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吃音(きつおん)=どもり
吃音は、過去には育てられ方が悪い・伝染するなどと本気で信じられていたようです。
本人が気にしないように、敢えて吃音についてふれない、ゆっくり話をさせる、深呼吸など、一呼吸おいて話をさせるアドバイスをする、などは、自分でもそれが正しいと思っていたのが、それでは解決しないというのが分かりました。
目から鱗が落ちました。
自分と同じように考える人はまだたくさんいるんじゃないかな。
吃音は幼児期は治る可能性が高いようですが、学童期に入ってから吃音が始まる子どもは完治は難しいそうです。
では、どうするか。
本人も当然気づいているので、敢えてふれないのではなく、一緒に見守ることが大切で本人が悩みなどを打ち明けやすい環境を作ること、そして、吃音者の身の回りの人々に、理解され、吃音を抱えながらも皆と一緒に生活、行動できるよう合理的配慮することが大切だと述べられています。
一種の言語的障害があるので、その部分を配慮して、本人が安心して生活・行動できるようにしていこう、という考え方は、ノーマライゼーションな世の中にするためには必要でしょう。
小学生、中学生、高校生、大学・就職、とそれぞれの課題、配慮していく内容が細かく書かれています。
まずは、からかい等から始まるいじめをなくすこと。子ども間でも吃音について理解していくことから始まります。
ちなみに吃音には3種類あるそうです。
①「ぼぼぼぼくの名前は山田太郎です。」→連続
②「ぼーーーくの名前は山田太郎です。」→伸発
③「‥‥‥ぼくの名前は山田太郎です。」→難発
その他、出やすい言葉、出にくい言葉が人それぞれにあったり、どんな環境だと言葉が出やすいか、など、吃音について理解を深めることもできました。
障がいがあるがために‥という理由で、あきらめさせない。
ほんのちょっとした配慮があれば、安心して暮らしていける人が世の中にはたくさんいるんですよね。