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不穏な空気と殺意をはらんだ7つの読み切り短編を収録。いずれの物語も、登場する人物が次第に一つの閉塞した世界観に支配され、人格が破たんしていくのを見届けるような中味だ。その異常さが読む者に緊張感を強いていく。
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う~ん。。
書き出しに惹かれて読んでみたけれど、、最後まで読んだのは最初の作品だけ。
それ以外は、数ページ読んだ段階でひきこまれるものもなく、最後まで読む気になれなかった。
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じぶんはすんごくいい人じゃないけど、まあまあいい人と私は普段思って暮らしてる。けど、この本を読んでいると、自分の中のどろどろとした暗い気持ちを自覚する。人を妬む気持ち、憎む気持ち。自分の中にあるそうした気持ちをひきずり出され、「あんたなんか、所詮その程度の人間でしょ」って言われてるような気がする。できれば、忘れてたかったなあ。そんな気持ち。
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「このバスはどこへ」
バスで聞こえた殺人宣言。夫を無くした母の異常行動とそれにならってきた自分
「スイート・チリソース」
図書館に現れる女の浮浪者と、自分のうまくいかない同棲生活
「おやすみ、こわい夢を見ないように」
引きこもりの弟と、馬鹿な男を振って逆恨みされた姉
「うつくしい娘」
半引きこもりの娘と、夫とうまくいかない妻。職場から消えた、居たはずの人間。
「空をまわる観覧車」
不倫がばれ、いろんなことが少しずつ変わった日常
「晴れた日に犬を乗せて」
子どももでき結婚を目前に控えていたはずの彼女から別れを切り出され、仕返しに飼い犬を殺してやろうとさらう。
「私たちの逃亡」
バレエ教室で良い意味でも悪い意味でも、注目の的だった理沙と私の話
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
殺意に関連した短編集?
どれもそれなりに面白かったです
同じテーマでもそれぞれ設定が違うから色々で楽しめた
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日常の小さな殺意を題材にした7つの短編集。大きな事件は起きないけれど、自分の中にあるかもしれない小さな殺意を、ふと考えてしまう1冊。
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愛する者へ向けたドロリとした感情がテーマとなる7つの短編集。
女の気持ち、男の気持ち、母親の気持ちなど、それぞれが置かれている状況は異なるものの、とにかく後味の悪いストーリーが多い。
そんななか、救いがあるのは表題作である「おやすみ、こわい夢を見ないように」。
この物語に潜む狂気にはヒヤリとするものの、パンドラの匣を開けたときに最後に残る”希望”のようなラストには胸の中がじんわりと温かくなった。
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可愛いタイトルに惹かれて読んだらこわいやんかスプラッタだとかオカルト的な話じゃないけど、不気味…。
日常に起こりそうな怖さって言うか…
執拗な嫌がらせをしてくる元カレに復讐するために肉体改造を決意する女子高生のお話は良かったなぁ。
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短編集のなかのひとつ、表題作で、兄弟で秘密の挨拶を決めておくところがなんとも懐かしくなりました。全体的にはやや重め。でも好き。
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「このバスはどこへ」「スイート・チリソース」「おやすみ、こわい夢を見ないように」「うつくしい娘」「空をまわる観覧車」「晴れた日に犬を乗せて」「私たちの逃亡」7編収録の短編集。
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意識無意識に抱く悪意とか憎悪を深く抉り出した短編集。いずれも真剣な考察を促される密度の濃いものであった。何でもない生活の奥底に潜む悪意。まざまざと見せ付けられ凍えるような怖さを覚えた。
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ちょっとゾクっ!とするような短編だったわ~。
主人公はみんなちょっとグレーのような靄のかかった状態にいる感じの設定で、昔のこととか過去のこととかに固執し恨んだり苦しんだりしちゃう。で、その背後には常に謎の女がすーっと現れるわけ。
ホラーやサスペンスではないんだけど、人間の深層心理に迫った話が7つ。
どれも短編なのに、内容がないようだけにちょっと濃い感じで出来てた。
これをそれぞれ長編にするとダークすぎちゃうんだろうな~。これくらいの話の長さで丁度いい。計算されて書かれたのかな~?
私は今までに、心底ある人を憎んだり恨んだりしたことはないけど、これを読むと「私ならここでこうする」とかちょっと過激なことを思いついちゃったり共感しちゃったちして、自分にびっくりした。
でも、私もここの主人公も一緒で、結局は何も出来ない弱虫ちゃんなんだよね。
っていうか、それが普通なのか~(笑)
ダークな内容だったけど、面白かったよ。
でも、世の中こういう人たちばかりじゃないのを祈るわ~。
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こわい夢見そうな読後感。。
でもなんかわかることがいろいろあった。
欠点を指摘してくる男とか
女の職場とか
いい人ぶる自分とか
非日常な一日からの逃避とか。。
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『逃げ続けるんだ。目覚ましの音、パンの焼ける匂い、くだらない馬鹿話、千円以下のランチ、特に進展のない合コン、判で押したような穏やかな毎日の中に逃げ隠れて、息を潜めるんだ。憎しみに追いつかれないように。』
短編集。
すべての話の主人公たちはみな胸に殺意を抱いている。
だれも実行するわけでもないのに溢れる殺意を止められない。些細なきっかけで爆発するかしないかのギリギリの心情と、
殺意の日常性がよく描けていると思った
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悪夢のような日常の短編集。
ありえないことなんてひとつもないだけに、こわい。
おもく、くらいので、再読したくはない。
でも読んでよかった。
いいひとぶる自分。
近いようで遠い家族。
好きなのに嫌いな友人。
好きだったのに嫌いになった恋人。
自分の日常を穏やかにできるのは自分自身。
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夏休み前、彼氏と別れた。休み明け、執拗で悪質ないじめにさらされる。我慢し続け、やっと受かった高校だったのに。
あいつ、ぶっ殺してやる…。
唯一なんでも話せる不登校の弟をコーチとし、元彼への復讐のための肉体改造にいどむ。
理不尽、悪意にどのように立ち向かうのか。薄暗い感情のなかに、自分たちの生活がある。
すっきりと青空が広がる話ばかりではない、表題他6編。