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投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
とことんまで追い込み、徹底的に叩く。
巻末の星野智幸さんの解説がなかったら、私には理解できなかったことでしょう。
さあ現実に向かって歩き出しましょう。
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投稿者:ぽむ - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界観にどっぷり浸かれました
タイトル&表紙買いでしたが大満足です。
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たまに希死念慮に駆られるような人と、自分はそんな病んだ人間ではないと思う人とでは全然受け取り方が違うだろうな。
面白かったけど、帯はハードルを上げすぎではないか??
てか、文庫本のくせに高くねえ〜〜??
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人生はこうして方向性を変えてったりするんだろな。
出会いが人を変えるんだろな。
当人にとって何が幸せかはわからない。
こうだと思っていた人間性が、手のひら返したような翻り方をするとほんとにびっくりする。絶望的。味方を一人に限定すれば、わずかでも信用を裏切られた時、その失望感に押し潰される。
張り詰めていた糸が切れる瞬間。疲れた、疲れた!疲れた!!ってなったときのあの感じ。不穏で淀みのある空気が文面からジリジリと迫ってきてきつい。
本作を、人に薦めたいか否かという点で星は3つ。
読後感はどっしりと重たいです。
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「人間の悪意」が煮詰められ昇華されていた。
文庫の帯にも書かれていたけれど、
−強烈な読後感の傑作。微かな希望も、ほのかな光もないけれど 窪美澄
−1度その世界に入り込んだら抜け出せない
山田詠美
人間の愚かさをまざまざと見せつけられる、衝撃的な作品だった。
初美の、作成途中な「人間の悪意をすべて陳列された本棚」をちょっと見てみたい。(でもやっぱり怖い^^;)
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*
三浪生の徳山は、バイトの先輩に強引に誘われ
十三の朝キャバクラでキャバ嬢のミミに出会う。
ミミは何故だか徳山を気に入り、初美という
本名を明かして日に何度も徳山に電話をかけて
距離を近づけてくる。
最初は邪険にしていた徳山だが、初美の
猛アプローチに、一度だけとデートをする。
直接二人で会った事で距離は一気に縮まり
初美の魅力に引き込まれていく。
初美と付き合うようになり、徳山は最初、
初美の独特な考え方に違和感をいただいていたが
考え方が徐々に侵食されてゆく。
徳山と初美の境界線は曖昧になり、
いつのまにかその境目はわからなくなる。
極端に変わっていく人の狂気
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時期考えないと連れていかれる。
現に初美さんが心の中にいる気がして、脈が安定しないような気がしてならない。
理想郷と考えてしまう。
僕は形岡さんになれないかもって。
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「全滅したい気持ちを全滅させる」
こんな不安定な世の中だから、最近はニヒルな方向に闇落ちする人が増えてきたような気がする。
SNSを見ていても、「死にたい」という言葉を見る回数が増えた。
虚無も使いようと言うか、
そういう人たちの中には、本当に死にたいわけではなくて「虚無に縋っている人」も多いように思える。
私には、彼らが、「自分の人生に対する苦しみ」をごまかすために、生きるという行為そのものを否定しているようにしか思えない。だから、そういう「虚無使い」たちを何だかなぁと思っていた。
「虚無使い」を現実に引き戻すのはなかなか難しい。
彼らからすると、他人の物差しで作られた幸福論ってすごく煩わしいんだと思う。
だから、彼らに生きる楽しさを説いたとしても逆効果で、
生きる楽しさについて語れば語るほど、「そんなのはエゴだ!人間なんてエゴの塊だ!!みんな滅びた方がいい!!それこそが幸福だ!!!」となってゆく。
そういう意味で、一見絶望的に見えるこの小説は、適切な方向から虚無使いに寄り添い、
現実に戻るための踏み台となってくれる存在なんだと思う。
「現実に戻ることが正義」と、言い切ることはできないけど、中途半端なところでぶら下がってる人からすれば、これは救いになるんじゃないかな。
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まさに衝撃作!!この一言に尽きます。
なんとも言えない読後感でした。
とにかくすごいです。ありきたりな感想で申し訳ないですが、とにかく読んでみてください。1日で読めると思います。第51回文藝賞受賞作。
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きつい
塵の積もらない生き方がないなら、
積もった塵をぶっ壊していく生き方じゃだめか?
21歳のとき絶妙に辛いのなんでだろ
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今まで味わったことがない読後感です。
どこか読み終わってホッとしています。
これ以上読み進めることが怖かったから…。
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不愉快で下劣。
共感できる部分は無く、ひたすら破滅に向かって突き進む徳山と初美を恐いとすら思う。
一方でそんな2人がどこに辿り着くのか見てみたいとも思う。
読めば読むほど心は荒んでいく。
なのに、決して明るくないであろう彼らの結末を見届けたい。
まるで劇薬みたいな作品だ。
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なんとも惹きつけられるタイトルです。朝キャバの一番人気の美人キャバ嬢からこっそり名刺を渡されて、携帯の番号とこんなメッセージが書かれていたとしたら、そりゃもう気にならずにはいられんでしょう。
登場人物に「小説が嫌い」だと言わせる。その理由は『感動』と『物語』が嫌いだと言わせる。言わせるだけあって、ここに感動はありません。インテリらしきキャバ嬢とそれに感化された三浪生。ふたりして窶れて行く様子が異様で痛々しい。危ない新興宗教にハマってしまったかのようで、好きじゃないけど抜けられない、そんな感じです。
「女による女のためのR-18文学賞」の受賞作品っぽいな〜などと思いながら、でもこの作家は男性だし。関東出身の人なのになぜにこんなに全編関西弁で、しかも舞台は十三(じゅうそう)って、と思ったら大阪在住なのですか。第七藝術劇場まで出てくるから、土地勘のある人は本筋以外のところで楽しめます。
「大阪・十三」について→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/5232ecf19b126b1391916eb5f4193981
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久々に痺れた本。
主人公に自分を置き換えて危うく一緒に引き込まれるほどのカリスマ性。
自分が持っていないものによって、自身の未知の世界が開かれた時、一気に引き込まれていくんじゃないだろうかと強く感じた。
明確で強い意志を持ったストーリーが展開されていった中でのエンディングは意外性もあった。
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なんなんだまじで。この世の狂気を全て集めたような文章ばかり
最後のメール文のやり取り、正反対の地獄と地獄だったわ