を問うべきかといったロジカル側面で、その妥当性を疑問視するような本は何冊か読んだが、こちらは同裁判で判事を務めた当事者が、個人的なあるいは心理的な側面から、法律家としての矜持を問う内容。
東京裁判では「英語と日本語が公用語とされた」が、レーリンク判事は、自身が英語では会話においてすら意思疎通が難しいことを認め、フランスのベルナール判事は自分に輪をかけて英語が不得手、ソ連の判事にいたっては英語はまったく出来なかった(常にロシア語通訳を介した)。
英米法に手慣れた判事たちに対し、レーリンクと仏人判事の大陸法は、手続きの進め方からして大きく異なり、ソ連人はいずれに関する知見もなかった。
裁判開始以前、判事らが顔合わせをしている時点の食事会で、米国人判事ヒギンズは「ルーズベルトが日本に真珠湾攻撃をなさしめた」旨の演説をぶった。
それほど早い時期に米国人の中で、既にそうした説(噂?)が流布され、かつ約束を違え多くの若者を海の向こうの戦争に送り込んだルーズベルトの人気はガタ落ち、過去の人扱いだった。
戦後、我々が信奉して来たイズムとは、何ともそこの浅かったものと気付かされ、改めてその決算をせねばならぬと考えさせられる。
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