紙の本
是非を問う前に
2018/12/16 09:59
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投稿者:Otto Rosenthal - この投稿者のレビュー一覧を見る
自衛隊が違憲か否かを問う前に、憲法と自衛隊の関係性を憲法学者らしく冷静に解説してくれています。
改憲のための国民投票の手続き、時の政府や司法の憲法第9条解釈など、自衛隊・改憲を論じる前のプラットフォームの形成に役立つ一冊です。
紙の本
読むべき本
2018/10/16 16:31
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投稿者:G.F - この投稿者のレビュー一覧を見る
とかくイメージで語られる改憲論議が多い中、自衛隊の位置付けに関しよく論点が整理がされている。戦争法案ととかく定義付けする前に読むべき本。
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現行憲法の「解釈」では、自衛隊は違憲とは
されておらず、国民も何となくそれを受け入れています。
では、その根拠になっているのは憲法のどの条文なのか。
そして軍隊ではない自衛隊はどのような組織であるのかを
分かりやすく解説しています。
現憲法9条のみで改憲論を語るのは、あまり意味がないと
いうことを学べる一冊です。
例えば最近新聞を賑わせている「改憲の為の国民投票」。
実はその内容ごとに区分して実施されなければならないのです。
自民党の改憲草案は何と53の項目にわたっていて、これを
それぞれ国民投票にかけることは不可能です。
故に2012年の自民党草案は本気の提案とは言い難いです。
だから最近は安倍総理は「改憲は9条に自衛隊を
明記のみ」と言っているのかもしれないです。
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憲法学者の木村草太先生が分かり易く
自衛隊と憲法についてまとめておられる本です。
単なる学者の解説に留まらず、実務的に建設的な
提案も随所に見られる冷静でバランス取れた著作
だと思います
投稿元:
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憲法9条は武力行使を一般的に禁じるとする解釈と、侵略に使わないのであれば軍事権を行使してもよいとする解釈(芦田修正説)がある。ただ、憲法には軍事権を認める記述が一切無く、後者を支持するのは難しい。
では日本は全く武力を行使できないかというと、そうではない。13条は国民の生命や自由を保護するよう政府に求めており、自衛のための必要最小限度の実力として、行政各部としての自衛隊を保有している。
これらは政府の解釈であり、仮のものである。最高裁判所は自衛隊が合憲かどうかに対する判断を避けている。また、日米安保条約は合憲であるとしている。
日本国憲法下では、集団安全保障への参加や集団的自衛権に基づく要請には応えられないとするものだった。2015年の安保法制は、密接な関係にある国への武力攻撃によって日本が存立の危機に立たされる場合に武力行使を認めるものである。