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「平木流アサーション本」の一冊です。
位置づけは、本書の序文で平木先生が寄せた「アサーション・トレーニングの基礎を学んだ人が次のステップにいくための案内書」の言葉どおりとなっています。
著者の土沼さんは、ものすごくポピュラーになった「DESC法」の考案者が、「アメリカのバウアー夫妻」であることを明示しています。この点だけとっても、著者の独自の新しい解釈を廃し、日本における「アサーション本の正統」として一貫性をもって学ぶことができるでしょう。
批判にアサーティブに対処する、また、断るときのアサーティブな対処を実例を挙げて説明しようとしている点も実践的です。
継続的で、パワーバランスが存在する関係では、我慢してやり過ごす以外の方法がとりにくいものです。
そのことが、自らが幼稚であるために攻撃的な行動をとる人を、そのまま放置することにも繋がりやすい面があると思います。
まじめな読者であれば、客観的に、そして、わたしは、と伝えるために自らの感情を大切にすることが、悪い状況の打開の一歩になるであろうことを信じられるはずです。
立場が上になり、あたまごなしに叱られる経験がなくなったことを自覚したなら、みんながこういう本を読んでくれたらよいのですが・・・。