紙の本
優しい人や生き物たち
2023/04/22 11:10
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投稿者:わかめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
あずかりやさんには、いろんな人や生き物、物が来る。それらには心があり、思いが描かれている。短編集のように見えるが、実は最後まで関係がつながっていた。いろんなこととのつながりを大切にしようと思った。
紙の本
物語がステキ
2021/08/27 08:16
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投稿者:やつ - この投稿者のレビュー一覧を見る
あずかりやさんに荷物を預けに来るお客さんたちには、色んなエピソードがあって、その人たちに毎回寄り添っている店主の姿にほっこりする。
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あずかりやは
とても大きな よくない波風すらも
その店舗の奥に すうっと吸いこんで
まるで何事もなかったかのような
時間と空間と無音の心地よさを取り戻す。
読み終えて何も残さず。
この感じは ほかのどの本からも得られない。
私にとって この本と向き合う時間は
誰にもあずけたくない。手放せない時間だ。
追記 振り子時計のことばがとてもいい。
「動いていないときも生きてはいるが
生きた心地がしない」
強く共感した。
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あすかりやさん第3弾
今回は、あずかりやさんにやってきた人の物語。
あずかりやさんにあずけに来た人は、物と距離を取ることで、何かの区切りをつけようとする。
あずかりやさんは、その絶妙な距離感で、あずけに来た人と穏やかに応対する。
あずかりやさんは、教会の神父か。
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重苦しい本を読んだ後はほっこり系を、という事でこの本。
やっぱり好きだなあ。でも決して“癒し”に偏ったものではなく、各章毎に視点となる人、動物、物に纏わる悲しく切ない物語だ。
生きていれば、または心があれば誰しも(動物だろうが物だろうが)多かれ少なかれ経験する悲哀を、あずかりやさんとの関わりの中で癒され励まされ勇気をもらい気持ちを切り替えて一歩前に出てみる、そんな話だ。そして読み終えた時にはじんわりと心が温かい気持ちで満たされる。
それにしても今回最初の主役はまさかの“ノ●”、流石に衝撃でした!笑
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シリーズ物らしいが、私はこれが初読である。ものをあずかる仕事を営む盲人の店主は、実はものではなく心もあずかり癒やしていく。とにかく仕掛けが巧みで引き込まれる展開だ。
店主は店から出ることはなく、物語はそこに訪れる客たちの話のオムニバスとして展開する。しかし個々独立しているのではなくそれぞれに因果関係がある。語り手は虫であったり鳥であったり、時計であったり紙であったり変幻自在だ。これも面白い。童話的な雰囲気をたたえながらも、人情に切り込んでいくのもこの作家の得意とするところなのだろう。
作品の世界がはっきりと伝わってくるので安心して読み続けられる。文庫にして書き下ろしというのも面白い試みだ。
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『桐島くんの青春』に続いて、こちらも読了。
独立した短編かと思いきや、緩やかにつながっていって、驚かされる。
特に、「スーパーボール」「青い鳥」から、「かちかちかっちゃん」「彼女の犯行」へ至る流れは見事としか言いようがない。
「スーパーボール」では、語りの面白さを(ちょっとあざといくらい)見せつける。
老姉妹の物語が、語り手自身の記憶障害や、過去に預けておいた手紙などによって、スリリングに展開する。
それにしても、この作者さんは、芥川龍之介が好きなのかなあ、と思わされる。
前巻の「あくりゅう」のところでも出てきた芥川。
今回は、「かちかちかっちゃん」で、鳴かず飛ばずのミステリー作家、里田の口から彼のことが語られる。
芥川が自己否定するかのように、晩年筋を否定したことを、残念がっている。
そこがちょっと面白い。
作家を含め、クロートさんたちはむしろ晩年の前衛的な作風を評価する向きが多い気がするから。
ストーリーテラーとして、大山さんの矜持がにじみ出ている…というのは、深読みのし過ぎか?
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あずかりやさんシリーズの3作目
2作目ほどではないけど、今回もまたいいなぁ
あずかりやさんという商売は人の「時間」を預かる仕事なんだね
あと、人の想いとか気持ちも預かっているんだろうね
ままごとのようにぬいぐるみを預かるのはそんな感じ
スーパーボール、原稿、病気の子の手紙、それぞれ預けるのは人の想いなんだなぁ
だめだ、この本はとても良いものなのに、どこが良いのか記録しようとしても具体的に説明できない
これは、まだまだ続くってことでよいのかな
久しぶりに自分で選んだ本で大当たりを引いたと思う
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ノミ視点に驚き(笑)ノミに対して切ない気持ちになるなんて、一生ないと思ってた。
そして、家にも長らく時を刻み続けてる振り子時計がいる。大切にしていこう。
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*一日百円で何でも預かります。東京の下町でひっそりと営業する「あずかりや」。13年前に封筒を預けた老女の真実、鳴かず飛ばずの中年作家はなぜか渾身の一作を預けようとし、半年分の料金を払って手紙を預けた少女と店主が交わした約束とは……。ベストセラー待望の第三弾*
相変わらずの、ゆったりと優しい世界。
ただ…前2作と比べると、やや勢いと奥行きのなさを感じてしまい、物足りない読後感。シリーズものあるあるとは言え、ちょっと寂しい。
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あずかりやの周りの人、動物、虫、ものがそれぞれの物語を織りなす。そしてそれぞれの話が様々なところでつながることに驚いた。姉妹の話は感動したな。
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シリーズもののようですが、本作が初読です。
憂いがあり、切なく、優しく、いとおしく、穏やかな気持ちになる一冊でした。
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シリーズの第三作。このシリーズはあずかりやさんの主人、桐山の内面の心情はあまり描写されず、店内の無機物(オルゴールやのれん、時計)、利用する人間やノミなどの視点を通して日日が描かれている。一話完結型なので少しずつ読んでいける。世間の冷たさや理不尽さが見え隠れするなかで自分の仕事を全うしようとする姿に清々しさを感じる。
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暖かく優しい店主。もし一日、店主が色々な風景を見ることができたとしたら、店主はどんな気持ちになるのだろう…なんて、読み終えると毎回思ってしまう。
ちなみに私が1日百円で預けたいものは、まだ見つかっていない(笑)。
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大好きな小説です。
読書初心者な自分でも楽に読めます。
さらに、様々な視点での語られる部分がお気に入りです。
読み進めるごとに点と点が繋がっていくようで、早く先が読みたい!といつも思っていました。
素敵な本に出会えることが出来て幸せです。