椎名さんの「老いていく部分」と「変わらない部分」
2022/08/21 12:30
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投稿者:higassi - この投稿者のレビュー一覧を見る
ここのところ80-90年代を舞台にした小説やエッセイを読むことが多く、その流れでの久しぶりの椎名誠さんでした。個人的にも90年代に「哀愁の町シリーズ」や「怪しい探検隊シリーズ」を愛読した時期があり、「歳の離れた兄貴分」「ちょっとカッコいい親戚のオジサン」といったイメージがあります。そんな椎名さんの「老いていく部分」と「変わらない部分」を感じることができる、ファンにとっては充実の一冊でした。
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「わしらは怪しい探検隊」の、あの東ケト会結成から数十年経過し、椎名さん率いるあやしい探検隊メンバーもだいぶ年齢を重ねた感。メンバーもだいぶ変遷して来た。
極悪ピロリ菌に熱中症、新型コロナも乗り越えたパワフルな椎名さんの変わらぬ筆致が小気味良かったけど、途中「あれ?」と思う箇所もいくつかあって、時代の変化とともに、私自身の感性もまた、少し変化しているようにも感じた作品。
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「サンデー毎日」で2016年から連載をはじめたエッセイ。シーナのモノカキ人生も40年を過ぎると、あちこちにガタが出てくる。極悪ピロリ菌や不眠症とどのつまりは熱中症?「もう怖いものはありませんな」シーナの人生。
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いつの頃からか椎名誠を読まなくなった。
なんかダラダラした文章に飽きたのと、出羽守的な臭みが嫌になった。
というわけで十数年ぶりに読んでみた。そうかもう77歳なのか。
Wikipediaで経歴見たら1993年から2007年まで、「週刊金曜日」編集委員を務めた[5]。とある。
サヨクっぽい臭みも感じていたんだな。
作品紹介・あらすじ
〈このタイトルは室生犀星が「純文学誌」に書いた小説をぼくが高校生のときに授業中に読んでいて
──小便がでなくて苦悩するこの小説に首をかしげていたものだ。
尿が出ない苦悩、なんて高校生には意味がわからなかった。
今は前立腺肥大によるものと理解できる。
そのときの犀星は七十二歳でいまのぼくがそれと同じだ〉(本文より)
老いてもなお椎名誠! なめんなよな。
極悪ピロリ菌掃討作戦を決行するも、思いもかけぬ困難が待ち受けたり、
昔の旅のアレコレも「もう二度と行かないだろう」という苦い述懐になったり。
シーナさんの日常と非日常を描いたエッセイ集。
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シーナさん節全開で時々クスッと笑い、時々フーンと感心し、色々な体験を続けられているのだなぁと羨ましく感じ、でもなかなか出来ないなぁ。
しかし、何でこの表紙の画像が明智小五郎?
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日常をシーナさんの視点から観測すると,どう見えるのか.エッセイとは自分の視点との比較による日常の客観的観察ができる材料.
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【きっかけ】
毎度思うが贔屓にしている作家の本が読めるのは幸せだ。
集英社のナツイチ企画のころに購入した。
【感想】
さて、この本はサンデー毎日に連載しているエッセイをまとめたもの。
記事に関しては2016-17年というコロナ禍前であり著者が車の運転もしているし、色々ある前のことが書いてあり、なかなか70歳でこの勢いという感じで楽しみながら読めた。
エッセイは、機知に富んだ内容が勝負どころだと思うが、緩急を織り交ぜたゆるさが読んでいい気晴らしになった(懐かしい昭和軽薄体!)。
【終わりに】
ところでこの文庫の刷数が凄い。奥付の初版が2021年11月25日であるが、既に4刷になっている。集英社文庫の夏の催しであるナツイチに選ばれているのでそのせいなのだろうか。その刷数が読んで気になった。