紙の本
博多の街で大騒動
2022/01/14 20:07
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
博多の怨念と福岡の怨念が渦巻き博多の街が大騒動に巻き込まれます(笑)
福岡市なのに博多駅なのはなぜなのか、「福岡市」になった経緯など博多の街のウンチクがちりばめられています。
二人の主人公が街を救うべく奔走します。
博多の街に土地勘がないので距離感とか分かんなかったけど、そんなモノかと思いながら読み進めました。
一応、二人の主人公の高校生から引きずってる恋の決着のつけかたも。
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三崎亜記による地元愛溢れるジェットコースターファンタジー小説。
三崎さんの本では『30センチの冒険』、他にはすっかりうろ覚えだけれど中村航の『デビクロくんの恋と魔法』とか恩田陸の『ドミノin上海』なんかを思い出します。福岡/博多を舞台に次から次にドタバタと少々突拍子も無いファンタジックな事件が起こる。そしてその中でボーイミーツガール。
もとは2021年3月から9月にかけてRKB(旧 Radio Kyushu Broadcasting)の連続ラジオ朗読劇。これを小説化して「シティー情報ふくおかナビ」に2021年7月から9月の掲載。それを単行本化した物です。つまり、完全ローカル。
色んな博多あるあるが散りばめられてるのだろうけど、土地鑑が乏しいと(一日歩き回った事は有るけど)なかなかついて行けません。他の人の評を見ても「福岡市民は必読の一冊です」とか「福岡を知る人には楽しめる一冊だと思う 」など、ローカルに徹した作品です。せめて地図だけでも付けてくれれば。。。
という訳で残ったのは「三崎さん、こんな小説も書くんだ~」という印象ばかりでした。
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本書とは関係ないけど、私が住んでいた長野県では歴史的に長野市と松本市の仲が悪い。
明治時代、長野県と筑摩県の県庁所在地を長野と松本で奪い合いしたからだ。
で、本書ではそれと同じように、福岡県の最大都市の名称をめぐって福岡と博多の争いがあったというのが、この話のテーマ。
武士の町”福岡”と町人の町”博多”が那賀川を挟み、町の名称を主張しあい、結果として福岡市になり博多は駅の名前として残った。
そして時が経つ。
建設会社の事務員として働く”かなめ”は、東京から来た建設事務所のデザイナー”博”と高校卒業以来ぶりに再会する。
再会を喜ぶかなめだが、博は再会を全く喜んでいない。
かつて、博はかなめの「よかよ」という博多弁の言葉を逆の意味にとり、手ひどく振られたと勘違いしていた。
その二人に降りかかる博多の怨念。
博多市の名称変更をもくろむ現実世界の裏の羽片世界。
その怨念が現実世界への影響を及ぼし始めた。
この状況を打破する白羽の矢が立ったのが、かなめと博の二人だった。
仲たがいをする二人は、博多の怨念を鎮めることができるのか。
一つの県の中でいがみ合ってる都市なんて、やっぱり各地あるのねぇと認識した。
自分の生活範囲外の争いごとは、ぶっちゃけどうでもいいのな。
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これはSFなのかな。
それともファンタジーかな。
博多に思い入れが無いと厳しいと思いました。
説明が多過ぎる。
もっとシンプルにすれば面白くなると思いました。
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初読。図書館。読む前から読んだ後まで、万城目学さんの本だと盛大な勘違いをしていた。感想を書こうと表紙を見てびっくり。三崎さんだったとは。というくらい作風が今までのとは違う。博多に馴染みのない人は、地名や建物の固有名詞が頻出するのでとっつきにくいかも。私はそのへんはクリアできているので懐かしく楽しく読めた。住んでいる街に対してどうしても傍観者でしかいない無関心な自分としては、街に対する関わり方について耳の痛いお言葉がありました。
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博多の裏の世界、「羽片世界」に迷い込んだ、かなめと博。そこには福岡市の転覆を狙う者たちがいて…!? RKB創立70周年記念連続ラジオ朗読劇として放送され、『シティ情報ふくおかナビ』で連載された作品を加筆修正。
明治時代に市の名称は福岡市か博多市かという争いに負けた博多市民の怨念が…という話。ローカルラジオ局向けに描かれた物語とあって方言の会話が多く、土地勘もない私にとってはイマイチわかりづらい話だった。
(D)
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ご当地小説も、方言、名物にとどまらず、地理、歴史、路地裏の噂話まで徹底するなんてすごい!県庁所在地めぐる争いは長野や福島でもあるが、博多で町の名前めぐる争いあったとは知らなかった。福岡では、この小説、教科書になるんだろうなー!
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+++
博多VS.福岡、100年以上にわたる因縁の対決が令和の時代に再燃!?
生粋の博多っ子のかなめは、高校時代に片思いをしていた博と再会。しかし博はアンチ博多人間になっていた! ふたりは突然、「福岡」の文字がすべて「博多」に入れ替わった「羽片世界」に迷い込んでしまい!?
+++
博多や福岡の名所や由来がいろいろ出てきて、時空を超えた観光案内のようでもある。古い言葉も織り交ぜた博多弁のリズムが絶妙で、しばらく福岡で暮らしたことがあるわたしとしては、個人的に懐かしくもある。あの駅前の陥没事故がこんな理由で起こったのか、とか、現代の実際の事象から過去の因縁に引き込まれると、より現実味を帯びて感じられてしまうから不思議である。著者らしいひねくれ方で(誉め言葉である)愉しめる一冊だった。
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今週福岡旅行(ソフトバンクオープン戦)に
行ってきて、その帰りの福岡空港で買った本。
内容は、正直いってちょっとどうしようかなと
思う感じですが。。。
いつも泊まるホテルを中心に街歩きした場所や
公園。がいろいろでてきて
その謂れなどが解説されていて。そこは面白く
読みました。
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うん,面白かった。ま,行ったことがあるからだろうけどネ~かなめは博多の卸問屋のOLで20台後半。社長から言い付かった東京のデザイン事務所勤務の接待相手は中学・高校の同級生で,東京から転校してきて,東京へ帰っていった,交際しかけた博だった。博は「よかよ」という言葉にトラウマを抱えていたのだった。川端通りの振るわない,せいもん払いをなんとかするために奮闘すると,片方だけ羽を生やしたハンらに加勢を頼まれ,博多の呪いを良い方向に持って行き,セールを成功させた。筥崎で陰の玉が消えた事件では,ゴミ収集が滞り,博がカタハネに手を貸して,博多の怨念に味方して,遂には福岡市を博多市に代える運動が広がってしまう。どうやら,町の名が福岡になり,駅名が博多驛になったこと,もっと辿ると商人の町・博多と武士の町・福岡の対立があり,怨念が旧博多驛に凝り固まって動かし,博多駅を沈めに掛かっているらしい。3年前の博多駅前陥没事件もその流れにあった。どんたくの日,怨念は博多の町に渦巻き,旧博多驛が片羽から浮き上がって,新博多駅を沈めに掛かる。正気を取り戻した博は,かなえと共に融和の道を探って,怨念を払おうと奔走する~ローカルのラジオ朗読劇だったんだって。知っている町や通り,スポットが出て来たら,聞いていて面白いだろうけど,どの位の人が聞いただろう?
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確かに万城目っぽい展開。福岡に馴染みはないけれど、楽しい物語でした。かっちょいいおばあちゃん、もうちょっとふくらませて欲しかったかな。
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福岡を舞台としたファンタジー小説。
三崎ワールド全開ですが、実在の場所が舞台なので他の作品とのリンクは無さそうです。
多分、博多の魅力とそこに住む人の面白さを伝えるのにファンタジーは不要だと思うのですが、森見さんの作品同様、その土地を愛して裏の裏の良さまで伝えようとするならファンタジーでないと時空を超えた良さが伝わらないと思いました。
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いつもの三崎亜記を読むつもりで開いたら博多を舞台にした万城目学だった。
博多に行きたくなるような蘊蓄がたくさんで楽しかった。
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天才的に奇想天外な設定を生み出す作者。今回の設定も面白いのですが、三崎亜記は「失われた町」「刻まれない明日」の様な静かで重厚な流れの作品の方が好きかもしれない。こんなテイストは万城目学に任せて。