紙の本
カギは外交
2022/06/13 19:28
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投稿者:mt - この投稿者のレビュー一覧を見る
平山先生の武田氏研究のまとめのような一冊。なのでこれまでの既刊を読んでいた身には目新しい部分は無いが、戦国大名・武田氏の興亡を最新研究に基づいて手軽に知れるのはなかなかお得。甲斐・信濃という四方を他国に囲まれた内陸国を基盤とする故、存亡のカギを握るのは外交。甲相駿三国同盟を背景に、縦横無尽の活躍をした信玄に対し、織田と対抗するのに弱体化した上杉と遠国の佐竹しかいない勝頼の対比が、その最たるもの。また親の遺産(甲斐統一)をフル活用できた信玄と、負債(対織田戦)に苦しめられた勝頼という構図も鮮烈である。
紙の本
甲斐武田
2021/11/11 05:10
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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
武田史研究の第一人者が最新の成果を紹介しながらたどる甲斐武田史。楚の発祥から滅亡まで新書形態で分かりやすく解説されておりこのままドラマ化してほしいくらいである。
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「御旗・楯無も照覧あれ」何度中井貴一主演の「武田信玄」で見たことか。
なるほど源氏意識の高い一族であったとわかりました。
武田二十四武将の団結力もここから来ていたわけです。
しかし、武田氏滅亡の遠因の一つが義信事件。
そして第四次川中島合戦でも優秀な人材を失っており、その後勝頼へ代替わりをしっかりと行えていないまま
西上途中で信玄が亡くなったのが痛かった。ここは信玄痛恨の極み。
新書なので読みやすい一冊。最新の研究情報を踏まえているので、長篠の合戦についての情報もバージョンアップが必要です。
滅亡間際の浅間山の噴火は何とも不吉だったことか。
平山先生の書かれた角川選書「武田氏滅亡」「天正壬午の乱」、丸島和洋氏の「武田勝頼」もあわせて読むことをお勧めします。
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kindle unlimitedにあったので読み始めたのですが、紙の本で400ページ超あったのですね。どおりで読むのに時間がかかったわけで。電子書籍は気軽ですがボリュームが見えなくなるのが問題です。
信虎追放と気候との関係はあまり以前に聞いたことが無いですが良い考察だなと。あと信玄の時期に領土が拡張したのは略奪も目当てと、ちょっと信玄像が変わるなぁと思いました。確かに甲斐だけだと25万石しかないので戦国大名としては小さいとは思ってましたが……。
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信虎から勝頼までの武田三代の最新研究に基づいた通史。
今までは何となく、信虎ってこんな人って思っていたけど、研究も進んで時代背景も分かってきたことで、イメージだけではなく、より人物像がくっきりしてきた感じがする。それぞれが時代や環境に翻弄されている。
それにしても、思った以上に、調略や和睦・同盟(勝頼は毛利とも結んでいる)がされていて驚いた。
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これほどの版図を誇った武田氏があっけなく滅びたプロセスが分かりやすく書かれている。高天神城の陥落が大きなきっかけになったらしいが、勝頼の権力背景が弱いことや、人材不足が滅亡の真の原因なのだろう。
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武田信虎・信玄・勝頼三代の事績を追う一冊。信虎に関しては中世武士選書のダイジェスト版といった感じ。勝頼も角川選書の内容とかなり被るが、鉛の化学分析を踏まえた長篠の戦い考察は興味深かった。戦国時代の武田氏を通覧するのに便利な内容。
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武田氏の歴史と言ってもここまで一つひとつの事実を積み重ねた具体的な歴史を、新書のボリュームで読めると思っていなかった。戦いの淡々とした記述が、かえって戦国時代で生き残ることがいかに厳しいことなのか感じさせた。
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武田三代の事績について、最新の実証研究が盛り込まれている。武田氏の戦国大名化から滅亡までのダイナミックな歴史が追える。特に信虎期の天災の連続が追放につながった点が興味深い。
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武田信虎、信玄、勝頼ともに誠実ではない印象であり、それが原因で滅ぶべきして滅んだ
名門で強大な三代の歴史が時系列に重要事項と共に著述された戦国通史であり、文学的な悲哀もある(滅びの美学)
説明も詳細で出兵・和睦と政治史としても戦記物としても基礎となる(特に川中島五回も詳述)
長篠の戦いもテレビで紹介された最新研究(玉の分析)がより分かり易くあり令和の常識を一足先に得た気分
歴史好きでも武田勝頼長篠の戦までしか押さえていないから勝頼が武田家最大版図を達成した直後にあっけなく滅びるのは、人材を失いながらも無理を重ねて利益に走る行為が覇者としての資格を失った証拠に思えて仕方がない(´・ω・`)
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武田家の興りから滅亡までの通史。
初学者の私でも全体の流れを掴むことはできたが、いかんせん登場人物や知らない地名が多くてなかなか苦労した。
他の著作でやっているとのことであるが、図面等があるとより一層理解が進んだように思う。