紙の本
まさに「2022年の論点」!
2022/02/27 19:38
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投稿者:higassi - この投稿者のレビュー一覧を見る
BCGグループによる、まさに「2022年の論点」。業界別に整理された各章も勉強になりますが、通して読むと脱炭素やサスティナブルといった共通のキーワードが浮かび上がってきます。この手の本はなかなかちゃんと読む機会がなかったので新鮮でした。
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戦略策定のシフト
先を読む、から先が読めないことを前提にした経営へのシフト。企業は地政学リスクをはじめとした不確実性の増大に直面、今後は経営から不確実な要素の多くを減じることは不可能。あらかじめ定めた計画に固執することは、環境変化に対する経営の柔軟性を損ない、企業経営に壊滅的な打撃を与えるリスクを生む。
より重要になるのは、
・変化の中で起こりうるシナリオを描く構想力
・リアルタイムのデータで変化の兆しを捉えること
・シナリオへの対応力を高めること
・組織の学習スピードを早めること
組織の変化
企業は決めたことを実現する集団から、付加価値を追求する集団に進化。
人材マネジメントの進化
企業に即した人材マネジメントから変化に対応する人材マネジメントに進化。採用や昇格の前提が大きく変わる。
経営リーダーは非連続の連続で経営を進化させるタイミングと位置付けるべき。変化の波は大きく、経営リーダーが従来の企業経営の常識の中で対症療法を繰り返しても、すぐに次の波動への対応を求められ、組織は疲弊するばかり。
サステナビリティ
米中の地政学的な対立の中、欧州企業はサステナビリティを競争戦略の中核に据え、国際ルールの形成、新ビジネスモデルの構築、サステナビリティを後押しする世論形成をリード。
サステナビリティ自体はいうまでもなく人類が抱える本質的な課題として最優先に取り組むべきテーマであり、環境意識の高いステークホルダーの期待に応える側面もあるが、その本質は「競争戦略」であると捉えるべき。
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2022年のパラダイムシフト:
2022年以降の世界を読み解く2つのポイント
日本企業がとるべき戦略的アクション
業界別・2022年の論点:
製造業(産業財):新たな流れの中で価値を生む2つの取り組み
製造業(消費財):「1つの地球に2つの世界」で変わる競争
小売:新興勢力との差別化で勝利するカギ
通信:十数年に一度の変曲点で変わるビジネス
金融(銀行・保険):逆風にさらされる既存プレイヤーにもチャンスあり
エネルギー:脱炭素化を機会としたポートフォリオの再構築
自動車:急激に加速、複雑化する自動車産業の構造変化に応える
ヘルスケア:露呈した「医療の歪み」、加速するヘルスケア改革
プライベート・エクイティ:事業構造変革におけるPEファンドの活用・役割
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ボスコン出版の業界別動向2022編
キーワード
・カーボンニュートラル
・サステナビリティ
・地政学的コンフリクト
企業目標は財務的利益⇨社会的利益
戦略は先が読めないことを前提にした経営へ
組織は決めたことを実現から、付加価値をつける集団へ
人材は変化に対応する人材マネジメントへ
業界別
・製造業
・小売
・通信
・金融
・エネルギー
・自動車
・ヘルスケア
・プライベートエクイティ
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2050年にカーボンニュートラルを達成する表明をした日本にとって、従来の大量生産大量消費のパラダイムから外れて、経営資源の獲得に制約を持ちつつ新しいビジネスのあり方を目指す必要がある状況。
社会的な利益を財務的な利益の上位概念におくことは、地球市民としての責務観点としてもそうだし、企業のゴーイングコンサーン的にも妥当
組織もトップダウンから、個人個人が組織のビジョンを捉え、顧客が求めるニーズを把握し、スピーディに変化を捉えて向かうことが必要。プラスして従業員のエンゲージメントを高めていく努力が必要。
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いろいろな産業を1年の初めに俯瞰的に見るには、いつも参考になる。
ただ、どの産業も抱える課題は同じことを言っているような…。
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未来思考というより、現状整理。結局は人材に負う論点が多いが、人材の調達・育成についての論述は少ない。
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各産業の論点が実例とともに紹介されていて、読みやすかった。
また、今年は脱炭素やコロナ後の時代に向けてどうやって対応していくか考えさせられる本です。
今後も継続的に出版されたら買いたいですね。
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複数の業界の”ヨミ”が書かれていて参考になる。(これが全てではないし、イチ意見として参考にするか、その通りだつて思うようにしてる)
自分が関与ある業界のことしか選んで知識を習得しようとしない傾向にあるからこういう本はありがたいね。
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毎年11月頃にBCGが刊行する経営論点分析。BCGらしいシャープでクレバーな切り口、見事な現状体系化、世界標準のベストプラクティス紹介は勉強になる。戦コンは最終提言が商品ゆえに、BCGとして2022年注力したい助言領域が見え隠れするのとふわふわした抽象的かつ凡庸な結論が多いのは商売柄のご愛敬であろうか。
読了時点(2022年3月)で本書が述べる地政学リスク(本書内では米中問題、実際は露宇問題)が生じている。従来のような計画的実行ではなく不確実性を前提とした経営が求められる時代に増々なる。冒頭の「社会的な利益の追及」が「財務的な利益の実現」の上位概念となったという一節は、きわめて強い説得力があった。
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第一章 2022年以降の世界を読み解く2つのポイント
①ニューノーマル時代の到来→人々の行動様式・価値観の変容、DXの加速化
②経済活動の前提の地殻変動的揺らぎ→カーボンニュートラルへの対応、地政学リスクが高まる時代の再到来、中間層の地位の不安定化
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BCGの専門家の観点から、それぞれの業界、領域のトレンドと、経営者自身が取るべき行動をまとめてくれている。2022年ということで、コロナが落ち着き始めた中での企業がとるべき考えや視点を学ぶことができる。