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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
警察小説でよく出てくる出世争い、検事の世界のもあるのね。
正直、検事や検察の格付けはよくわからなかったけど、
話は楽しく読めました。
娘との大事な話し合いの日に、酔っ払って帰ってはいけません。
検察の仕事を理解する
2022/01/05 16:20
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投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近警察小説も相変わらず盛んに書かれているようだが、主役が刑事から検事になった小説も目立ってきた。今まで知られてこなかった検事という職業の法曹人にも光が当たるようになってきた。光が当たって喜んでいる人ばかりではない。おそらく法曹人としては迷惑しているのかも知れないと想像する。
主役がまた変わっている。本書では簡易裁判所のカウンターパートである地区検察庁の検事が主役である。その同僚の若い女性検事がペアになっている。さすがに地区検察庁の検事は初めて読む。なぜならば、地区検察庁は簡裁が相手なので、大事件は扱われないからである。それを小説化してもうけないであろう。
また、この地区検察庁は東京は浅草にある。誰もそんなところに検察の仕事場があるとは思わないであろう。所轄の刑事課長から相談を持ち掛けられた主人公の検事は、首を突っ込むと意外な展開となってしまう。その間、主人公の検事としての立場は揺れ動く。過去の経緯から司法機関のあちこちに苦手な人物がおり、最悪は上司として年下の検事があらゆる手でいじめにかかる。
それにも耐えて検事は奮戦する。検察内部の様々な人間関係もホンモノらしいのだが、さもあらん。作者の直島はジャーナリストで、しばらくは司法機関担当だったそうである。検察は今まではあまり表面には出てこなかった。つまり国民に開かれた国家機関ではなかったということである。検察審査会等で叩かれるのもそこに原因の一つがある。また、どこの組織でも不都合な事実は隠蔽されるが、検察も同じで組織内部で処理する悪い癖が残っているようだ。
主役の検事は捜査の最中に進退を考えるシーンがあったが、是非次回作を発表して作者の考える検事像を描いてほしい。なお、本作品は警察小説大賞を受賞している。
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区検に光を当てて書かれた小説。前評判が高かったが、特段特筆すべきところもなく、至って普通。
文章がどことなく固いように思われる。
今後の作品に期待。
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検察から見た警察、警察から見た検察、その両方の視点が交差して物語が立体的に浮かび上がる。
罪に対するスタンス、罪と向き合う立場、それぞれにそれぞれの「正義」があって、それぞれにそれぞれの「矜持」がある。
何のために、何に向かって自分はここで仕事をしているのか。
日々、目の前のルーチンワークに追われ大切なことを見失いがちな自分の胸にさわやかにあざやかな一撃を食らった気がする。
続編希望!有村の未来を、倉沢の成長を、そして久我の深化を早く読みたい!!
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デビュー作だから仕方ないのかもしれないが文章が稚拙過ぎて読むに堪えない。
パステル色のホラー映画かというくらい、検察モノというテーマとスベリまくるセリフなどが合ってない。
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面白かったですね。
検事の権力争いが事件を面白くさせていると自分は思います。
続編は出るのかな。
出たら読みたいですね。
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面白かった。
読みやすく、読後もすっきり。
最後の決断の理由もよし。
長編でのシリーズ化が待たれます。
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初めて読んだ作家さんで久々に、面白かったと感動!
検事の、本来あるべき姿が、主人公にあって、共感と、納得。こんな風に、寄り添ってもらえる検事ら、そして警察であれば、リアルな世界でも、捨てたもんじゃないんだけど、日々流れてくる汚職事件には、希望が持てないもんね。
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警察小説大賞受賞作。警察小説ではあるけれど、検察小説でもあります。そしてもちろんミステリ。
仕事熱心で有能なはずなのに、それゆえに憂き目ばかりを見る羽目になる検事の久我。跳ねっかえりの新人検事倉沢。そしてなぜか間の悪い巡査の有村。彼らが調査する事件は、一見自殺に思えたものの、調査するごとに判明する不可解な事実が。そしてその裏に見えてくる大きな犯罪の影。リアリティもあり、はらはらどきどきもあり、人情もあり、ぐいぐい読まされる作品です。
主人公の久我はもちろん検事としてカッコいいのですが。一家庭人としてはとんでもなく普通でダメなところもあるのに親しみが湧きます。「いやいや、そのタイミングで飲みに行ったらダメでしょ!」「よりによって一升瓶注文するなー!」と真剣に心配してしまいましたもん。ある意味事件の展開よりもスリルがある(笑)。で、案の定な展開だし。一方でとんでもない無茶をやってる倉沢との対比がもう笑っていいんだかなんだか。きっと大丈夫だと信じていたから笑って読めましたけどね。
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第3回警察小説大賞受賞作ということで読んでみた。とんでもない安定感ある人物描写と文章力に引き込まれた。主役の久我検事はじめ、主要キャストの倉沢検事、有村巡査の人となりが余すところなく表現されていて、そこはかとなく漂う柔らかい空気感が独特の雰囲気を全体に染み渡らせている。事件自体のプロットは今ひとつだと思ったが、処女作なのだから些細なもの。今後に非常に期待できる作家さん。期待もこめて評価5で。
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本格的な検察主導のミステリーだが、夢中になって読んだ。
久我検事の人柄に惹かれる。温かく情がある。
オヤジギャグを言い、たまにボケる。
酒に酔い潰れる…懲りずに何度も。
だけど妻子に嫌われてない…と思う。
そして新人女性の倉沢検事が、人の言うことを聞かないわ。無鉄砲だわ。感情的だわ。短絡的だわ…。
なんだけどパワー全開で正直で憎めない。
この2人のキャラが絶妙に良くて最高。
そして、真面目だけど運のない交番巡査も応援したくなる。
人の自死のスイッチを押させたのは殺人容疑による逮捕…なのか。
心に沁みた。
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検察の立場からの捜査がなんだか新鮮で面白かった!ドラマ化しても面白い作品だろうなって思います。
久我検事と倉沢検事、そして有村刑事の今後の活躍も見てみたい。
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警察小説大賞受賞作だけど、検察小説でもある。
主人公は訳あって閑職に干された検事・久我と彼に指導を受ける新人女性検事・倉沢、そして、なかなか昇任できない地域課巡査・有村。
この3人がいい具合に関わり合いながら、事件真相に迫っていくミステリ。
何より、久我検事の人柄がいい。それだけで最後まで引っ張ってもらえた感じ。出世欲ギラギラの同僚の悪意に晒されながらも、淡々とするべきことをしていく姿勢は応援したくなる。どこの職場でもそうなんだろうけど、検察こんなにドロドロした人間関係なんだろうか。国民としては人事で正義が歪められないことを望むだけだ。
まあ、でもシリーズ化して欲しいというところまではいかないかな〜
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仕事をきっちりこなすからこそ出世ラインから外された久我検事
久我の指導を受ける新人検事の倉沢(かなり勝気!)
運に恵まれないが実直な巡査・有村。
三人がある男の転落死の謎を追う検事小説、、、あ、警察小説大賞受賞作だったのか。
久我と倉沢のやり取りもおかしくて内容も濃いものの、いまいちこの小説の波に乗れなかった。文章が好みじゃなかったかな。
でもこの続編が出たら読んでみたい。
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刑事モノと差別化するべく検事を主役にした作品だが、結局は自分で捜査してしまう。他の検事モノも同様。やはり机上の調べだけでは小説化しにくいのだろうか。続編が楽しみな結末ではある。