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日常の中に潜む、殺意や憎悪など負の感情について書かれた本。
誰しも一度は抱えたことがあるであろうドロリとした感情の渦を見事なまでに切り取っている。
特に印象に残っているのは、理不尽なイジメを受けて殺したいと思っていた小学校の担任教師が入院する病院に会いにいく話。(このバスはどこへ)
それぞれの話に窓と女性が登場し、閉塞感の象徴として描かれている。
忘却録:
スイートチリソース:図書館、浮浪者、夫との確執、食、浮浪者、母親、思春期、食体験
おやすみ、こわい夢を見ないように:
学校、引きこもりの弟、元彼からの嫌がらせ、母親、浮浪者、復讐
うつくしい娘:
美人な妻、単身赴任の夫、太った醜い娘、反抗期、酢飯工場でのパート、若いパートの子
空をまわる観覧車:
浮気、不倫相手の影、呪い、妻への服従、主夫
晴れた日に犬を乗せて:
郵便局、いい人を演じる、元彼の中絶、黒い犬、気持ちのいいさっぱりした人たち、噂話、黒服の女性、鳩の虐待
私たちの逃亡:
バレー教室、美人な親友、憎悪、仲間外れ、殺したい人たちの死
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14/11/05
角田光代さんの本を読み漁ろうその3。
かわいいかわいいタイトルとは違う、恨み憎しみ嫉妬的なもの、やらやらを描いた可愛くない短編集でした。
P90-91
愛することと憎むことことは表裏の何かだと茂道は言ったけれど、違う、それはやっぱり歴然と混じりあわない肯定と否定だと翠は思った。混じりあわないはずのものが、個人のなかで矛盾せず同じ強度で存在し得るというだけだ。(スイート・チリソース)
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ただただ怖かった。
けども、この本を通して作者は何を書きたかったのかという、その意図がわからなかった。自分の理解度不足だとはおもうけれど…。
もう1回読んでみようかな。
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過去の人や妄想上の人がきっかけで、
行動してしまうのに、その人達はでてこない。
それでもつきささる重さ、ざわざわ感。おもしろい。
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ラロリー!
ありそうでなさそうな、なさそうでありそうな、そんな現実と架空の世界のあいだを描く、角田さんワールドが冴えてます。
復讐とは、得たのと同等のダメージを相手に負わせることなのか? 立ち止まらせてくれる物語。
じゅくじゅくした傷を抱えているときに読む本。
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短編集。現代社会のマイノリティとして普段目につかない問題に焦点を当てた作品。救いのない結末が多いくハッピーエンドはないけれど、ちょっとした視点の転換が用意されていて不思議な読後感。鬱状態に読むのはオススメできないが、多様な社会問題を考えさせてくれた本。
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え、このあとどうなるの?って思うのもあった。短編集。家族の話がじーんと来たな。引きこもりの弟の話とか。
昔自分をいじめた先生のくたびれた姿を見に行くと言う第一話…自分と重なった。あいつもうくたばってるだろうか、と思いながら生きてたら私も主人公のように恨み言をいいにいってやろうかとも思ったから。彼女に覚えていてほしくて走って逃げるように帰ったのは残念だった。
ルリの話、バスで人殺し宣言を聞いてしまう話とか、命に関わる話が多かった。
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悪夢で目が覚めるほどでは無いけれど、起きてから「なんだか嫌な夢を見てしまった」という感覚が残る7編の短編集。どれにも、誰かに対する殺意だとか憎悪だとかすっきりしない感情が様々な形で登場してくる。唯一、少し違っていたのは表題作だ。主人公の沙織が元カレの剛太の嫌がらせで学校でも孤立する。そんな沙織を救おうとするのは、外へ出ることを拒むようになった弟の光。剛太への復讐のために二人がする特訓は的外れで滑稽なんだけど笑うことは出来ない。姉のために外へ出た光。復讐の物語りで終わらず姉弟の再生の物語りになって欲しい。
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2016/9/5
短編なのが残念だと思うくらい、どの話も続きが気になった。ちょっとこわいけど、日常的。身に覚えがあるような感情。
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短編集そこらにたくさんありそうな殺意をもつ話ドロドロした感じではなくそう言うことあるよね〜的な…
うつくしい娘は興味深い話だった
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読後感はあまり良くない話ばかりだけど、心のどこかが癒される感覚もある。
人は善意だけでは生きられないのかもしれない。
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すれ違う人、電車の向かい側の人
この小説の中と似たような心境の人がいるのではないだろうか
ありえない話ではない
私も踏み込むかもしれないそういう世界を見せてくれているようで新鮮だった
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暗いというかネガティブというかダークというか、そういうものを抱えた女の人たちの短編小説。
題名にもなった「おやすみ、こわい夢を見ないように」が1番好き。
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読後もすっきりせず、自分にも起こりうるような現実的でネガティブな話。現実的だからこそ内容に引き込まれて面白かった。
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角田光代さんの長編は好きなんだけどな。
短編は読んでも心に残らない。
一人ずつ出てくる変な女は何なんだろう。
人の悪意をこれでもかと見せつけられてげんなりした。