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紙の本
いや、本当に面白い本だ
2002/01/13 21:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:茶羅 - この投稿者のレビュー一覧を見る
鈴木輝一郎、この人の本は初めて読んだのですが、いや、本当に面白い本を書く人です。今までこの人の本を読んでいなかった自分を反省します。よくもまぁこんな小説が書けるもんです。感心します。
主人公咲塚浩一郎は小説家です。その主人公がどんな過程で小説家になるか、そこは本物の小説家が書いているのですから「成る程」と感心します。これだけで終わると何でもないホームドラマ風の物語なのですが、これから話がフクザツになっていきます。ともかく年寄りが多いのです。自分の方、妻の方と合わせるとかなりの数になります。それが、老後の生活から次の死へと向かうわけです。ただ、死といっても暗い話にはなりません。高齢化が進む世の中では当たり前のことなのです。そんな意味で時代に即した小説と言えるのです。その上、主人公の子ども弥勒は生まれつきの遺伝なのかアトピー性のアレルギーが強く、その治療をしたら今度は呼吸器が弱く、何度も緊急で入退院を繰り返すという生活をしています。これまたありそうな話です。そんなこんなの話が全て一つにまとまり話は進んでいきます。ただ、先程も書いたように暗くならないのがこの小説のいいところです。
人生に役立つ小説、ありそうでなかなかありません。そんな意味では最高の小説です。是非、ご一読をお勧めします。
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