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紙の本
文科系の学識・教養に触れられる
2022/02/05 21:25
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は日本政治思想史を専門とする大学教授であるが、『鉄道ひとつばなし』(講談社現代新書)など内容の濃い鉄道関連の著作も多い。本書は、講談社のPR誌『本』に長期連載された「鉄道ひとつばなし」のうち、書籍化されていなかったエッセイを収録したものである。著者は文科系の教授であり、列車ダイヤ、駅名、天皇と鉄道の関係等に関する論考が多い反面、技術的な面から鉄道を捉えた考察は管見の限り皆無である。凡人は知る由もないフランスの哲学者ジャック・デリダに由来する「誤配」という概念を持ち出し、「誤配」の可能性に満ちた動く公共機関として鉄道を考察するなど、一介の鉄道マニアとは一線を画す著者の文科系学識・教養にも触れられる一冊である。ただし、国鉄の等級制の変遷の解説では、1960(昭和35)年に1等が廃止となり3等級制が2等級制に、つまり2等・3等がそれぞれ1等・2等に変更になったことが明確に記述されていない。このため、昭和33年刊行の松本清張の小説『点と線』の説明で、警部補が乗った直角椅子のボックス席を2等車としているが、これは3等車であろう。
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