- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
3 件中 1 件~ 3 件を表示 |
紙の本
意欲的だが洗練されておらず、初心者には難解で煩わしい難あり
2022/10/17 03:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あっち - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルどおり「本気で学ぶ」ためのドイツ語学習書。
実用重視の大雑把さがなく、解りやすさや読み進めやすさなど読者に媚びることもない。
冒頭の第1課に入る前の序章での、発音の説明からしても、もうすでに本気に入っている。
多くの入門書では「基本的にローマ字読みでOKで、だいたい通じる」とか書いてあることが珍しくない。だから、「CD(音声)なんてつける必要ないのに」とまで豪語する人までもいる。
だが本書では、発音記号を用いて細かく説明してある。例えば、狭いエと広いエの区別や、オとエの中間音の発音記号も出てくる。
で、それはいいのだが、発音記号自体の説明も図表もないので、どのような口にすれば実際に発音可能なのかが判らず、読者は困惑すると思う。
本書では、動詞は不定詞(原形)から入り、つぎに人称変化(活用)を解説する。
英語でいえば、 be を説明してから am are is が出てくるようなものだ。だから、学校の英語の授業である日突然「to 不定詞」とか言われてはじめて「不定詞ってなに??」と生徒たちが困惑するという事態は、本書にはない。最初から不定詞という概念が説明されているため。
しかし、説明が学術的で長ったらしくなるため、理解し習得するまでの時間労力根気が読者に求められる。初心者にはとてもしんどい本でもある。
かように、斬新で意欲的で高邁な理想をもっている本であるが、内容が洗練されていない発展途上なのだ。
さて、比較していえば、
最初に発音の習得にたくさん割いたり、動詞は不定詞を紹介してから活用をおぼえてもらったりなんていうのは、フランス語学習だと普通である。
だから、フランス語教育と比べてみたら、本書の内容のほうがオーソドックスに見え、世間のドイツ語学習書のほうがおかしいようにも、私には思える。
だから本書にしても、著者がフランス語の学習書や辞典、教育現場かどを深く参考にしていたならばもっと、内容が分かりやすく親切に洗練されていただろうになあ、という残念な思いがする。
この完成度不足がゆえに、★4。
3 件中 1 件~ 3 件を表示 |