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彼の名は、ジャック・ハーパー。
彼女の名は、アナ・アンドルーズ。
『彼と彼女の衝撃の瞬間』などというタイトルを見れば、二人が出会って恋してそして――といきそうなものだが、ちがう。
『一目惚れではなかった』 (9頁)
では、なんだろう?
『月曜日は昔から好きな曜日だった。
また一からやり直すチャンスだから。』 (12頁)
ジャックと、アナの口から、物語は交互に述べられる。
どちらも孤独で、秘密を抱えた人物だ。
そして、どちらもがある殺人事件に関わっていく。
ジャックも、アナも、それぞれに事情を語ってくれるが、しかし、人は嘘をつく。
意識してか、しないでか、人は嘘をつく。
彼らが述べる彼らの物語は、どこまで本当かわからない。
ただ、時々、今まで話さなかったことがぽろりとこぼれるので、読者は、いちいちそれを拾ってつなぎ合わせていくしかない。
いわゆる「信頼できない語り手」というジャンルである。
語り手は、ジャックと、アナ、さらに、もう一人いる。
『人はわたしの顔を識別するだろう。名前も知っているかもしれない。だがほんとうの姿は知らない。だれひとりとして。』 (10頁)
そう、誰かわからない。
男か、女かも、わからない。
おそらく犯人だろうが、ひょっとすると、ジャックかアナかもしれないのだ。
つまりこの1冊は、二人あるいは三人の「信用できない語り手」と、さまざまな登場人物に翻弄される物語なのである。
これが、おわかりだろうが、楽しいのだ。
ぜひ。
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帯には「どんでん返し」の文字
タイトルにも「衝撃」とある。
ある女性殺害事件について追っている
記者のアナと刑事のジャックが、交互に語っていく。
"信頼できない語り手"×2の状態
間に"犯人"視点の語りが入る。
この時点でかなりハードルが上がると同時に、読んでてとても不穏な空気感が凄い…
小さなことを無視できないし、ちゃんと事実を伝えているのかも疑わしい。
ただ翻弄されるのも楽しみつつ、負けじと途中で紙に相関図を描いて整理し、犯人を予想してみたが見事に外れた…全然違った…面白かったです。
語りのラストが毎回クリフハンガーを仕掛けてくるので、海外ドラマ好きな人にはオススメ。
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CL 2021.12.11-2021.12.13
彼と彼女のそれぞれの視点パートが交互に描かれる。誰もがあやしいように描かれ、進むにつれて過去のさまざまなことが明らかになって、先を読まないではいられない。
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最後の数ページに思わず悲鳴をあげた。この意外な犯人、何なの!あり得ない!
「彼女」と「彼」が交互に語る形式で事件のあらまし、お互いの過去が徐々に明かされて行く。捜査の描写は少なくリアリティはないが、登場人物を敢えて記されてない事で迫り来る怖さを感じた。
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彼(警察官)と彼女(記者)の視点が交互に切り替わり、かつその合間に「犯人」のモノローグがはさまるという形式。「犯人」の正体はわからないまま、なおかつ語り手としての2人にも万全の信頼をおけないという不安定な状態で読み進めるので、まぁ嫌いじゃないですが少々の居心地の悪さがあるかも。この人がアレなのかな、というのが少々わかりやすすぎる?と思っていたら、最後でもう一ひねりありました。
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続きが気になってグイグイ読まされた。
クライマックスは手に汗握るシーンだった。
最後の最後まで驚き。
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犯人は、彼なの?彼女なの?どっち?
読みながら問い、問いながら読んだ。出て来る誰もが犯人なの?嘘なの?隠してるの?と、ずーっと思いながら読んだ。
でも、それぞれが、悪意と、嘘に満ちた過去があって、もう最後は、仕方ない感じ。
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別の視点が入り込んでいるのかと疑って読んだけれど、シンプルな話だった。男と女では見え方も違うということか。後から読むと犯人視点でちゃんと犯人について明かしてくれてるね。
被害者がなかなかの悪女で、過去のシーンはキツかった。
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アナとジャックの彼と彼女の二人の本視点と間にある犯人の視点から語られるサスペンスミステリー。先の展開が全く想像できず、読み進める手が止まらなかった。一人一人殺されていくにつれ犯人はこの人なのかなと予想しながら読んでいたが、見事にどんでん返しされた。一度読み終わったら再読したくなるのではないか?2人のどちらの言い分を信用するかを考えながら読んでいくわくわく感も存在し、とても楽しかった。このミスもいい順位まで行くのではないか。
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彼ジャックと彼女アナの二人のパートが交互に語られ展開する。刑事のジャックと記者アナの関係性と二人の信用できない語り手の語り口で事件の先が見えにくくなっているのも面白い。二転三転する捜査と追い詰められていく緊迫感が緩むことなくラストの真相まで一気読み。
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一気読みでした、
こういうサスペンス要素のあるミステリーは大好きなので、
男女のハラハラドキドキのドラマを楽しめました。
ピーター・スワンソンが好きな方は似た系統でおすすめです。
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ジメッとした緊張感が続く作品。意外な事実が次々と判明するが驚きというよりなるほど~と淡々と読んだ。面白かったが裏カバーに書かれたあらすじがあおり気味かなと感じた。
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彼女「アナ」と彼「ジャック」の視点で語られるサスペンス。冒頭でアナが自らを「信用できない」と言っていたり、アルコールが手放せない等で何が本当の出来事なのかあやふやなまま進む。後半、事件が増えてくるとスピード感は出た感じ。→
アナの過去が出てきたあたりから引き込まれはしたけど、オチは個人的にイマイチ。何でもかんでもそれでまとめるんかーいってなった。
とても商業的。ドラマ化したら映えそう。
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「彼」と「彼女」のふたつの視点で、ひとつの真実を描いていくミステリなのですが、テンポ良く意外性がぽんぽんと次から次に暴かれていくので、結構なボリュームながらも小気味いい感覚で読み通せました。
その意外性の見せ方が、切り替わる視点のタイミングで伏せていた手札をくるっと裏返すような何気なさ、さりげなさで「え、そうだったっけ?」という事実がひとつひとつ示されていくので、読み手を飽きさせない。次の「彼/彼女」の視点にすぐ進みたくなります。
その上中盤からは一気に事件がきな臭くなり、目まぐるしく状況が判明していって、そして、ミステリの醍醐味がものの見事に現れてくれます。なるほどそう来たかと。多少力業を感じはしつつも、登場人物の配置にほんと無駄がなく、とてもスマートに仕上げられたミステリで楽しめました。
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衝撃は受けなかったけど、「そっちかい!」て思った。9割はこじつけめいた「何だそりゃ?」な結末と思っていたので。愉しめたけどね。