紙の本
進化生物学の見地から
2023/05/01 15:59
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
人間と犬との関係性が、時代とともに移り変わっていることを感じました。飼い主によって家畜化されてきた歴史から、より良いパートナシップの在り方も見えてきます。
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プロローグ 我が家のイヌたち
始まりはネコだった/アフリカの奥地のネコ、アビちゃん/コテツくんとの暮らし/キクマルが来る/キクマルと私の関係構築/コギクとマギー
Ⅰ イヌは世界をどのように認識しているか
第1章 食べる、嗅ぐ
イヌと食べ物をめぐる話/食べられる物か、食べられない物か?/イヌの嗅覚/ヒトの嗅覚はどれほど優れている?/匂いの学習と文化
第2章 見る、聞く、味わう
イヌの視覚/イヌの聴覚と耳の形/イヌの味覚、ヒトの味覚/世界と物体の感覚
Ⅱ イヌとヒトの来た道
第3章 イヌはどこから来たのか
犬種のさまざま/イヌの家畜化の起源/サピエンスとネアンデルタールの興亡、そしてイヌ/イヌを小型化した遺伝子/小型犬の起源
第4章 生物の進化と人為選択
進化とは何だろう/遺伝子の仕組みと働き/遺伝子の構造/人為選択のプロセス
第5章 犬種の違い、個性の違い
さまざまな犬種の起源/イヌの仕事と特有の性質/南極観測隊とイヌの物語/イヌの性格/ずっと「一人っ子」だったキクマル/コギクが来る/マギーが来る
第6章 イヌの一生
イヌの成長過程/イヌの親によるしつけときょうだい関係/マギーの発情/イヌの寿命/キクマルの大往生
Ⅲ イヌが開く社会
第7章 どうしてイヌは可愛いのか ―愛着形成の機構
社会的なイヌ、因果関係のチンパンジー/オオカミの社会生活/イヌを契機に「母性行動」全開/「母性行動」発現の仕組み/ヒトは共同繁殖
第8章 イヌを飼うことと私たちのコミュニティ
「イヌ友」で変わる近所づきあい/ルビーとアンバーのうちは特別/現代の都市生活の特殊性/コロナ禍で見えてきたこと
おとんから一言
社会の中のイヌ ヒト―イヌ関係再考(長谷川寿一)
学部長犬キクマル/イヌの起源、人とオオカミの出会い/猟犬としてのイヌ/ヒト―イヌ関係の文化差/イヌの仕事/コンパニオン・スピーシーズ
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情緒と科学があい混じった犬に関する考察の本です。私は今、犬三頭猫二匹と暮らしてますが、犬と猫は全く違うし、猫も犬も、ひとりずつ、個性的です。それぞれが、全て愛おしい存在ですが、はじめて迎えたワンコに対する感情は、やはり特別なものがあります。著者の言うように、母性行動の発現、とは解釈してはいないのですが。。(女性に限らない気がするので)犬と暮らし始めてから、大袈裟に言えば全ての生き物に対する、愛が目覚めたと言う感じですかね。とにかく苦手で、この世からできれば消えてほしいとまで思っていた、蛇。そのヘビに対しても、まぁ、生きててもいい(ってえらそうですが)そのくらいには認められるようになりましたし。生き方、感じ方、すべて一頭の犬をきっかけに変わりました。素晴らしきかな、犬という存在。すべての犬に幸あれ!と願います。