「見えた!」ような気がする
2006/08/25 01:10
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゲベリン - この投稿者のレビュー一覧を見る
SEという仕事柄、4次元以上の配列(「テーブル」と言ったりもするが、まあデータの並び方だと思ってください)の取り扱いは平気である。端的に言って、ある特定の場所のデータを指定するのに数字を1個使うか(1次元配列。例えば「トイレ待ちの列の前から2番目」とか)、2個使うか(2次元配列。例えば「教室内の右から3番目の列の前から4人目」とか)、3個使うか(3次元配列。例えば「団地の中の4号棟の5階の東から6番目の部屋」とか)だけの差である。後はただ、場所を指定するための数字を4個使う、5個使うと、自分がデータを扱いやすいように増やして行くだけである。
だが、そんな風に日常使ってはいても、実際にそれらの配列をイメージできるかというと、上の例にあるように3次元までが限界である。3次元までははっきりしたイメージが浮かぶが、4次元になったとたんに頭の中がこんがらがって、何だか訳の分からないぐねぐね曲がったものしか浮かんでこなくなる。
この本の書名を見て、「ほんとかな? もし本当に見えたら楽しいだろうな」と思って読んでみた。結果は…「見えた!」ような気がする。そしてそのイメージは、図らずも馴染みのあるぐねぐね曲がったイメージそのものであった。
自分が数学者と同じイメージを持っていたということで嬉しいような、もっと画期的なイメージを見たかったということで悲しいような…単純計算の繰り返しもはまるが、時にはこんな頭の柔軟体操(アクロバット?)も必要かも。
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刺激的なタイトル!4次元以上の空間、ぜひ見てみたい!
守護霊が見える?月の裏側が見える?アストラル界が見える?
いやいやそういう趣旨の本ではないようだ。期待した人、残念。
パラパラめくってみると、数式や図が並んでいる。要は数学の高次元多様体についての入門書。数学はやっぱり苦手だ。
ちょっとだけ気合を入れて読み始めた。最初はひじょうにやさしいが、100ページ過ぎたぐらいでだんだん難しくなってくる。
ここで必要なのは、数式からイメージする能力だ。
高校の理系を卒業したレベルで書かれているという。わかりやすく書こうという注意が払われているのは伝わってくる。でもちょっとわかりにくいところもあったりする。数学教育は難しいものだ。
それで、4次元以上の空間は見えたかって?
んー、やっぱり難しい。
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著者は高校の数学および大学の教養レベルの数学を
理解できる事を前提として書いている、と言っていますが
恐らく円と球の方程式がわかりさえすれば読むことは可能です。
あとは集合論を少々。
5次元,6次元の世界、そして宇宙論の最新理論であるM理論
(11次元らしい)を目に見えるように図で書いてくれている訳
ではありません。
4次元を図で表してみましょう、という事に始まりそれをn次元
まで一般化して話は終わります。
数学の専門用語も少し出てきますが、知っていなくても
苦にならないと思います。
世の中には4次元以上の世界が実際にあり、それはこう考えれば
イメージできる、といった手ほどき書みたいな感じでしょうか。
私はやっぱりイメージできませんでしたが。
どれだけ想像力が豊かか、ですね。
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数学が多少なりとも好きな人でないと楽しめないかもしれません。
けれど、自分で式を書いて4次元を表したときに色々と想像し感動もしました。
親切な図が大変多く、直感的にも理解ができます。
小難しい数学の本ですが、不思議な感動を味わえる一冊です。
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まだ読んでいないが。以前によく似たタイトルのトンデモ本を見掛けたことがあるのだが、これは至って真っ当な数学啓蒙書だと思う。パラパラ見ただけですが。
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世界観を広げたいと思って手に取りました。
内容は難しく、二度読んでやっと理解できました。
しかし、図が豊富で説明が丁寧なので、高校数学で挫折した私でも「面白い!」と思えました。
数式で納得するだけでなく、イメージとしてn次元をとらえられることができます。
説明が細かいので、概要を理解するだけなら飛ばし飛ばし読んでも良いと思います。
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進め方がとても丁寧で、
ごく自然にn次元への拡張を
感じられました。
3次元+1次元の説明のようなことは、
実はきっと誰しも普段の生活で
工夫しながらやっていることだと思います。
3次元曲面を4次元方向へ"のばす"時の
頭の中の独特の感覚。
頭のストレッチになります。