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氏の手になるコロナ新書第2弾。ブルーバックスの前著と重なる部分も大きいけど、そのあたりは復習ってことで。トンデモ本に対する異議申し立てが、的確な理論検証とともに織りなされるのは痛快。こういう良書こそ各方面に読まれて、かつインチキ情報が駆逐される土壌が醸成されることを願う。
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難しかったけど、勉強になったし、何より希望が見えました。
知ることって大事ですね。
これ以上変異株が出てこないことを祈ります。
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令和4年のGW後半の中日、天気も良くどこかへ出かけようかと思いましたが部屋の大掃除が途中でもあり、読み終わった本の整理をすることにしました。レビューを書きたい本が50冊以上部屋の片隅にありますが、半分を目標にしたいと思います。従って、付箋をつけた箇所全てを書いていると処理しきれないので、各々10箇所程度に絞ることにしました。
以下は気になったポイントです。
・感染者の症状悪化を食い止める薬はあるものの、病気を根治させる特効薬は存在しない、感染した場合の重症化リスクを考えると現時点では、ワクチンを摂取することで感染リスクを下げるのが最も合理的である(p34)
・イスラエルではデルタ株への感染予防効果が以前の90%から60%へと下がっているが、重症化や入院を抑える効果は相変わらず90%以上であるので、デルタ株に対してもワクチンの効果はしっかり出ている(p44)
・ワクチン接種者100人と非接種者100人がいた場合、ワクチンを打ったにもかかわらず罹患した人が5人いて、撃たなかった人で罹患した人が50人いたとすると、ワクチン有効率=(1ー5/50)x100=90%となる。ワクチンを受けずに発病した50人の90%(45人)は、接種をしていれば発病を防げていたとなる。一方で、ワクチンと受けずとも50人(50%)はかからなかった事になる(p54)
・頭痛や発熱が辛い場合には、解熱薬や鎮痛薬を服用して良い、アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬など、しかし接種後に飲むことで接種前はダメである。ワクチン接種によって誘導される免疫反応の立ち上がりを阻害する可能性があるから(p71)
・新型コロナウィルスの核酸ワクチンは感染は起こさず、体内では一過性にしかウイルスRNA,DNAとして存在しえず、いずれ分解されてその運命を終えるので、ワクチンが長期的に影響を及ぼすことは考えにくい(p161)
・新規感染者の増加はもっぱらワクチン未接種者によるもので、中でもワクチン接種の優先順位の低い若年層が主体、ワクチン接種をほぼ終えた高齢者では新規感染者は非常に少なくなっているのが事実である(p169)
・マスクはウイルス自体の飛散は防げないが、新型コロナウィルスは飛沫に乗って出てくるので、感染者が他人に向かってウイルスを放出するのを防ぐにはかなり有効であった。こうしたことからWHOは、2020年6月マスクには感染力がある飛沫を遮断できる可能性があることを認め「新型コロナウィルスの感染予防のために、公共の場でマスク着用を推奨する」と発表した(p199)
・高温多湿で増えるのはカビや細菌である、一方コロナウイルスは宿主の細胞内で増えるので、温度や湿度は関係ない、これはウイルス学の常識の問題である(p215)
2022年5月4日作成
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S493.87-ゲン-2631
300865508
反ワクチンの活動家から発せられる情報を信じてしまう人たちが後を絶たず、誤った情報が拡散されています。わが国の免疫学の第一人者が書き下ろした、現代免疫学からみたワクチンに関する最新情報ですので、大変役に立ちます。2020年11月には「新型コロナ7つの謎 最新免疫学からわかった病原体の正体」講談社も出版されています。
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やはり、ワクチンを定期的に打って、密を避ける生活をあと何年かは続ける流れか。
mRNAワクチンのメカニズムが、かなりわかりやすく書いてある。
これを読めば、とりあえず5G電波を受信するとか、マイクロチップが埋め込まれるとか、そういうSFの世界からは抜け出せる。
「既存薬は新型コロナウイルスの治療を目的にして開発された薬剤ではないので、その効果は限定的となるのはやむを得ない」…ですよね。。
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新型コロナワクチンの有効性について免疫学の専門的見地から徹底的に解説した本。
著者によると、ファイザー社、モデルナ社が開発したmRNAワクチンは「感染予防」、「発症予防」、「重症化予防」すべてがそろっているそうだ。
そもそもmRNAワクチンとは、コロナウイルスの特徴であるスパイクタンパク質の設計図(遺伝子)を投与するもので、弱毒化した病原体を含む生ワクチン、感染力や増殖力をなくした病原体を含む不活性化ワクチンとは異なる。そのため、体内に入っても、ウイルス感染は起こらず、それを模した状態にすることで免疫反応を起こす。
副反応はあるものの確率は極めて低く、「打たないという選択肢はない」というのが著者の率直な感想。
著者は、科学的に間違った記述や偏見に満ちた「嫌ワクチン本」が出回り、一般人の誤解を招いていることを憂え、それを科学的なエビデンスで検証し、間違いを指摘することにも力をそそいでいる。
全体的に非常に専門的で素人には難解な解説が多く、7~8割くらい読み流してしまった。
しかし、理解は不十分でも、著者を信じたい気持ちとともに、ワクチンや治療薬としてのモノクローナル抗体がゲームチェンジャーになる期待感が強まったのは確かだ。
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コロナワクチン推進派として有名な免疫学専門家の宮坂昌之氏の本。一般向けのコロナワクチン解説書の中では、最も詳しくワクチンについて解説しているように見える。
専門的な立場から根拠を挙げてワクチン反対派を厳しく批判しており、十分納得できる内容であった。
但し、コロナやワクチンに関する情報はどんどん更新されているので、「ワクチンの効果は少なくとも1年間は保つだろう」とか「ワクチン先進国で感染している人の殆どが未接種者」とか、「3回目のワクチン接種は当面不要だろう」との主張は古くなってきている。
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新型コロナウイルスに関してはさまざまな言説に翻弄された人も多いだろう。そんな中でも、比較的信頼できそうなのが本書だろう。
何が真実か、何が正解かは、ひとまず断言できないし、ワクチンのリスクはてんびんにかけて自ら判断するしかない。分かりやすい歯切れのいい言説に飛び付く前に、結局は一人一人がリテラシーを磨いていくしかない。
マスコミも同様だ。コロナ拡大から1年もたっているのに、トンチンカンな報道関係者がいる。専門記者を養成しない・できない報道機関はいずれ、淘汰されることだろう。
自分の頭で考え、疑問に思ったら検索する(p220)。まずはこうした基本動作から、リテラシーを身に付けていくことだ。
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コロナワクチン本の決定打!正しい知識を素人にもわかりやすく説明しています.嫌ワクチンのトンデモ本が多く売れている中,こういう良書が多く読まれることを期待します.
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ファイザーとモデルナのワクチンは効果高い。感染予防・発症予防・重症化予防に期待できる。コロナウイルスは人間の細胞に結びつきやすいスパイスタンパク質ありトゲトゲしている。そのため王冠コロナの名を冠している。mRNAはスパイクタンパク質を脂で覆うことで感染を防ぐ(中和抗体)。コロナの感染は発症前の三日間と発症後の五日間が感染しやすくそれ以降は減少する。
変異株に対してワクチンが効かないという論調があるが2回摂取すれば十分効果があることが証明されている。一回だと弱い。
ワクチンによる副作用は若年層ほだほど症状が出やすく女性の方が出やすい。免疫力が高いほど強く症状にでる。副反応と免疫力は比例しないので高齢者に免疫がつかないということではない。解熱時は副作用が出てから。予防的に実施することは免疫力の立ち上がりを阻害する可能性があるため避けること。
ファイザーとモデルナなど違うわくちんを組み合わせる雑種免疫の方がより強い免疫力をつけるという研究も進んでいる。
ウイルスには抗原と呼ばれる目印が付いておりコロナは1400こある。多少変異しても目印があるためワクチンが効かなくなることはない。
ワクチンには生ワクチン不活化ワクチンがありインフルエンザは後者。コロナには他の方式が利用されている。mRNA、ベクター、DNAがある。mRNAはスパイスタンパク質を作り獲得免疫を得る方法。毒性はもちろんない。
長期的な影響について。mRNAによって作成されるタンパク質は体内で分解されるのでない。セントラルドグマという原則もありDNA→mRNA→タンパク質の流れは不可逆なので子供に遺伝することはない。
抗体。善玉悪玉役なしがある。抗体ができれば良いということではない。スパイスタンパク質とace2の間に抗体ができれば善玉、関係ないところにできれば役なし、ace2以外の人の受容体との間にでき、それが結びつきを強めた場合は悪玉。エイズは役なし。
一度かかれば二度かからないか。微妙。全体で見れば80%強かからないが、高齢者に限れば半数。人によって抗体の数もまちまちなので安心とは言い切れない。
マスク。吸い込み吐き出しの量を減らすことができる。不織布が一番。フェイスシールドはほぼ効果なし。
ブースター摂取。抗体が5-10倍になるとの結果だが、必要かどうかは続報を待たないといけない。中和抗体は期間とともに減るが、しぜんmwんえきwと獲得免疫は残る。この点をどう考えるか。免疫が高まるということは副反応も高まるということ。現時点では何も言えない。
治療薬も開発されている。ヒトモノクロナール抗体。抗体を持つ人から抗体を取り増やしてそれを投薬する。ワクチンにして良くないか?自然免疫ふやすにはmRNAのがいいのか?
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さすがに素晴らしい内容だった。
情報リテラシーに関して言えば、わかっている人から見たら当たり前の話なんだけれど、わからない人が多すぎるし、わからない人も正しい情報のあつめ方がわからない。元感染研とか、CDCとか、◯◯大学教授とかいうと、なんの疑いもなく信用してしまうのも無理もない。
著者には、このテーマだけで一般向けの本を書いてほしい。
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新型コロナウイルスのワクチンに必要性について再確認したいということで読みました。
内容的に難しいところも多かったのですが、部分的には何とか理解。
結論としてはワクチンはやはり打つべき。
若年層では死亡リスクは低いものの後遺症リスクはあり、また、高齢者など死亡リスクな高い方への感染リスクもあるので。
治療薬も徐々にできてきているようなので、そこがしっかり供給されるようになれば落ち着いてくるのかなあと思う。
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免疫学を専門としている宮坂昌之(まさゆき)先生の本。わかりやすくまとまっている。
発症時点でのPCR陽性率62%、3日目で80%で100%ではない。
2次感染は発症5日までに多く、主に7日目までに感染性を有する。発症前に感染させる可能性があることに注意が必要。
mRNAはタンパク質を合成する指令を写し取ったもの。タンパク質に翻訳される遺伝情報を含む。
ワクチンを接種してはいけない人は、アナフィラキシーなどの重度の過敏症の既往がある人、明らかに発熱している人、重度の急性疾患に罹っている人。その他、厚生労働省のホームページには注意が必要な人。
ワクチン後の不利益は副反応と有害事象を区別する必要がある。接種による副反応は接種部位が腫れた、アナフィラキシーを起こしたなど。副反応疑いで報告の対象となるものには、偶発的か因果関係があるかわからない事例が含まれる。接種翌日に発熱、接種翌日に急病になった、持病が悪化し死亡したなど。
有害事象はこれらに加えて、さらに広く、あらゆる好ましくない症状をさす。接種翌日に歩行中、自転車と接触に怪我をした。料理中に包丁で指を切った。
体の免疫は自然免疫と獲得免疫がある。mRNAワクチンは自然免疫や獲得免疫を強く刺激するだけでなく、獲得免疫の抗体が多少会わなくなっても、抗体に頼らないキラーT細胞などを刺激して細胞免疫の力も利用しながらウイルスを抑え込むことができる。最近は自然免疫も異物に繰り返しさらされると免疫応答が強くなることがわかっている。(訓練免疫)
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現在大阪大学免疫学フロンティア研究センター招へい教授。免疫学の専門家の立場で、新型コロナウィルスにはワクチンが非常に有効だと、比較的優しく解説をする書。
マスコミには、受けだけを狙うような専門外の医師や、それを煽るコメンテーターがいたり、原因不明の死亡例を、さもワクチンが直接の引き金とセンセーショナルなタイトルを付けた週刊誌や、人目を引くような過激な帯を付けた書物が出るなか、私たちもしっかりと判断する力が必要だ。
本書は一般人が思う疑問に対し、信頼できる科学論文誌や研究機関のデータ、及び自信の長年の研究で得た知識と経験を元に、一つ一つ説明をしてくれる。良書だと感じた。
ファイザーやモデルナと言う国内で接種されているmRNAワクチンを中心に、どんな性質のものなのか、体内でどうなるのか、それを受けてからだにどんな変化が起きて、なぜ有効に働くのか と言う解説をしながら、新型コロナはただの風邪ではない、ワクチンは有効で安全、将来の不利益の可能性も極めて低い と一般の人が抱く疑問に答える。
なるほどと思わせるのは、京都大学特定教授の上久保靖彦氏、京都大学ウイルス再生医科学研究所准教授の宮沢孝幸氏、白鷗大学教育学部・教授の岡田春恵氏、元慶応大学医学部専任講師の近藤誠氏、東洋医学専門医の内海聡氏の発言や発行書の、事実と異なる点を挙げていること。
専門外でデータや科学的根拠·裏付けが無いのに、自信満々に断言されると一般の人はどうしても信じてしまう。
困ったことだ。
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夫が図書館で予約していたので私も読んでみました。
コロナワクチンがいかに有効で、安全なものかが語られています。
マスコミに頻出する専門家を名指しで批判する記述には驚きましたが、それは著者の自信からくるものなのでしょうね。
去年出版の本なのでオミクロンについては書かれていないのですが、私たちの免疫系は、スパイクタンパク質(1200個のアミノ酸で構成)全体で認識するのではなく、スパイクタンパク質を構成する5~8個のアミノ酸の配列を見て自分由来のものか否かを認識するそうなので変異株にもある程度の効果は期待できそうだということがわかりよかったです。
また、一度感染すると変異株であっても再感染する率は8割以上減少するので、ワクチンに近い効果があるように見えますが、調査をすると、初回感染で出来る抗体量には個人差があり、ワクチン接種ほど強い均一な抗体産生ではないとのことで、そういう意味でもワクチン接種をすすめていました。
私の周りではワクチン接種をもう一度するのは当たり前ぽい雰囲気なので、ワクチン全体の不信というよりは変異株での効果、万一感染した場合でも接種するの?などの素朴な疑問は上記の通り解消できたのでよかったです。
それと、日本のワクチン開発が遅れた理由なども述べられており、読み物としても興味深く読むことが出来ました。
(日本は1970年代にワクチン接種後の健康被害が大きな社会問題となり、集団訴訟がいくつも起こり、東京高裁も過失を認め国に賠償を命じる事態になったことで、国はワクチン接種による薬害リスクを恐れ、新たなワクチンの認可に消極的になる。これに伴い製薬会社でもワクチン開発の熱が薄れ約20年が過ぎてしまい、これが今回の海外との開発の差であり、日本がワクチン後進国になってしまった理由だそう)