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鎌倉時代が武士政権のスタート
2022/09/23 23:25
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
武士が世の中をおさめたのは、鎌倉時代一つ前の、平家のころから……の支配も、平清盛らが武士だったことをかんがみれば、武士政権と言えなくもないのですが。この本では、源頼朝と、北条義時の時代から……。
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大河ドラマの監修者になるはずだった呉座さんによる鎌倉殿の時代のまとめ。基本的に呉座さんはもう少し後の時代の方が専門なので先行研究を読み比べて妥当と思われる説を紹介しながら順に時代を追っていくという書き方になってます。そのため極端な説に偏るところが無く、歴史の展開が分かりやすいです。
正直、呉座さんの著書にしては攻撃的なところが殆ど無くて(全く無いとは言ってない)物足りなくも感じますが……
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<目次>
第1章 伊豆の流人
第2章 鎌倉殿の誕生
第3章 東海道の惣官
第4章 征夷大将軍
第5章 頼朝の「家子専一」
第6章 父との相克
第7章 「執権」義時
第8章 承久の乱
<内容>
一昨年かな?SNSでやらかしちゃった呉座さんの新刊。巻末でこの本の執筆中だったことを暴露している。内容的には、『応仁の乱』と同じように、他の人の説への相違を述べつつ、話を展開していく。根拠の薄いところもあり、やや煩雑か?『鎌倉殿の13人』にあやかっているが、面白さには欠けるか?
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武家政権の成立において重要な役割を担った二人の人物を取り上げ、朝廷や貴族社会との対峙を経て武家の権利が拡大していく過程を描く一冊。通説や先行研究に対する評価も含め、鎌倉幕府草創期を理解するのに読みやすい内容。
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今年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の時代考証を担当するはずであった呉座氏による同書は、鎌倉幕府の成立史を頼朝と義時という二人の人物を中心に叙述されている。しかし、伝記的な記述ではなく、彼らが朝廷、貴族社会といかに対峙し、武家政治を切り開いていったという点が重視されている(p.7)。また公武対立が運命的であったとみなす公武対立史観には立っていない。ここに本書の特徴がある。
著者が有名になったきっかけであるベストセラーの『応仁の乱』(中公新書)と基本的には同じスタンスでの叙述かとは思うが、応仁の乱よりも登場人物たちの入り組み方は複雑ではなく、その点、『応仁の乱』よりもわかりやすいかもしれない。
第1章から第5章までは頼朝中心、第6章から第8章までが時政・義時中心だが、大方の読者にとって読みやすくわかりやすいのは第5章までで、第6章以降はなかなか頭に入りづらい。頼朝死後の主人公=義時ではないので、義時の立ち位置や役割が見えにくいのである。
しかし、鎌倉幕府の成立、ひいては武家政権の誕生に関しての諸学説も丁寧に紹介されており、呉座氏の整理が適切かどうかは別としても、興味深いものがあった。
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2022年、
今年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に登場する源頼朝と北条義時、源平合戦から承久の乱まで武家中心の社会は、いかにして生まれたか?日本史を変えた「鎌倉殿」と「執権」という二人の政治家を。
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著者の愚行により執筆をやめる寸前だった本書
内容は期待通りの良書である
何よりも馴染みない平安末期の関東武将の名前
がある都度説明したページがカッコ書きで記載
親切で読みやすく賢くなったと誤解するのだw
一年前で頼朝の配流先は北条氏だと思っていた
伊東氏(工藤一族)の説明で伊豆流人時の背景
物語的に流さず個々の文献や論説の検証が緻密
大河ドラマは本書を片手に楽しむゾ(*´▽`*)
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武家政権誕生までの道筋は、想像以上に紆余曲折しまくりの、どろどろの権力闘争の成り行きだった。
しかし歴史というものは後からはいろいろ評価されるけど、その時は100年先、200年先のことなんて考えてなくて、今の地位、明日の命ぐらいを考えて動いてきた諸々の結果として立ち上がってくるものだろうから、ここで生まれた武家政権というものが、その後700年弱も続くことになるなんて、この時点ではみんな思ってなかっただろうなぁと思うと、歴史はやっぱり面白いと思う。
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「鎌倉殿の13人」のせいか、源平合戦や鎌倉幕府成立に関心が高まっている気がする。かくいう自分もその影響を受け、この時代のことが詳しく知りたくなった。本屋には幾つか類書があるが、呉座勇一さんの本を選んだ。
この時代で分かりづらいのは、鎌倉方の内紛、有力氏族の潰し合いだ。権力争いだったり、陰謀だったりするようだが、本当のところはよく分からない。本書は、その辺のところを資料に基づき丁寧に解説してくれる。また、他の学者の説の紹介や批判も行っており、一般書でそこまで必要かという気もするが、学術論文的な側面もちらっと見えて面白い。
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NHK大河に合わせて呉座さんの頼朝と義時。
平家の滅び行く美しさに比べてあまり魅力のない頼朝と北条だけれども、今回この本を読んだことで幕府の成立には現実的に物事を進める頼朝、義時、政子、そして三浦義村がいなかったら鎌倉幕府が100年に渡り続くこともなかっただろう。どこかでミスしていれば平家のようになった可能性もあり、非常にスリリングに読んだ。生存者バイアスがあると言えばそれまでだが、非常に細い道を辿って武家の世の中が成立したことがわかる。
平家や義経の立場からみると盤石にみえるんだけれども。
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大河ドラマを見る上での参考にと購入。とても分かりやすかったです。ドラマでは頼朝や義時たちがどのように描かれるのだろうか、楽しみになりました。
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鎌倉幕府の成立から承久の乱にかけての、源頼朝と北条義時を中心とした大きな流れが、とても分かりやすく整理されて解説されている。
特に幕府成立後の源氏及び御家人の粛清の動きは、なんとも分かりにくいので、整理できました。
そして理解が深まれば深まるほど、この時代は面白い。
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大河ドラマの背景を理解するために購読。
体系だって良く分かった。
有名なエピソードに対する客観的な分析、なるほどなと思った。
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久々にハマった大河ドラマ三谷幸喜さん
鎌倉殿の十三人。
全然知らなかった時代だったので
応仁の乱ベストセラー歴史学者呉座さんの本で
平家滅亡鎌倉幕府誕生、北条家執権成立までに
上皇やら源氏棟梁、頼朝死後の覇権など
いろんな思惑や策略で次々と亡くなってゆく
恐ろしい時代でした。
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頼朝の後釜として義時がぐっと忍んでいたとする当書の基調・感じが良かった。義時は、旗揚げ以来あらゆる陰謀・殺戮に常に居合わせたため、首謀者に見えてしまうが、確かにこの本での説明上は義時が前面に立ち、全ての陰謀を主導したようには一見見えない。
また、得た知識としてはこの時代の母方の影響力の強さ。しっかり認識させられた。